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CSI: Miami - Season 8, Episode 19
#186 Spring Breakdown
- 邦題:「スプリングブレイク」
- 脚本:Corey Evett, Matt Partney
- 監督:Larry Detwiler
- 初回放映:2010-04-12
事件概要
ポール・アーネット、ブラッド・ドナー、アレクシス・ウィルクス
スプリングブレイクに興じる若者たちでマイアミのビーチは大騒ぎ。ある夜、3人の若者たちの遺体が発見される。
ホテルのプールサイドでは、上階から落ちてきたと思われる若者が、尖ったオブジェに串刺しにされて死亡。ホレイショとウォルターが担当する。仰向けで落ちていることから、自殺ではなく誰かに突き落とされた物と思われた。照明弾の残渣が発見され、宿泊客のひとりが撃ったことがわかるが、撃った男は「酔っ払いを追い払っただけで、命中はしていない」と主張し、しかも撃った相手は被害者ではないと言う。実際に実験を行った結果、被害者が落ちたのは照明弾を撃った部屋ではなく屋上だったとわかる。被害者は屋上で何者かに突き落とされ、落ちる途中で照明弾に被弾するという都市伝説のような偶然が起きたのだった。
ビーチでは別の若者が首まで埋められ、満ち潮で溺死する。ジェシーとウルフが担当。悪ふざけが高じての事故かと思われたが、死ぬ前に顎を蹴られていることから、他殺であると考えられた。顔には照明弾の残渣があり、部屋で追い出された酔っ払いはこちらの被害者であるとわかる。
クリーニング店の洗浄機には、シーツでくるまれた若い女性の遺体が投げ込まれており、カリーとトリップが担当。女性は洗浄機に入れられる前に、すでに頭部を鈍器で殴られて死亡していたとわかる。所持品からホテルのカードキーが見つかるが、該当する宿泊客のコートニーは「カードキーをなくしただけ」と、無関係を主張。
3件の事件は別々に捜査が行われるが、そのうち3人の足取りが一致し、同じホテルに泊まっていたことがわかる。女性はアレクシス・ウィルクスで、ビーチに埋められていたのはポール・アーネット、突き落とされたのはぶらっど・ドナー。同じ大学の学生で、素行不良やいじめなどの札付きであるとわかる。ブラッドが肥った女性をベッドに誘い、それをピーターとアレクシスがビデオに撮ってネットに公開し、笑いものにするという事件も起こしていた。
その後、ブラッドが突き落とされた屋上でブレスレットが見つかり、ヒラリー・スワンソンという女性がいたことがわかる。ヒラリーはブラッドとともに屋上へ行き、争いになって殴られたことを認めるが、その後すぐ帰ったと主張。ヒラリーの話から、もう1人ブロンドの女性がいたことがわかる。ポールのシャツからもブロンドの毛髪が発見されていた。毛髪を分析した結果、髪の主はニキビ治療薬とやせ薬を服用していたことがわかる。ブラッドたちに笑いものにされた女性、ジル・クインもブロンド。彼女が復讐のためにこの街へ来ているのではないかという疑いが生じる。
ベントンはジルの写真を加工し、大幅に減量した姿をシミュレーションする。トリップはその顔を見て、カードキーの件で事情を聞いたコートニー・ヘイウッドであると気づく。コートニーはブロンドではなかったが、犯行後に髪を染めていたのだ。
コートニーことジルは、3人にバカにされた復讐のため、痩せて外見を変えたことを認める。たとえ終身刑になっても、やる価値はあった――彼女はそう言い切り、胸をはって連行されていくが、収監されて1人になった瞬間、がっくりと肩を落とす。
感想
スプリングブレイクに興じる若者たちのエピ、何だか毎年のようにやっているような気がするが、よく確認してみると、スプリングブレイクを中心にすえた話はシーズン1の「毒牙の餌食」以来のようだ。お祭り騒ぎのエピは他にも多いので、そんな気がするのかもしれない。
さて、珍しく別々の事件が起きていると思ったら、聞き込みに行くたびに別事件の担当と鉢合わせ。証拠からも、被害者同士の接触があったことがわかる。
で、まぁ色々あって結局真相は、被害者3人から酷い虐めに遭った女性が、やせて美人になって仕返しをしたという、どこかで見たような話だった。NYだったかな、同じようなネタがあったよね。
犯人は「終身刑になってもやる価値はあった」と堂々と言い切り、晴れやかに胸を張って連行されていくが、いざ勾留されてひとりになると、とたんにがっくり肩を落として暗い顔。檻に入った瞬間に現実の重みに気づいたのか、あるいはそれまで虚勢を張っていただけだったのか。
大の男を浜辺に埋めたり(複数犯かと言われるくらい深く掘っていた)屋上から突き落としたり、女性一人で一晩に3件もできる犯行なのかは謎だが、この謎が解けることはないだろう。