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CSI: Miami - Season 6, Episode 11
#132 Guerillas in the Mist
- 邦題:「肉体消失」
- 脚本:Barry O'Brien, Brian Davidson
- 監督:Carey Meyer
- 初回放映:2007-12-10
事件概要
エディ・パデュロ、ヘクター・マルカス、ペドロ・ルパン、スティーヴ・ランカスター
武器の密輸業者が、アジトにしていた倉庫で惨殺されるという事件が起きる。使用されたのはDX-4、通称「ベイポライザー(蒸発銃)」と呼ばれる電子銃。雷管に電流を流すことで1分間に10万発の弾を発射することができ、これで撃たれると人体は粉々に砕かれ、ばらばらの肉片を残して「蒸発」するという。国内での流通は違法。
現場は酸鼻を極め、被害者が何人いるかさえわからなかったが、靴の残骸が3足ぶんあることから被害者は3名と判断され、血液のDNAから、いずれも銃器密輸の前歴を持つエディ・パデュロ、ヘクター・マルカス、ペドロ・ルパンと判明。現場に落ちていたタバコの吸殻から、やはり銃器密輸の前歴のあるガブリエル・ソトがいたことがわかるが、ソトは犯行を否定。それ以上の証拠も見つからない。
トリップはATFの協力を要請するが、やって来たのは税関局のソープ特別捜査官。ソープ捜査官は、パデュロたちの武器密輸を捜査しており、倉庫での惨劇は彼らの摘発作戦だったという。だが、実際の行動は民間の傭兵会社、ペレグリン・セキュリティ社に委託しており、ベイポライザーの使用には関与していないという。
ペレグリン社CEOのスティーヴ・ランカスターと部下のパトリック・オースティンは、自分たちの行動は愛国者法で守られていると主張し、捜査への協力を拒否。
だが、その後ランカスターは遺体となって発見される。検死の結果、ランカスターはスタンガンで襲われた後、血管に空気を注射されて空気塞栓症により死亡したことがわかる。ホレイショがペレグリンを訪ねると、もうすでに新しいCEOとしてダレン・バトラーが就任していた。バトラーは「ランカスターには敵が多かった」と言うだけで、詳しい情報提供は拒否する。
デルコとカリーはランカスターの車にあったラップトップを調べ、「ブラック・マーケット作戦」に関する文書を発見。倉庫の事件に関する文書らしいとわかるが、符牒を解読しながら読み進めていくと、途中で突然ファイルが消去され始める。パソコンが遠隔操作されて電源を切ることもできない(バッテリーと電源ケーブルを抜け!)が、追跡信号を送ったため操作元はペレグリン本社であるとわかる。
改めてバトラーを問いただした結果、ランカスターが違法にベイポライザーを使用したこと、そのベイポライザーはランカスターの車から盗まれて行方不明であることがわかる。
アレックスはランカスターの注射位置が網膜静脈であることを突き止め、そこから微量のトナーを検出していた。そのトナーと、ランカスターの腕時計に残っていた指紋から、殺害したのは元海軍兵士のジェームズ・ライリーと判明。ライリーはペレグリンの創設者だったが、ランカスターによって地位を追われ、現在はコンピュータ会社に勤務している。一方でランカスターはペレグリンを殺人企業に変えてしまった。ライリーはそのことを恨んでランカスターを殺したことを認めるが、ベイポライザーの件については無関係を主張。
デルコとウルフはランカスターの車を調べなおし、ガブリエル・ソトの毛髪を発見。デルコは埠頭でソトを尋問するが、その途中で突然銃声がして近くにいた男が狙撃される。前年に撃たれた経験のあるデルコは、一瞬足がすくんで動けなくなってしまう。
指紋から、撃ったのはパトリックと判明。パトリックは愛国者法により「ソトを狙撃する許可がある」と主張するが、彼が撃ったのはソトではなく、似たような色の服を着ていた別人。ホレイショはパトリックを説得してバトラーのパソコンのある場所を聞き出し、武器の取引場所が飛行場であることを知る。
折りしも飛行場ではバトラーが取引中。バトラーはホレイショのハマーに気づいてベイポライザーを向ける。銃弾はハマーの後部に命中するが、2回目を発射する前にホレイショは悠然と脱出し、いつのまにかバトラーに銃を向けていた。ホレイショはバトラーと取引相手を射殺し、「必要なのはたった1発だ」と言う。しかしその時ホレイショはすでに4発撃っていた。
感想
ホレイショ、ターミネーター化するの巻。
いや、これはもう「CSI:ターミネーター」でしょ! どう見ても。あり得ないとかもう言い飽きたわ。いっそのこと次シーズンから、プレミアエピはホレイショが全裸で片膝つく所から始めてはどうだろう。
今回登場のDX-4(ベイポライザー)なる兵器。どうやら Metal Storm という会社が開発した新兵器がモデルになっているらしいが、どの程度現実に即しているかはよくわからない。ベイポライザーというと、薬品を気化させて吸引するための気化器を思い浮かべてしまうのだが、人間を気化させる新兵器とは。
銃身200本で1分間に10万発撃つとすると、銃身1本につき1分間に500発、1秒あたり8.3発。平均して0.12秒に1発撃てるという計算になる。人間を殺すのにそこまで弾薬は必要ないだろうから、建物や戦車に対して使うものなのだろうか。計算上10万発撃てるといっても、その10万発の運搬と装填が大変そうだ。
新兵器の印象が強すぎて、ストーリーがあんまり記憶に残ってない。デルコが何やらフラッシュバックに悩んでいた程度か。