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csi_ny:s04:075_times_up

CSI: NY - Season 4, Episode 4

#75 Time's Up

  • 邦題:「タイムアップ」
  • 脚本:Trey Callaway
  • 監督:Rob Bailey
  • 初回放映:2007-10-17

事件概要

マーティン・ブラウニング、ケヴィン・マリー

マック、リンジー、ホークス、フラック刑事担当。頭にヘッドギアだけを着けた血まみれの裸の男が警察署に駆け込み「私は未来でケヴィン・マリーを殺した」と言い残して死亡。犯行時刻は翌日の9時45分だという。死因は首を刺された傷だった。血痕をたどって犯行現場を探すと、そこには路上にチョークで表のようなものが書かれ、ガラスの破片や水銀などが散乱していた。殺害を予告されたケヴィン・マリーはチェルシー大学の学生で、まだ健在。男の顔には心当たりがないという。

男は手の甲にトランスポンダーを埋め込んでおり、その送信先から、身元は物理学者のマーティン・ブラウニング博士と判明。研究室の様子から、タイムマシンの実験を行っていたらしいことがわかる。博士は有名な賞を受賞するほどの天才科学者だったが、最近は持病の発作に苦しんでいたという。シドは博士の頭蓋骨の内部に縫い針が入り込んでいることに気づく。どうやら、赤ん坊の頃に事故で頭に入り込んだ針がそのまま脳の中に残留し、それが天才的発想の源であると同時に発作の原因でもあったようだ。記憶を失ったことをタイムトラベルだと思い込んでいたと考えられる。

博士の研究室は立ち入り禁止にされたが、翌日、ケヴィンがその部屋へ侵入。そして窓から転落し、博士の予言どおり9時45分に死亡する。ケヴィンは心当たりがないどころか、実は博士の助手を務めていたのだ。部屋の中では、タイムトラベルの入門書が前日まではなかった場所に置かれ、しかもその本にはブラウニング博士の血液が、まだ湿った状態で付着していた――。

だが、湿った血痕は、いったん乾いた血に水蒸気を吹き付けられたものと判明。またリンジーは、路上に書かれた表がゲーム理論の公式ではないかと思いつく。つまり博士はタイムマシンの故障に気付き、ケヴィンがタイムマシンを利用して生き残る確率や、死ぬ場合の時刻をゲーム理論で算出していたものと思われる。その公式中にある「K」がケヴィンであるなら、もうひとり「L」がいるはずだった。

手がかりはタイムトラベルの本やガラスの破片などに付着していた指紋だが、いずれも部分指紋でヒットしない。だが、すべて親指で触りそうな位置にあることから3つを組み合わせてみると、レオ・タイラーという人物と一致。

レオは博士の求人広告を見て近づき、競馬や賭け事で大儲けして、タイムマシンは本物だとすっかり信じ込んでしまった。実際は博士がゲーム理論で算出した結果だったが、レオは博士にタイムマシンを使うよう強要し、それを拒んだ博士ともみ合いになるうちに彼を刺してしまう。そして翌日、ケヴィンにも装置を使用させたのだ。

ロビン・グレアム

ステラ、ダニー、エンジェル刑事担当。デリカテッセンで若い女性が硬直した状態で死亡。目撃情報によると、死ぬ直前にセックス中のような喘ぎ声をあげており、また彼女と一緒にいたはずの男性が姿を消したという。死因は、極度の性的興奮で大動脈瘤が破裂したこと。バッグにはアレルギー患者が使用する吸入器が入っていたが、カートリッジの中身は臨床試験中の性欲増進剤に取り替えられていた。

死亡した女性は、チェルシー大学の学生ロビン・グレアム、一緒にいた男性はやはり学生のブレントと判明。ブレントは学生寮の遊びでロビンとセックスする権利を引き当てたものの、いざという時にロビンは逃げ出してしまう。後を追ってデリカテッセンへ行き、話そうとしたところ、ロビンが喘ぎ始めたので逃げ出したのだという。

ロビンの薬をすりかえたのは、性欲増進剤の実験被験者になっていた女子学生のケルシーだった。ロビンは学生寮の女子サークルへの入会儀式で、処女であることを告白したため、男子学生とセックスすることになってしまった。ケルシーは彼女を「その気」にさせるため、アレルギーの薬を性欲増進剤に取り替え、わざと吸入器を使うように仕向けていた。アレルギーの発作が治まらないロビンは何度も薬を吸入し、その結果抑えがきかなくなり死亡したのだった。


感想

前回が007だと思ったら、今回は「ドクター・フー」か! やはりNYPDのマック班は変態・キワモノ事件を担当する科学捜査班、略して変態CSIなのかもしれない。フラックが「ドクター・フーを呼べ」と言ったのは、エディ・ケイヒルが実際に番組のファンだかららしいけど。

それはともかく、いきなり全裸で現れて未来の殺人を告白して息絶える先生。インパクトすごすぎ。でも未来でケヴィンを殺したというのは結局、先生の幻覚というか妄想だったわけ……よね? ケヴィンが死ぬという「未来」を先生がどう捕えていたのか、タイムトラベルが妄想なら先生は自分で服を脱いだのだろうが、ケヴィンは脱がなくても良かったのか(脱いだのは趣味だったのか?)、そもそも最初にケヴィンが先生を知らないふりしたのは何でだっけ、とか色々考え始めるときりがないのだけど、考えてもしょうがないような気もする。

「湿った血痕」の解決が示されている所は良かった。あの場面があるおかげでバランスが保たれ、現実世界に引き戻されたように思う。

ステラの事件の方も、かなりすごい。性的興奮が強すぎて死んだ、なんて本人は気持ちよかったのかもしれないが、衆人環視のもとであんな姿を晒したあげく「ふしだら」とか「クサい芝居」とか言われるんじゃたまらない。今回は、死体役の女優さんが大変そうだった。硬直してこわばっていないといけないんだけど、死んでいるのだから「力が入っている」ように見えたらダメだし。


使用楽曲

  • “Get It” by RJD2 (冒頭)
  • “Genesis” by Justice (博士の検視場面)
  • “Rise” by Will Dailey (ラスト、ジャズライブの曲)

Yoko (yoko221b) 2010-01-18

csi_ny/s04/075_times_up.txt · Last modified: 2024-02-26 by 127.0.0.1