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CSI: NY - Season 3, Episode 9
#56 And Here's to You, Mrs. Azrael
- 邦題:「死の天使に乾杯」
- 脚本:Peter M. Lenkov
- 監督:David Von Ancken
- 初回放映:2006-11-15
事件概要
ニコール・ガーナー/ヘザー・ローリンズ
ニコール・ガーナーの運転する車が事故を起こし、助手席に乗っていたヘザーが死亡。ニコールは重傷を負うが一命をとりとめる。しかしその数日後、危機を脱したはずのニコールが死亡しているのが発見される。何者かに鼻と口を塞がれて窒息死したのだった。
指紋や唇の付着物から、水槽の管理人、ニコールの元彼、父親のルッソ、母親のエレンが次々に疑われるが、いずれも殺害を否定し、犯行に直接つながる証拠も発見されない。
マックは、ニコールが死ぬ直前の心電図の記録を精査し、心拍数のデータが窒息死する状況と矛盾することを不審に思う。ホークスは病室で採取した4個の心電図用パッドを調べる。使用していたモニターはパッドを3個使うタイプのもので、4個のうち3個はニコールの身体に取り付けられていた。そして残る1個からは別人のDNAが検出される。犯人がニコールを殺害する際に、自分の胸にパッドをつけてモニターにつなぎ、心拍数の異常から看護師が駆けつけないようにしたものと思われた。
だが、そのDNAを調べると、さらに大きな疑問が生じる。ニコールとエレン、ルッソとの間には血縁関係がなく、ニコールと第4のパッドから採取したDNAの主には血縁関係があるのだ。ニコールは養女ではない。残る可能性は――病院で死亡したのはニコールではなかったことになる。
ニコールは酒とドラッグで運転できる状態ではなかった。ヘザーはまだ免許を持っていなかったため、ニコールの免許証を借りて代わりに運転していたのだ。2人は外見がよく似ていたうえ、事故で顔に怪我をしたため、救急隊員は免許証を見て何の疑いもなくヘザーをニコールだと思い込んだ。
ヘザーの母親ジュリー・ローリンズは、素行の良くないニコールと娘が付き合うのを快く思っていなかった。娘が死にニコールだけが生き残ったと思い込んだ彼女は、それを恨み、実は自分の娘だとは思いもせず復讐に「ニコール」を殺害してしまったのだった。
感想
またしてもパーティに興じる若者たちの姿で始まるエピソード。この所ちょっとこういうパターンが多すぎじゃない?
とはいえ、ホークス先生が病院を辞めて検死医になった経緯が明らかになったという点ではひじょうに興味深いエピ。シーズン2「過ちのグランド・セントラル」で少しほのめかされていたが、CSIシリーズにしては珍しく(ごめん)整合性があった。今シーズンに入ってから、連続殺人犯の標的にされたりマックに怒られたり、何かとホークス先生の出番が増えた気がする。
今回ニコール母を演じたのが「ツイン・ピークス」のローラ・パーマーことシェリル・リーだったので、「む、これはこの母親が……」と思っていたら違った。いまいち印象が弱い、というかもったいない使い方だったような。
このエピソードが放映される数ヶ月前、自動車事故で被害者が取り違えられるという事件が実際に起きている。この事件でも被害者は外見がよく似ていたらしいのだが、現場で誰が身元特定をしたかははっきりせず、ひとりだけ生存した被害者が意識を取り戻すまで家族も気づかなかったらしい。本当にこういう話ってあるのね。
真相を知って打ちのめされる犯人を残し、Gメンウォークで歩き去るメンバーたち。それはいいんだけど、ステラが持っているファイルがワザとらしくリンジーのお腹を隠しているので思わず笑ってしまった。笑う場面じゃないのにー!
リンジー役のアンナ・ベルナップはこの時妊娠中で、もうお腹が目立ってきていたらしい。