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CSI: NY - Season 1
#13 Tanglewood
I understand what it's like to need to belong.
- 邦題:「タングルウッド・ボーイ」
- 脚本:Anthony E. Zuiker
- 監督:Karen Gaviola
- 初回放映:2005-01-26
事件概要
ポール・モンテナシ殺害事件
マック、ステラ、フラック刑事担当。雪の積もった公園で、若い男性の遺体が発見された。名前はポール・モンテナシ。マックは硫黄を使って雪に付けられた足跡とタイヤ痕の型を取る。足跡の中には、野球のバットと思しき木片があった。死因は全身を強打されたこと。身体にはタトゥーを消した跡、顔には高速で血が飛び散った跡があった。
その木片は、書いてあった文字から野球選手ミッキー・マントルのサイン入りバットと判明。5000ドルはするコレクターズアイテムである。足跡と被害者の衣服には、シャッフルボード用のワックスとおが屑。また、ポールの顔に飛び散っていた血は、エイデンが担当している事件の被害者、ミホク・レヴの血液と判明。ポールがミホクを撃ったのだ。
ポールのタトゥーを復元すると、そこには Tanglewood と書かれていた。不良グループ(ギャング)「タングルウッド・ボーイズ」のシンボルマークのようだが、ダニーに写真を見せると「これは本物ではない」と言う。本物のタトゥーには「仲間になった日付」があるはずだが、彼のものにはない。ポールはおそらく「ワナビー」だったのだろう。ダニーは昔、彼らと野球などをして遊んでいたことがあり、一度は仲間に誘われたこともあったという。タングルウッドには、ペルハム・ベイというライバルグループがあった。
バットの破片には、ポールの他にペルハム・ベイのジョニー・ルセルノの血液も付着していた。ジョニーはスポーツバーを出た所で後頭部を殴られ、頭を25針縫ったという。そのスポーツバーへ行くと、シャッフルボードのテーブルがあった。また、店のATMの上の壁には、マントルのバットが飾ってあったはずの棚もあった(だがバットはない)。そこで指紋を採取すると、タングルウッド・ボーイのソニー・サソーンという男が該当した。さらにATMの監視カメラにより、事件の夜にポールとソニーが一緒にいたこともわかる。
マックはそれを根拠に令状を取ってソニーの車を調べるが、中はきれいに掃除されていた。かろうじてダッシュボードに置いてあった人形の首の中から血痕が発見されるが、その血液は劣化していてDNAの判別は不可能。マックとステラはソニーの自宅を捜索し、物置で血痕のついたサンダー(研磨機)を発見する。
ソニーは「偽のタトゥーをしている男がいる」と聞いてポールに会いに行き、仲間に入れてやろうと嘘の約束をした。ポールは「テスト」に応じてジョニーを殴り、店で強盗をはたらいた。だが店主の弟を射殺してしまったため、ソニーは関わり合いになることを恐れてサンダーでポールのタトゥーを削って消し、バットで殴り殺したのだ。
そしてソニーは連行される直前、「ダニー・メッサーのことは何でも知っている」と言う……。
食料品店強盗殺人事件
エイデン、フラック刑事担当。食料品店を経営していた兄弟の一人ミホク・レヴが店で射殺された。血液のDNAから、ミホクを撃ったのはマックの担当する事件の被害者、ポール・モンテナシであると思われた。
マルタ・サント殺害事件
ダニー、エイデン、フラック刑事担当。ヒスパニック系の女性マルタ・サントが車の事故で死亡した。車はガードレールを突き破って道路の下へ転落。顔や腕に切り傷や痣があり、性的暴行を受けた疑いがあった。車は赤だったが車体には銀色の塗料が付着していた。その塗料は05年のリンカーン・ナヴィゲーターと判明。
身元確認に来た夫はマルタの遺体を見て取り乱し、頭でガラスを突き破る。マルタの職場はウェストヴィレッジのヘアサロンだという。だが、行ってみるとそこは怪しげなマッサージパーラー。どう見ても風俗店だった。マルタの部屋には爪につける小さなキュービックジルコニアと体液まみれのタオル。最後の客は「R. Lee」という名だった。
ロス・リーは店へ行ったことは認めた。リーの妻アリアナは夫の素行にうすうす気づいており、リンカーン・ナヴィゲーターに乗っていた。だが、彼女の車に付着していた赤い塗料は、被害者の車の塗料ではなく、マニキュアもジルコニアに付いていた物とは一致しない。
マルタの顧客リストには、ロスの2日前の日付で「A. Lee」という名前があった。「A. Lee」の署名は、アリアナ・リーではなく、ロスの秘書タヴィアの筆跡だった。車種と付け爪からも彼女の関与が裏付けられた。タヴィアはリーの愛人で、リーは離婚して結婚すると口約束をしていた。それなのにマッサージパーラーの女に横取りされたと怒り、車をぶつけて脅したのだった。
感想
ダニーの過去が少し明らかになるエピソード。ダニーは最初、タングルウッド・ボーイズに「誘われたことがある」としか言っていないのだが、ラストのソニーの言い方では、実際に仲間に加わったような。ソニーが連行される時のダニーの表情、明らかに動揺しているし、これはやはり、今回マックに言った以上の何かがあるんだろうな~。気になる~。
でも、ということはダニーが右腕にしているタトゥー(1話で映っていたもの)はタングルウッド・ボーイズのタトゥーではなかったのね。あんな場所にあればマックは何度も見ているはずだもの。
今回はその他にもダニーの私生活がかいま見えたりする。マッサージ店でのダニーの台詞。“I got girlfriends for that.” って複数いるのか彼女! 彼女が何人いるのか、マカ刑事はそこに含まれているのか気になる。
タトゥーといえば、あんな研磨機で削って消すなんて……痛そう。 X( 消されたタトゥーの復元はマイアミのシーズン1「目には目を」でアレックスがやっていたな。こちらは強力なランプ、向こうはバーナーを使っていたけど、要するに表面の皮膚を焼いてはがせば、次の層の皮膚が露出してタトゥーが見えるというわけね。タトゥーって皮膚のかなり深い層まで入れるんだなぁ……入れないと、新陳代謝で消えてしまうから当然か。
ラスト近く、ソニーに「おまえら年収いくらよ?」と聞かれたステラの答が「95,746ドル32セント」だった。1ドル118円として1100万円以上。意外に高給取りなんですな。ソニーの質問は “What do you two make a year?” だけど、2人合わせてってことじゃない……よね(それだと逆に安すぎる)。でも、官舎じゃなく家賃を自分で払っているなら、それくらい必要なのかも。マックはチームリーダーなので、911のような非常事態でも徒歩で警察署まで来られるような所(つまり都心の一等地)に住んでなきゃいけないのかもしれない。
今回ドン・フラックは3つの事件(うち1つはすぐ解決だったけど)全部をかけもち。忙しそうな割に、まだ存在感がいまいち……かな。
単語帳
- sulfur:硫黄
- Mickey Mantle:ミッキー・マントル(1931-1995)NYヤンキースの選手。1974年に野球殿堂入り。
- bodega:ワイン貯蔵室、居酒屋、食品雑貨店(特にプエルトリコ住民地区の)
- Jay-Z:ミュージシャン
- Derek Jeter:デレク・ジーター。NYヤンキースの選手。2006年ワールド・ベースボール・クラシック米国代表。
- A-Rod:アレックス・ロドリゲス(NYヤンキースの選手)のニックネーム。2006年ワールド・ベースボール・クラシック米国代表。
- Sing Sing:シンシン刑務所(NY州立刑務所)
— Yoko (yoko221b) 2006-04-08