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CSI: NY - Season 6, Episode 6
#123 It Happened to Me
- 邦題:「つまずき」
- 脚本:Wendy Battles, Pam Veasey
- 監督:Alex Zakrzewski
- 初回放映:2009-11-04
事件概要
マーティン・スタフォード、トレーシー・ウォレス
ベンチャー企業でCEOを務めるマーティン・スタフォードの遺体が路上で発見される。ホークスはマーティンの顔を見て、死ぬ数時間前に彼を診察したことを思い出す。ホークスは救急医療のボランティアをしており、セントラルパークで「気分が悪くなった」という通報を受けていたのだ。マーティンは若い女性と一緒だったが、酒の匂いがしたため「単なる酔っ払い」としてあまり丁寧に診ていなかったのだ。「あの時病院に行かせていれば助かったかもしれない」とホークスは自分を責める。
検死の結果、死因は毒物以外に考えられなかったが、毒物検査は陰性。代謝の早い毒物が使われた可能性があった。腿にはリングイネが付着しており、そこから指紋と毛髪が検出されるが、マーティンの他に複数の男女が関わっていたとわかる。それを見て、アダムは「スプロッシング・パーティではないか」と思いつく。それは、食材を身体になすりつけて性感を高めるという遊びで、会員制のパーティ会場があるという。マーティン自身は会員ではなかったが、会場はマーティンの自宅の向かい側。パーティの様子を撮影した動画がYouTubeに流されており、ホークスはその中でマーティンと一緒にいた女性らしき人物の姿を確認。マーティンは望遠鏡でパーティの様子を覗き見しつつ、参加者の女性とひそかに合図を交わして屋上で情事を楽しんだらしい。屋上からは、2人ぶんのグラスや酒などの遺留品が発見される。
毒物はマーティンの自宅にあったオレンジジュースから発見される。分析のためオレンジジュースを蒸発させようと過熱したところ、いきなり発火したのだ。分析の結果、やはりジュースに発火性の毒物が含まれていたことがわかる。また、マーティンの身体に付着していた物質が中国製の殺虫剤であることがわかり、購入者を調べたところ、アッパーイーストに済むトレーシー・ウォレスと判明。マックらはトレーシーの自宅へ向かうが、彼女は自宅の浴室で死亡していた。犯人ではなく、マーティンのオレンジジュースを使ったカクテルを飲んで死亡した、巻き添えの被害者だったのだ。
シドは、オレンジジュースの中で毒物が結晶化している状態を調べて、毒物が混入された時間を算出するという方法を思いつく。冷蔵庫内の温度などを考慮して算出した結果は2日前。
マーティンは投資に失敗して負債を抱え、3ヶ月前に破産宣告をして自宅はすでに差し押さえられていた。2日前にはオープンハウスの見学ツアーが行われていたのだ。調べてみると、ツアーの人数は10人なのに受付には11人目の名前があった。署名に使ったペンには複数の人物の指紋があったが、蛍光標識法を使った結果、署名のはマーティンの会社に勤めるジョン・シモンズと判明。マックとホークスはシモンズの自宅へ向かう。シモンズは飛び降り自殺しようとするが、ホークスが「自分も投資詐欺に遭って全財産を失ったので気持ちはわかる」と説得。
マックとステラは、ホークスが彼らしくないミスを犯したことを不審に思っていた。ホークスは全財産を失ったものの、詐欺に遭ったと認めることが恥ずかしくて誰にも言えず、家を売って友人の家を泊まり歩いていたのだった。マックは「部屋ならある」と自宅の鍵を渡す。
感想
ホークス先生が事件関係者と面識があることをマックに内緒にするの、これで何度目よ? と思わないでもない。以前は厳しく叱責したマックが今回何も言わなかったのは「またか」ってことかと思ったが、あれでもホークスを信頼していたようだ。なぜなら、「ホークスだから」。確かに、これがフラックかダニーだったら、あの場でもっと追及して自白に追い込んでいただろう。
住む所がなくなってしまったホークス、しばらくはマックの家に居候するようだ。マックの家だとベッドメーキングも食事の後片付けも軍隊式でビシッとやらなきゃいけないような気がするな~、同居人としてはどうだろう。毎朝ジョギングとかさせられそうだし。でも、気が滅入っている時は、落ち込む暇もないほどビシビシやられた方がかえって気が楽かもよ(いや、自分でやるのはちょっと遠慮するけど)。
そんなこんなで今回は「エンジェルの死&銃撃事件の後遺症:ホークス篇」といった感じ(多分この後フラック篇が来る)。うーん、4話でダニーを叱咤していたのは、友人として厳しいことを言ってるんだと思ったけれど、今回のこれを見たら「あれも実は八つ当たり?」という疑惑が……いや結果的にであれダニーにはプラスになったんだからいいか!
そのダニーは杖をついてはいるものの、もう現場にも出ているし、精神的にも安定している様子。それは良いんだけど、なら何のための車椅子だったんだろう、と思わずにはいられない。マイアミでデルコが負傷した時は、その前後で明らかに描き方が変わった感があったので、怪我をさせた意図も感じられたのだけど……。車椅子といえばNYのシーズン1に出演していたガイルズ先生がいるので、NYのラボはとっくにバリアフリーだろうし。結局何がしたかったのかわからない。
変なNY風俗シリーズ、今回はスプロッシング・パーティ。食欲と性欲をダイレクトに結び付けるという発想なのかもしれないが、衛生状態は大丈夫なのか。来年の夏頃には食中毒事件を起こして閉鎖されていてもおかしくないが、その前に流行がすたれても全然おかしくない。
シド先生の親父ギャグも久しぶりかも。被害者の身体からパスタを発見して “It's certainly something to noodle on.” noodle は麺だが、動詞としては「よく考える」「こねくり回す」といった意味になるとのこと。字幕では「麺だけにメン密に…」だったかな?
それより今回驚いたのは冒頭の横断歩道! 何と巨大な靴跡の形なのだが、これ本当にあるの?