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CSI: Miami - Season 8, Episode 2
#169 Hostile Takeover
- 邦題:「デイド署襲撃」
- 脚本:Corey Evett, Matt Partney
- 監督:Allison Liddi
- 初回放映:2009-09-28
事件概要
ダニエル・ハンセン他
武器を持った男がデイド署に押し入り、受付係やラボ分析官たちを人質にとって立てこもる。人質の中には、LAからデイド署に異動予定のジェシー・カルドーザもいたが、警官であることを伏せ「車両盗難を届けに来た旅行者」だと言う。
立てこもり犯は「テッド」と名乗り、「ホレイショ・ケインと話をさせろ」と要求。駐車場には犯人のものと思われるバンがあり、中から抗鬱剤が発見される。
犯人は次第に苛立ち、物音に驚いて人質のひとり、受付のダニエルの脚を撃ってしまう。ジェシーが応急手当てを施すが、その時の会話からジェシーが警官であると犯人にわかってしまう。ホレイショは防弾ベストを着用して単身乗り込み、ダニエルを病院へ運ぶ。
「テッド」は10万ドルとヘリを要求し、銀行ではなく小切手を現金化するショップ「ロイヤルビスタ」で調達しろと指定する。指示通りに現金とヘリを用意すると、フルフェイスのヘルメットをかぶった男が人質に銃を突きつけながら出てくる。SWATチームが銃を向けるが、ホレイショは靴が違うことに気づく。それは、犯人のふりをさせられていたジェシーだった。本物の犯人はすでに別ルートで、現金を置いて逃走していた。
犯人はなぜ金を置いて行ったのか――調べてみると、「ロイヤルビスタ」で調達した現金は偽札だった。店主のリプリーから事情を聞いた結果、犯人は以前の共同経営者だったマシュー・スローンであるとわかる。スローンはリプリーとの偽札をめぐるトラブルで財産を失っており、リプリーの悪事を告発するため、思い余って事件を起こしたものと思われる。
だが、スローンが訴えたかった「正義」は他にもあった。スローンは金銭トラブルが原因で妻のターニャと離婚し、接近禁止令を取られて息子のジェイソンに会えなくなってしまっていた。接近禁止令が出たのは、マシューがターニャの家の扉を蹴破ったからだというが、詳しく調べてみると、それはターニャの再婚相手のロイド・アーリントンがしたことだった。また、スローンがジェイソンを虐待していたという訴えもあったが、ジェイソンの腕に残る痣の写真を調べてみると、手のサイズが違っているとわかる。暴力を振るったのはターニャの方だったのだ。
ロイドとターニャは逮捕され、ニュースでそれを知ったスローンはおとなしく逮捕される。スローンはTVのニュースでホレイショの姿を見ており、ホレイショなら正義を果たしてくれると信じて事件を起こしたのだった。
感想
1話目「バック・トゥ・ザ・マイアミ1997」で「今日で辞める」と言って去って行ったジェシーがマイアミへ戻って来た。最初に見た時は注意していなかったが、ジェシーは前回の1話目からすでにオープニング入りしていたのだ。しかも名前が! 数式がパタパタと名前に切り替わるパターンになっている。
ナタリアやトリップは数式にならないのに、なぜ?(プライス先生はどうだったか忘れた) という疑問はあるが、ともかくかっこいい! ジェシー歓迎だ。
さて、ジェシーは97年にマイアミを去ってLAに行き(ということは、ベガスのシーズン5でウォリックやブラス警部と会ってたりする?)、またマイアミへ戻って来た早々デイド署襲撃事件に遭って人質にされてしまう。デイド署が襲撃されるのはこれが最初ではないよね。玄関前では何度も容疑者が射殺されているし、セキュリティはどうなっているのかと思う。
しかも今回の犯人は「偽札と家庭内暴力を訴えたかった」わけで、犯罪者としては素人。地元警察が当てにならないから、いつもTVに出ているホレイショの管区で事件を起こすことにしたという。何だそりゃ? ホレイショってそんなにTVに出ていたんだ……でもそれって、正義云々よりホレイショを出すと視聴者に受ける(視聴率が上がる)からじゃないのか!?
それはともかく、ラストでジェシーが「皆に一杯ずつ」おごるシーンは、何だか初期シーズンの頃に戻ったようで良かった。初期のマイアミは、皆で飲むシーンはそれほどなかったかもしれないが、こういうアットホームな雰囲気にあふれていたように思う。レイモンド/NYとマリソル/カイルとジュリア、と続いてきたホレイショの個人ストーリーはもう終わりにして、これからはチーム全体にスポットを当てようということだろうか。そういう方針ならば大いに期待したい。