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CSI: Miami - Season 7, Episode 18
#160 Flight Risk
- 邦題:「上空3万フィートのロンパールーム」
- 脚本:Sunil Nayar
- 監督:Joe Chappelle
- 初回放映:2009-03-16
事件概要
スザンヌ・グレイディー
空港で飛行機に預けた荷物を受け取るカルーセルに、女性の遺体が落ちてくる。被害者は、サンディエゴからの便に搭乗していたファーストクラス担当の客室乗務員、スザンヌ・グレイディー。飲酒した状態でスキーケースに入れられた後、ベルトコンベヤでケースが開いたため、仕分けアームにぶつかって頸動脈を切り、失血死したものと思われた。
血液検査の結果、スザンヌはアルコールとともに「ドーモル」という強力な睡眠薬を服用していたことがわかる。モルグ助手のカイルは、スザンヌの手にタバコによる火傷跡があることに気づく。事情を聞いてみると、トイレで喫煙した乗客ともめたり、別の乗客からストーキングされていたり、エコノミー担当の同僚から嫉妬による嫌がらせを受けたりしていたことがわかる。飲酒していたのも、同僚に騙されて飲まされたためだった。
図面と照合した結果、スザンヌはファーストクラスのアクセスハッチから貨物室に落とされていた。その位置には航空保安官のアーロン・ノーランがいたが、乱気流でパニックを起こした乗客に付き添ったため、席を離れていたという。
レイプ検査の結果、スザンヌはパイロットのローソンと性交渉を持ったことがわかる。パイロットは、通称「ロンパールーム」と呼ばれる乗務員用の休憩室で彼女と寝たことは認めるが、殺害は否定し、乱気流でそれどころではなかったという。ロンパールームを調べてみると、そこにはスザンヌの荷物とドーモルがあった。
機内のゴミを回収して調べてみたところ、中身が取り出されたネックピローの中に、ドーモルが1錠残っていた。ドーモルはフランスでしか認可されていない。誰かがネックピローの中にドーモルの錠剤を入れて持ち込んだと思われたが、セキュリティを突破できるのは航空保安官のノーランしかいない。ノーランは密輸を認めたものの、機内で誰に渡したかについては言おうとしない。
ファーストクラスの座席で、棚を着陸前の状態に戻して調べたところ、犯人のものと思しき血痕が発見される。DNAから乗務員のジェンナ・ヨークのものとわかるが、血痕だけでは犯行と結びつかない。しかもジェンナは、インドネシア行きの便に搭乗するという。インドネシアとは犯人引き渡し条約がないため、早急に証拠が必要となる。
時系列に沿って事件当時の状況を再構成した結果、乱気流が発生した時にジェンナがアクセスハッチの近くにいたものと思われた。そこから転落したスザンヌの痕跡がないことから、高度を回復した時点でジェンナがスザンヌを抱きかかえていた物と思われる。スザンヌの制服を調べたところ、ジェンナの滴下血痕が発見され、犯行が裏付けられる。
ジェンナは、ノーランから渡されたネックピローからドーモルを取り出しているところをスザンヌに見られてしまった。スザンヌは共犯とは知らずノーランに報告。ジェンナは、報告されても誰も話を信じないようにと、スザンヌの荷物の中にドーモルを仕込み、さらに彼女にも服用させた。そしてノーランが他の乗客の面倒を見ている間にハッチから落とし、薬と酒で正体をなくした姿を人前にさらさせようとしたのだった。トンネルで死亡するとは思わなかったという。
感想
2つ前の「暗殺指令」での恋愛描写は悪くなかった……と書いたけれど前言撤回したくなった。今回のデルコの妄想シーンは余計。というか、こういうのを止めてほしい、とさんざん言っているのよ。
デルコとカリーのこと、ウルフは気づいているがナタリアは今回初めて知った様子。いつだったかな、以前ラボ内での2人を見て「カリーとキスしてたでしょ」と冷やかしていたことがあったような気がするけど、そこから進展しているとは思っていなかったのかな。
事件の方も……空港のカルーセルに遺体が落ちてくるという冒頭は演出効果たっぷりで面白くなりそうな予感がしたのだけど、真相を聞いてみると「それはちょっと無理があるんじゃ……」な感じ。久しぶり(だと思う)の飛行機ネタだったのに。ファーストクラスのアクセスハッチから貨物室へ被害者を落としているのに、乗客は誰も何も見ていないの? 保安官は別の所にいたというけど、乗客はいたでしょ。前の方の座席は確かに空いていたけれど、あのスペースで目撃者ゼロというのはやはりおかしい。
カイルはモルグで助手を務め、被害者の火傷の後を見つけるなど、観察力のある所を見せ始める。何だかCSI見習いのような位置に収まってきたようだ。ホレイショの白衣サービス、今回もあったし! でも年若い彼にレイプ検査の場面は見せないでほしい。