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CSI: NY - Season 3, Episode 18
#65 Sleight Out of Hand
- 邦題:「死への誘い」
- 脚本:John Dove, Zachary Reiter
- 監督:Rob Bailey
- 初回放映:2007-02-28
事件概要
ヴィエナ・ハイアット、オースティン・キャノン
イリュージョニスト、ルーク・ブレイドによる胴体切断のパフォーマンス中に、胴体を切断された女性の遺体が貸し劇場で発見される。被害者は、ルーク・ブレイドの元アシスタントのヴィエナ・ハイアット。ショーと同じように箱に入れられ、生きたまま本当に胴体を切断されてしまったのだ。
ルークのショーは、フーディーニに捧げる三夜連続のショーで、第二夜はファイヤー・パフォーマンス。ルーク自身が衣服に火を点け、火だるまになったまま4時間の中継を行う。そしてそのショーの最中に、ルークのエンジニア・スタントが焼き殺されるという事件が発生。第三夜のパフォーマンスは中止される。
ヴィエナはルークのトリックを雑誌に売ろうとして解雇されたばかり。オースティンはヴィエナをめぐってルークと三角関係になり、チームから離れようとしていた。どちらの被害者に対してもルークには動機があるが、オースティンが殺害された時間には火だるまの状態で中継されているというアリバイがあった。だが映像をよく調べてみると、燃料を補給する時に入れ替わりが可能だったことがわかる。2つの現場には、マジック用の小道具が落ちていたが、それは30年以上前にセット販売された古い物だとわかる。
ルークは生まれてすぐに養子に出されていた。養母のシルヴィア・ウォーカーは自分を不妊だと思ってルークを引き取ったが、6年後に妊娠。その頃、ルークは胎児性アルコール症候群の様子を見せていたため、シルヴィアはルークを施設へ送り返した。胎児性アルコール症候群は衝動的な行動を引き起こすため、新生児のそばに置きたくなかったのだ。
その後、ルークはマジックのセットを持って里親や施設を転々とし、「家族」への恨みを内面に育てていた。ルークの中で現実とイリュージョンが渾然一体となり、それがいつ爆発してもおかしくない状態。家族に等しい仲間たちからの裏切り行為が引き金になり、一連の殺人が行われたのだ。ショーはもともと三夜連続の予定だったので、あと1件の殺人が予定されている可能性が高い。三夜目の予定は、フーディーニが得意とした水槽からの脱出ショーだった。
マックらはルークの居場所を突き止めて現場へ急行し、水槽に沈められていた養母のシルヴィアを救出し、ルークを逮捕する。
感想
ルーク・ブレイド役で本職のイリュージョニスト、クリス・エンジェルがゲスト出演。冒頭場面での胴体切断、本当に実演していたのか特撮なのかが気になる。気になるといえば、2日目の火だるまショーで4時間も燃えながら何の芸をしていたのかも気になる。火だるま状態で歩き回るだけでは間が持たないよね……。
事件はNYお得意(?)の切断事件から始まる。ダニーによると「過去に見た惨殺死体のトップ10に入る」とのこと――まだ若いダニーが、このレベルの事件を他に9件以上も経験しているとは、さすがNYだ。その中にはきっとシェーン・ケイシーの暗号殺人、前シーズンのズーヨークなどが含まれているのだろう。
最初のヴィエナの事件、ルークに実行は可能だったのだろうか。警備員がルークのショーを見に行き、戻って来たら遺体があったわけで……火だるまショーと違ってこの日の胴体切断ショーでは入れ替わりは無理ではないかと。現場の足跡がついた経緯などのタイムラインが解明されるかと思ったけど結局ルーク本人に焦点が絞られてしまった感じ。
今回はルークの事件の他、リンジーが昔の事件の証人として証言を行う場面もあったのだが、NY市警CSIの事件ではないし、逮捕に至った過程もよくわからないので省略。