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CSI: Miami - Season 10, Episode 16
#229 Rest in Pieces
- 邦題:「般若降臨」
- 脚本:Marc Dube, Barry O'Brien
- 監督:Sam Hill
- 初回放映:2012-03-11
事件概要
チェルシー・バートレット、カーク・アームストロング、アルフレード・ナバロ
ビーチに生き埋めにされた若者が息を吹き返し、脱出して助けを求める。若者はカーク・アームストロングで、恋人のチェルシー・バートレットは遺体で発見される。チェルシーには売春の前歴があり、眼球をくり抜かれていたことから、エステバン・ナバロの犯行が疑われる。事件現場にはエステバンの祖母、ビーナ・ナバロがヘリコプターで登場する。
カークは面通しで「あいつが犯人だ」とエステバンを名指しする。だが、並んでいた男性の中でラテン系がエステバン1人だったため、「人種で選んだ可能性がある」とビーナが異議を唱え、デルコの出生の件でも嫌味を言って孫を連れ帰ってしまう。
その後、ビーチをさらに捜索したところ、古い白骨死体が発見される。頭部を銃で撃たれており、銃弾がまだ残っていた。調べてみると、その銃を持っているのはディエゴ・ナバロ。ホレイショはナバロ家を調べに行き、庭で靴のヒールの燃え残りを発見。波型の独特な形で、いわゆる「プロ用」の靴。デルコは以前に「拷問魔」事件で知り合ったエリザベス・クラークに事情を聞く。
エリザベスは、その靴は自分のもので、チェルシーに貸していたと言う。どうやらチェルシーの「客」はディエゴだったようだが、ディエゴ側の弁護士はデルコとエリザベスが個人的に親密だったことを指摘して証拠の信頼性を崩し、靴は証拠から排除されてしまう。
そこでカリーとナタリアがビーチを再度捜索し、決定的ではないもののディエゴにつながる証拠を発見する。しかしその直後、ビーナは自宅でディエゴと口論のうえ、ディエゴを撃っていた。ディエゴは病院へ搬送され、一命をとりとめたものの昏睡状態に陥る。
ウルフはディエゴの所持品を調べ、棒付きキャンディを発見。それは本物のキャンディではなく、中にマイクロチップが埋め込まれていた。中のデータは暗号化されていたが、解読してみると住所らしきデータが復元される。そこは「マイアミの拷問魔」が犯行に使用していた場所で、拷問具や眼球入りのガラス瓶が発見される。しかしエステバンに直接結びつく証拠は残っていない。
ホレイショはそれでも「ミスを犯さない人間はいない」と証拠の分析を続け、蓋の内側にはさまっていたラテックスの欠片を発見。手袋の切れ端と思われた。分析してみたところ、エステバンのDNAが検出される。その証拠は予備審問で認められ、エステバンは起訴される。
検死官のローマンは、ビーチで発見された白骨から苦心のすえにDNAの抽出に成功する。それは、ディエゴの父、アルフレード・ナバロと思われた。アルフレードは32年前に失踪。金融詐欺が疑われていたため、国外逃亡したものと思われていた。だが実際は、当時14歳だったディエゴが所有する銃で撃たれ、埋められていたのだ。
ホレイショはビーナが「ディエゴに襲われた」と言った部屋を調べ、ビーナがわざと息子を挑発しておびき寄せ、冷酷に撃ち殺そうとしたと考える。夫を撃ったのもビーナで、ディエゴは母親の命令で遺体を埋めたのであろう。しかしビーナはすでに逃亡していた。
感想
ナバロ一家との対決第三弾。豪華ゲスト、法廷で証言するホレイショ、ホレイショとカリーのツーショット、カリーとナタリアがビーチで穴掘りをするなど、見どころたっぷりのエピソードだった。
しかし戦いはまだ終わっていない。ビーナさんは逃亡、ディエゴは昏睡状態、エステバンは起訴が決まったがこのままで終わるとも思えないし。犯行の全貌もまだ明らかになったとは言えない。次回は別エピのようだが、フィナーレで解決するのだろうか。フィナーレを撮影した時点では、まだ打ち切りは決まっていなかったと思うが、クリフハンガー禁止令は出ていたはずなので、何らかの結論が出るものと思いたい。
今回冒頭でいきなり登場したラスボス(違)のビーナさん。演じているラクエル・ウェルチの存在感はんぱなし。フランクも「美魔女」と言っていたが(般若じゃないのか)年齢不詳だなぁ。ディエゴとエステバンもそうだが、ビーナとディエゴも親子には見えない……ビーナとエステバンが親子でいいんじゃない?
アルフレード・ナバロが死亡したのが32年前で、当時ディエゴは14歳。つまり現在は46歳。エステバンは医者なので、メディカルスクールに4年間通っているはず。ということは、飛び級していなければ26歳以上ということになるわけで……ディエゴはかなり早婚だったのだな。奥さん(エステバン母)の存在が全然感じられないのだが、離婚か死別でもしたのだろうか。だからエステバンはおばあちゃん子なのか?
さて「拷問魔」事件はホレイショが手袋の切れ端を発見して一気に解決。今回のチェルシーだけでなく、最初に殺害されたニッキーと、身代わりが逮捕されたはずのヴァネッサの件まで入っていた。ということは、あの瓶の中に2人の眼球も入っていたのか? つまり、「鉄壁のアリバイ」で逮捕されたギャリヴァーは本当に、単なる身代わりだったということなのか。となるとサマンサがますます怪しくなるわけだが……。
サマンサといえば、恋人の検事が事件を担当するらしく、法廷で尋問に立っていた。証言台では珍しくホレイショが宣誓して証言。「科学」を根拠に、DNAが別人の物である可能性は「ゼロだ」と言い切っていたが、厳密に科学的に言うなら完全にゼロではなく、限りなくゼロに近い確率になるのではないかと思う。たとえそれが「5兆分の1」であっても。採取した状況を考えると劣化していてもおかしくないから、もう少し確率は上がるだろうか。
法廷でホレイショがビーナに、ディエゴが助かり「話もできるようになりそうだ」と言っていたので、これは「止めを刺しに来た所を取り押さえる気だな」と思っていたら逃げてしまった。最終決戦はやはり、フィナーレの前後編に持越し?
それはともかく、女性3名の殺害容疑が入っているのに、一緒に埋められた男性の殺害未遂が入っていないのはなぜだろう。