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CSI: NY - Season 4, Episode 21
#92 Hostage
- 邦題:「人質」
- 脚本:Peter M. Lenkov, Zachary Reiter
- 監督:Rob Bailey
- 初回放映:2008-05-21
事件概要
ウォルター・サザフォード
開店直後の銀行で強盗事件が発生、犯人は人質を取って行内に立てこもり「CSIの人間をよこせ」と要求。マックが現場に入ってみると、金庫室では支店長のウォルター・サザフォードが射殺されていた。犯人は「ジョー」と名乗り、「殺したのは自分ではない、それを証明しろ」と要求する。
マックは遺体の(と隙を見て犯人の)写真を撮り、CTスキャナでデータを取って送信し、シドがバーチャル検死を行う。さらにマックは遺体から弾丸を摘出し、他の人質たちの協力を得てジョーが発射した弾丸も発見する。だが弾が変形していて照合が難しいため、防犯カメラの映像を調べる。しかしその映像も開店より前に録画が止められていた。マックは金庫室を調べ、ジョーが店内に入るより前に、銀行がすでに一度襲われ、金が奪われていることに気づく。マックが証拠を調べている間、ジョーは外部にいる誰かと携帯電話で連絡を取っており、誰かに命じられて動いているような様子を見せていた。
一方、シドはバーチャル検死の結果、被害者の体内に弾丸が2発あるのに傷口が1個しかないことに気づいていた。つまり、2発目の弾丸もまったく同じ位置に命中したことになる。ステラは国土安全保障省にいる知人を訪ね、クリス・スーパーVという反動のない特殊な銃で撃たれたのではないかという示唆を得る。
また、支店長の自宅に向かった警官は、そこでサザフォード夫人の遺体を発見。額を撃ちぬくという処刑スタイルだった。弾丸を照合した結果、夫人は夫のサザフォード氏と同じ銃で殺されたことがわかる。夫人が殺害された時、ジョーは銀行内にいたことがわかっているので、支店長殺しもジョーの犯行ではないことになる。
夫人を縛っていたダクトテープからは、武器製造会社の元社員であるデリック・ジェームズの指紋が検出される。その会社はクリス・スーパーの製造元でもあった。
銀行ではSWATが突入の準備を始め、銀行の電気が遮断される。マックは隙を見てジョーの銃を奪うが、ジョーは「奴らの言うとおりにしないと家族が殺される」と哀願を始める。ジョーの正体はサザフォード家の近所に住むダグラス・アンダーソンだった。犯人グループはまず支店長夫人を人質に取り、支店長を脅して銀行へ案内させ、現金を奪って支店長を殺害した。だが現場に携帯電話を置き忘れてきたため、今度はジョーことアンダーソンの妻子を拘束して、携帯電話を取り戻すよう命じたのだという。
マックはジョーの言い分を聞いて、一芝居打つことを提案。ジョーは弾を抜いた銃をマックに突きつけ、マックを人質を取っているふりをしながら2人で銀行から外へ出る。
だが、フラックがジョーの自宅へ行ってみると、そこは誰もいない空き家だった。ジョーの話はまったくの作り話だったのだ。
その頃、ジョーは隠し持っていた弾丸を装填し、運転中のマックに銃を向けて「橋を渡れ」と命じていた――。
感想
今シーズンは、前半で333ストーカー、中盤でダニー・アーク、後半でタクシー・キラーという3つのストーリーアークがあり、それがNY定番のグロ&変人さんいらっしゃいエピと入り混じっていくというシーズンだった。連続ストーリーはこのところのCSIシリーズ全体の定番的な流れでもあるし、NYも4年目で「ひたすら事件を追う」シリーズから、「そういう時期」に入ってきたのだろう。グロ&変態、アクション、職場恋愛の基本路線と、それに変化を添える連続ストーリー。何だかベガスとマイアミの「いいとこ取り」を狙ったような路線だが、それはそれで良いんじゃないの、と思う。
思えばNYはシーズン1から、路線変更があったり主要キャラの交代や異動があったりで、不安定な要素がどうしても付いて回ったのではないかと思う。先行するベガスとマイアミが、静と動、夜と昼、科学とアクションという明確な役割を担っている中で、第3の道を拓くのはかなり苦労があったのではないかと思われる。個人的にはドラマの基本トーンとしてもマック・テイラーのキャラとしても、シーズン1の頃がいちばん好きだし、それは今も変わらないが、もう今さらその路線に戻ってほしいとも思わない。
えー、で、このフィナーレの話については……まだストーリーが終わっていないのでまだ何とも。後編を見るのはずっと先になると思うので(WOWOWの無料放送を見逃したので)、話を忘れないようにしなきゃ。とりあえずマックは無事だろうけど、ジョーの正体とデリックとの関係がどうなのか、という所かな。