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CSI: Miami - Season 10, Episode 3
#216 Blown Away
- 邦題:「風速65メートルの殺人警報」
- 脚本:Brian Davidson
- 監督:Don Tardino
- 初回放映:2011-10-09
事件概要
エリー・サットン、ジャレッド・ボイルストン
竜巻警報が発令されるが、ウォルターとウルフは出先で通報を受けたため、避難地域に来ていた。行ってみるとトレーラーの中で若い女性が死亡していたが、暴風雨がひどく無線も通じない。2人は何とか証拠と遺体を守ろうと努力するが、竜巻の直撃を受けてウルフは遺体とともに外へ飛ばされてしまう。
竜巻が過ぎた後、ウルフは近くで発見されて病院へ搬送される。デルコは竜巻の風速から、体重約50kgの女性が飛ばされる範囲を概算し、捜索犬を使って遺体を発見。そのトレーラーに居住していたサットン夫妻の娘、エリーとわかる。エリーは普段、大学の寮にいたため、両親は娘がいることに気づかないまま避難していたのだ。
現場でパラボラアンテナのような金属装置が発見され、竜巻の観測装置とわかる。そのトレーラーパークでは、竜巻ハンターのロニー・ヘイルとレオン・ペレスが、竜巻の直前まで観測を行っていた。彼らの録画映像を調べたところ、エリーの恋人で海軍訓練生のトラヴィスがトレーラーを訪ねていたことがわかる。トラヴィスは、エリーが心配で訪ねたが、ノックしても誰もいないようだったので帰ったと主張する。
その後、デルコは現場の近くで別の被害者を発見。喉に異物が詰まり呼吸ができない状態だったが、デルコの応急処置で命をとりとめ、病院に運ばれる。男性の喉に詰まっていた物は竜巻の測定に使用する小型のパラシュート。レオンとロニーに写真を見せると、「気象予報士のジャレッドだ」と言う。ジャレッドは最近一緒に仕事をするようになったが、よく別行動をとり「鞄をふくらませて戻って来る」というのだ。
捜索によりジャレッドの車が見つかり、貴金属類が大量に入ったバッグも発見される。どうやら住人が避難した家に空き巣に入り、火事場泥棒ならぬ竜巻泥棒をはたらいていたらしい。
一方、エリーの遺体からは竜巻による汚染が除去され、犯行に関連のありそうな証拠が分離される。それが、真鍮の手入れに使用されるスチールと小麦粉とケチャップであったことから、やはりトラヴィスが現場にいたことがわかる。トラヴィスは「自分は何もしなかった」と、ようやくその時の事情を語る。
トラヴィスはトレーラーの窓から一部始終を目撃していた。盗みに入ったのはロニーとレオンで、眠っていたエリーが目を覚まして口論になり、ロニーがエリーを殴り倒す。ジャレッドはエリーを助けようと通報したためにレオンにパラシュートで喉を撃たれたのだった。
感想
初期シーズンにはハリケーンや津波が来ていたが、自然災害を扱うのは考えてみるとけっこう久しぶりだ(そういえば、トルネードならぬポルネードが出てきたこともあったな…)。竜巻一過のマイアミの惨状、セット作るのも大変そう。
そしてウルフが竜巻に吸い込まれてどうなるかと思ったら、すぐ元気になっていて不死身っぷりにびっくり。ウォルターとの友情シーンも良かった。そういえばウルフは以前にも、目元に釘が刺さって大変だったことがあった。あの時もデルコとの間が「雨降って地固まる」な感じのラストシーンだったことを思い出す。
なのに、そのデルコが今回はどうしたのだろう。心配したからとはいえ、ウォルターをバカ呼ばわりしたかと思うと、まだ真相もわからないのにジャレッドにもひどいことを言う。これ、最後ジャレッドが助かったから良かったが、絶望してそのまま死んでいたらどうするんだ? 見ている側としては、犯人のワル2人組がいかにもウサンくさい感じではあったことと合わせて、この場面でジャレッドの無実を確信できたので、ハラハラしてしまった。
その犯人の片方を演じたのがジェイミー・バンバー。Law & Orde: UKの刑事なのに犯人だなんて! もうちょっと良い人の役で見たかった。
結局ジャレッドは善人だったことがわかり、一件落着。彼が殺されそうになったのはエリーの件を通報したからで、それが冒頭の「匿名の通報」につながっていった、という説明があったのも良かった。LeSportsacのバッグ愛用者なら、リップストップナイロンが出てきた瞬間に「パラシュートだ」と思ったよね。
最後は被害者の母親をハグして元気づけるホレイショ。旦那さんがその場にいてもそれはやはりホレイショの役目なのだった。
そんなこんなで、嵐とその後の映像は迫力があって良かったし、話の構成も良かったと思うのだが、デルコの暴言だけが許せないエピソードだった。