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CSI: NY - Season 3, Episode 21
#68 Past Imperfect
- 邦題:「波紋の傷跡」
- 脚本:Wendy Battles
- 監督:Oz Scott
- 初回放映:2007-04-25
事件概要
エマ・ピアース、ケイティ・ローレンス
マック、ステラ、フラック刑事担当。コニーアイランドで女性の遺体が発見される。氏名はエマ・ピアースで、顔をテープで覆われ目蓋を切り落とされていた。これはクレイ・ドブソンという殺人犯と同じ手口。ドブソンは5年前に逮捕されて有罪になっていたが、担当したトゥルビー刑事が麻薬取引で逮捕された(「スウィート16」)ため、釈放されていた。マックはドブソンを疑うが、ドブソンは5年前に冤罪で逮捕されたと市警を訴えていたため捜査は難航する。
エマの腕からは行方不明中のケイティ・ローレンスの血液、足からは甲殻類の殻が検出される。ケイティもドブソンにさらわれた可能性があった。また、エマの遺体を包んでいた毛布からはドブソンではない男性のDNAが検出されるが、これは引越し業者のボッグズの物と判明。
ボッグズが出入りしたビル、エマの携帯電話が発見された場所、甲殻類の殻を使用する場所という条件を満たす建物として、ドブソンと関わりのあるウェディントンホテルがあった。ウェディントンに急行すると、地下にはケイティが監禁されており、「クレイという男」が犯人だという。マックはドブソンを追い、ビルの屋上へ追い詰める。
応援部隊がビルに到着するが、そこへ手錠をかけられたままのドブソンが落下、パトカーの上に落ちて死亡する――。
スコット・コルソン
ダニー、リンジー、ホークス担当。マックらがエマの現場を調べていると、そこに若い男が現れ「おれは殺される……」と言って昏倒し、昏睡状態に陥る。若者はスコット・コルソンといい、猛毒のリシンを腿に撃ち込まれたことがわかる。
スコットはオライオンパークという遊園地を父親から相続したオーナーだった。ダニーとホークスはパークで遊ぶ子どもたちから「赤毛のカウガールがスコットにぶつかった」と聞く。ゲーム場で案内を務めるカウガールのキャロリンが、ローラースケートでスコットにぶつかるふりをしてエアガンでリシンを撃ち込んだのだ。
スコットの兄ジェシーは、父親の生前からずっとパークの運営を手伝ってきたが、父親は素行の悪いスコットにパーク、ジェシーにはアパートを相続させた。スコットがパークを売却しようとしたため、パークに強い愛着を持ち「いつか自分の息子に継がせたかった」と望むジェシーは、それを阻止するためにキャロリンを抱き込んでスコットを殺そうとしたのだった。
感想
冒頭の場面がマイアミに出てきたサイドショー(シーズン5「残酷な性」)みたいだったので、「また切断か!こっちではどうやって?」と思わず期待、じゃなく覚悟したらこちらは無事で、ゴミの山の中で遺体を発見――という展開だった。
女性が首に錠前を着け、男性が鍵でそれを開けて――というコンセプトのクラブ、よく考えると悪趣味な感じもするのだが、変態事件特捜班(違)の事件としては今さら驚くほどのネタでもなく、さらっと流してしまった。
クレイ・ドブソンは担当刑事が不正をしていたから、という根拠で再審を請求して無罪になったのだろうか。物的証拠はほとんどなかったらしい――だからトゥルビー刑事が強硬に取り調べて自供させたはいいが、トゥルビー逮捕でその証拠に疑問が生じて排除されたため、検察側の主張は大きく根拠を欠くことになり無罪、ということなのだと思う。やっぱり証拠って重要だよね。いくらトゥルビーが汚職刑事でも、正当な手続きに則って物的証拠や証言が得られていれば、そうそう無罪になることもないだろうと思う。思いたい。
そのドブソンをもう一度追いつめるチャンス! と思ったら……まさか本当にマックが「やっちゃった」わけはないと思うが、この件はどうなるのか。これも次回以降におあずけ。今シーズン本当に継続エピソードが多いなぁ。NYだけじゃなく、同時期のベガスS7、マイアミS5もそうだったけど。
継続エピといえば、ステラのHIV検査はアダムの活躍で陰性と判明。予想できた結果とはいえ、やはりホッとする。
ダニーたちの事件に登場した「リシン」は、ベガスのシーズン2あたりでも出てきたような記憶がある。劇中でダニーが言及していた事件は、1978年にブルガリアからの亡命者が2人、ロンドンとパリで襲撃された事件のことだろう。この事件はKGBが関与していたと言われているが、ロシア料理店の場面で背後にプーチンの肖像があったのはそれを暗示していたのだろうか!? いや単に飾っていただけかな。