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CSI: Miami - Season 7, Episode 8
#150 Gone Baby Gone
- 邦題:「ソフィの値段」
- 脚本:Dominic Abeyta
- 監督:Carey Meyer
- 初回放映:2008-11-17
事件概要
ソフィ・ウォルシュ、マーティ・エリス
モールで白昼堂々赤ん坊が誘拐される。赤ん坊を抱いている女性に男女2人組がとびかかり「うちの子を返せ!」「この女がうちの子をさらっていった!」と騒ぎ立てたのだ。レストランの店員が2人の言い分を信じて女性を取り押さえてしまったため、2人組は赤ん坊を抱えて走り去ってしまうが、本当の母親は取り押さえられた女性の方だった。
母親はジル・ウォルシュ、連れ去られたのは娘のソフィ。その後、身代金要求の電話が入り、ジルは金庫の現金を集めようとするが、カリーは「お金を渡せば、犯人がソフィを生かしておく理由がなくなってしまうから」と反対する。
誘拐現場の近くを捜索すると、ゴミ箱の中からソフィが来ていたオーバーオールが発見される。付着していたDNAから、マーティ・エリスという男性の存在が浮上するが、自宅へ突入してみると、エリスはすでに射殺されていた。
犯人は「また連絡する」と言ったが、それきり電話をよこさない。不審に思ったカリーが携帯電を調べてみると、SIMカードがすり替えられていた。ソフィの兄のキースが単独で犯人と接触し、指定されたベンチの下に金庫の金を置いていた。金はすでに持ち去られていたが、ソフィが使っていたおしゃぶりが落ちており、唾液が新しいことからソフィはまだ生きているという可能性が強まる。しかしDNAを調べたところ、ジルの夫スチュアートはソフィの父親ではなかったことがわかる。ジルは動揺しつつも、隣家に住む写真家のブラッド・ガーランドと一度だけ過ちを犯したと話す。
タラはエリスの頭部から銃弾の破片を取り出す。カリーがそれを集めて、不完全ながらも元の形を再構成してみたところ、宝石強盗事件に使用された銃と判明。その時のデータを照合して、カーラ・ホイルが関わっているらしいとわかる。逮捕されたカーラは、レストランでスキミングの現場を押さえられ、それを見逃すに赤ん坊を誘拐させられたと認める。強要したのは、レストランでジルを取り押さえた給仕長のロドリゴだった。ソフィはすでにロドリゴの手に渡っているという。
レストランへ行ってみると、ロドリゴは事件のショックで辞めたというが、ロッカーにはブラッドが撮影したジルとソフィの写真が残されていた。ブラッドは、自分がソフィの父親であることを突き止めたものの、法的な権利がないことがわかり、一緒に暮らしたくてロドリゴに誘拐を依頼したことを認める。
しかしロドリゴには、ブラッドにソフィを渡す気などさらさらなかった。手帳の書き込みを解読して飛行場へ向かうと、ロドリゴはちょうどケープタウンから来た夫婦にソフィを売り渡そうとしていた。ロドリゴは警察に気づいて逃亡しようとするが、ホレイショに追跡され横転。車から這い出てなおも抵抗しようとするが射殺され、ホレイショは無事にソフィを保護する。
感想
150回記念エピソード。節目だからといって特別なことをしないのがマイアミ流らしいが、シーズン9の200回エピも赤ん坊が出てくる話だったので、何か特別な思い入れでもあるのかな? と思ってしまった。
さて内容。
冒頭、あまりにも堂々とした誘拐ぶりに驚く。しかし、こんなにうまくいくのか? 普通、両方を取り押さえておいて事情を確かめるとかしないの? と疑問に思っていたら、取り押さえた給仕長のロドリゴもグルだった。ここは、なるほどなという感じ。ブラッドは娘と一緒に暮らしたくて誘拐を依頼したが、ロドリゴはブラッドよりももっと高い値段で買ってくれる客を見つけて、ひそかに話をつけていた、ということだろうか。誘拐依頼が二重になっていて、後半の謎解きが少しゴチャゴチャしたかな、という印象がなきにしもあらず。
娘を誘拐された母親ジルを演じたのが、Law & Order: LAでウィンターズの妻ケイシーを演じるテリー・ポロで、誘拐現場での悲痛な叫びが印象に残る。
そしてラスト。あれ普通に考えてソフィは助かっていないと思う。「ソフィ いま行く」というホレイショの声が妙にくぐもっていたので、ソフィをあの世から連れ戻してきたのではないかと思ったほどだ。
原題の “Gone, Baby, Gone” の元ネタはデニス・レヘインの同名の小説(邦題は『愛しき者はすべて去りゆく』)で、ベン・アフレック監督で映画化もされている。映画のタイトルはそのまま「ゴーン・ベイビー・ゴーン」。