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CSI: Miami - Season 8, Episode 21
#188 Meltdown
- 邦題:「裏切りのダイヤモンド」
- 脚本:David Bena, Brian Davidson
- 監督:Matt Earl Beesley
- 初回放映:2010-05-03
事件概要
ベン・ルーニー、ジョー・テッパー
宝石店に2人組の強盗が入り、大量の宝石が盗まれる。犯人たちは事前に十分な準備をしていたらしく、防犯カメラの信号を妨害し、短時間で手際よく宝石類をかき集め、バイクで逃亡する。ただ一人、婚約指輪を買いに来ていたベン・ルーニーという青年が犯人に射殺され、手にしていた指輪を奪われていた。
バイクを発見したホレイショはその場で追跡を開始するが、逃げられてしまう。ホレイショのハマーとパトカーではさみうちにする形になったはずだが、忽然と姿を消してしまったのだ。どうやら途中で待機していた大型トラックに、バイクごと乗り込んで逃亡したらしい。
店の外には、交通を妨害するような形で車が駐車されており、これも犯人グループの工作と思われた。カリーは野次馬の中に潜入捜査中のジェイク・バークリーの姿を見かける。ジェイクはどうやら、証拠品をこっそり落として行ったようだ。
ジェイクが落として行った証拠から、仲間らしき人物の住所がわかり、そのガレージへ行ってみるとそこには無数のダイヤが散らばっていた。そこへ銃声が響き、中へ突入するとそこにはジェイクの姿。ガレージの主、ジョー・テッパーはジェイクに射殺されていた。
ジェイクは強盗グループに潜入していたという。テッパーがダイヤを捨てる理由を聞いたところ、怪しまれて警官だと気づかれた。そこで銃を向けられ、身を守るために相手を射殺したのだという。
現場で回収されたダイヤは証拠袋に入れて保管室に運ばれるが、いざ調べようとすると、ダイヤ入りの袋だけがなくなっていた。証拠品として押収された妨害装置がいつの間にかオンにされたため、保管室の監視カメラも妨害されており、誰が持ち出したのかはわからない。内務調査課のステットラーが調査に乗り出す。
テッパーの所持品の中にデジカメのメモリカードがあり、内容を調べると、宝石店を下見した際の記録写真だとわかる。店長が扉を開ける時の写真にはショーケースの鍵が写っていた。その画像から形状を分析すれば合鍵を作ることも可能だと思われる。撮影場所は向かい側のオフィスと思われ、調べてみるとそこはベン・ルーニーの経営する不動産会社。ベンは犯人の仲間だったかもしれないと聞かされ、恋人のケイラはショックを受けた様子を見せる。
テッパーの着衣を調べると、金を溶かすためのホウ酸が検出される。犯人の狙いは最初からダイヤではなく、指輪の台座などに使われる金だった。ダイヤはシリアル番号が入るので、売り払っても足がついてしまう。金なら溶かして自由に売り捌けるのだ。
デルコはCSIチームに戻ることになり、捜査の手伝いにやって来る。しかしナタリアは、補聴器にノイズが入ることから、デルコが盗聴器を着けていることに気づく。デルコは捜査の手伝いに来たのではなく、保管室からダイヤが消えた事件を捜査しに来たのだ。ナタリアはショックを受けるが、デルコは「自分なら変な疑いがかからないようチームを守れるからだ」と言う。
デルコは電波妨害装置を分析し、ジェイクにつながる火薬の成分を発見。だがジェイクは、自分がそれをテッパーに渡したので火薬が付着したのだろうと言い、ダイヤ盗難とは無関係だと主張する。その後、ダイヤが消えた頃にはカリーが付き添って病院に行っていたことがわかり、ジェイクは無関係と判明。
犯人グループは、その手際の良さから他でも犯行を重ねている可能性が高い。そこでFBIのデータベースを使って調べたところ、全米で同じ手口の強盗が20件以上も起きていることがわかる。いずれも防犯カメラは妨害されていたが、目撃者の撮った写真がいくつかあった。その中から、顔が写っている物を選び出したところ、すべて顔が違うことがわかる。マスクをつけて変装しているようだ。そこで、写真を合成して共通部分を取り出してみたところ、犯人は2人とも女性であるとわかる。しかもそのうちの1人は、ベンの恋人のケイラだった。
ケイラは取り調べに対し、強盗のためにベンに近づいたが彼を本当に愛してしまったことを認める。店に押し入り銃を向けた時、覆面がずれてベンに気づかれてしまった。そこで仲間のホイットニーがベンを射殺、ケイラは指輪を持って逃げたのだった。
ケイラの供述からホイットニーはトラックにバイクを積み込んだ所を逮捕される。ホイットニーは「これはただのバイク」だと主張するが、調べてみるとバイク自体に金の部品が組み込まれていた。
感想
冒頭、強盗グループが小柄でほっそりしていたので女性なのはわかったけれど、まさか被害者の婚約者として現場に戻って来ていたとは。なぜわざわざ客を射殺し、指輪を奪ったのか――と思ったら、射殺と指輪強奪は2人がそれぞれ別々の動機で行ったことだった。
ところで、今回は潜入捜査官のジェイクが久しぶりに登場!以前のシーズンで命がけでカリーを助けていたので、保護証人のように別人になって別の街へ行ったのかと思っていた。まだマイアミにいて大丈夫なのか?
さて、この犯人は大量の宝石を奪っているが、狙いは足が付きやすいダイヤではなく、台座などに使われている金。というわけで、犯人が捨てていったダイヤモンドが証拠品として保管されるが、それがいつの間にか消えている。これは大事件!シーズン4でも証拠の現金がなくなった事件があり、その時はナタリアがスパイだったが、今回はデルコが検事局から送り込まれてくる。何と盗聴ワイヤーまで着けて。でもそれがナタリアの補聴器に反応したため一発でバレてしまった。なるほど、ナタリアの耳の話があっさり終わってしまったと思ったら、こういう所に使うんだ! これは珍しく(ごめん)うまい使い方だと思った。
デルコはジェイクにも事情を聞き、カリーの元カレと今カレの対立となったわけだが、一方でナタリアとカリーはデルコの元カノと今カノなわけで、何だかもう、ややこしいなぁ。
結局、宝石店を襲った犯人はわかったが、証拠保管室からダイヤを盗んだ犯人はわからず。泥棒も捨てて行くような売れないダイヤ、どうするんだろう。ともかくこれは、今後フィナーレまでに明らかになると思われる。といっても今シーズン、残り3話だけだけど……。
— Yoko (yoko221b) 2011-10-29, 改訂 2015-03-02