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CSI: NY - Season 5, Episode 6
#98 Enough
- 邦題:「裁かれし心」
- 脚本:Zachary Reiter
- 監督:Alex Zakrzewski
- 初回放映:2008-11-05
事件概要
マイケル・ジョーンズ、ルーサー・スタントン、ダケンズ・ラブランシュ
3名の男性がほぼ同時刻に射殺される。
麻薬ディーラーのマイケル・ジョーンズが、クラブで射殺され、ダニーとエンジェル刑事が担当。そのジョーンズが所有するロフトでは、やはり麻薬ディーラーのルーサー・スタントン(通称スクービー)が射殺され、マック、ホークス、フラック刑事が担当。さらに、車に売春婦を引き入れたダケンズ・ラブランシュが車外から撃たれて死亡し、半裸で路上に放り出された事件を、ステラとリンジーが担当する。
被害者3名はいずれも、1年前にマニー・スカイという売人を殺害した被告人であり、その公判が開かれることになっていた。担当検事のグリアーによると、彼らは有罪を避けられないと知り、「別の売人の名前を教える」と言って取引を持ち掛けていたが、検事の方から断っていたという。
スカイ事件では物的証拠は十分だったものの、凶器は見つかっていなかった。3名を殺害した現場で回収された銃を調べたところ、それはいずれもスカイ事件で使用された凶器と判明。ラブランシュを撃った銃からは、リモネンという柑橘類の皮の成分が検出される。
ラブランシュの身体にはスタンガンの痕跡があり、同型のスタンガンの購入者を調べたところ、中にマギー・ホールの名前があった。マギーはスカイ事件の目撃者だった。マックは、マギーがスカイ事件の証人として召喚されていることを知って驚く。マックはマギーが証言しなくてすむよう、十分な物証を集めていたためだ。
マギーに会いに行くと、彼女は無残な傷痕の残る顔で出迎える。1週間ほど前に召喚状を受け取り、その後ラブランシュらに脅されて顔を切られ、スタンガンで撃退したというのだ。マギーの弟のひとりは果物の卸売の仕事をしており、リモネンに接触する機会があった。
マギーが召喚された理由は、証拠の扱いに不備があり、物証が排除されたため。不備が生じたのは、予算削減による人手不足が原因。マックのラボでも、アダムが解雇を通告されマックが抗議していた。
そのアダムが、クラブで採取されたグラスの破片を復元し、新たな容疑者が浮上する。ジョーンズの弁護士を務めるドノヴァンの指紋が検出されたのだ。ドノヴァンのオフィスは最近害虫駆除処理を行っており、その時に使われた薬剤にはリモネンが含まれていた。
ドノヴァンと他2名の弁護士は、自分たちが犯罪者を自由にしていることに苛立ちを感じていた。そこへ、彼らがマギーを襲撃したことを知り、以前に彼らから預かっていた銃を使って殺害に及んだのだ。
感想
事件は、卑劣な犯罪者3人と勇気ある女性と悪人の弁護に嫌気がさした弁護士たちの話。どんな悪人にも適切な弁護を受ける権利がある、というのは正論だけど、証人を襲撃して脅し、薬をキメてラリホー。もう本当にやりたい放題だな! 許せないという気持ちになるのも無理はない。とはいえ元の事件で殺されたのも売人だし、命の危険を冒してまで証言することもないのでは……なんてことも思ってしまった。
さて、事件と並行してNYPDの台所事情なども。予算不足でアダムを含む下っ端のラボ職員が解雇されそうになる。マックは当然怒って猛抗議するわけだが、ステラは「最新の分析装置も必要」だと言って対立。かといってステラもアダムのことを考えていないわけではない。皆が休暇を返上して(手当を寄付するということ?)人件費をひねり出したようだ。とはいえ、これではその場しのぎにしかならないので、そのうちもっと本格的な対処が必要になるのだろう。