Table of Contents
CSI: NY - Season 6, Episode 12
#129 Criminal Justice
- 邦題:「捏造」
- 脚本:Bill Haynes
- 監督:Christine Moore
- 初回放映:2010-01-13
事件概要
クリスティーン・レイノルズ
18歳のクリスティーン・レイノルズが自宅で殺害され、母親に発見される。昇進したばかりの検事、クレイグ・ハンセンが「高級住宅街で事件があると、上部がいろいろ聞きたがるから」と現場に現れる。
ベッドの下からライターが発見され、指紋から持ち主は法律事務所に勤務するロブ・マイヤーズとわかる。ロブは関与を否定し、ライターはどこかで失くした物だと主張する。事件当時のアリバイを聞かれると、躊躇した後に「サラ・ハンセンと一緒にいた」と認める。クレイグの妻サラ・ハンセンもロブの主張を裏付ける。
その後、現場の足跡からアントニオ・レイエスという人物が浮上。クリスティーンの恋人のトレントがレイエスに借金をしていたことから、取り立てをめぐるトラブルという動機が考えられた。
アダムはライターを分析しようとするが、DNAは試薬で劣化していた。現場では確かにその試薬が使われていたが、床に接触していた面での濃度が最も高いのはおかしい。それは、試薬をスプレーした後に置いたということを示していた。試薬を使った後に現場に入ったのは、マックのチーム以外では検事のクレイグだけ。クレイグがどこかでライターを見つけて妻の浮気を疑い、CSIに指紋を調べさせるためにわざと現場に置いたものと考えられる。
検事が証拠の捏造に関わっていた以上、現場で採取した証拠の信頼性は失われる。レイエスはすでに逮捕されていたが、ステラは仕方なく法廷に出向き、レイエスの保釈を進言し、クレイグを逮捕。判事はレイエスの保釈金を50万ドルに設定するが、その後レイエスは組織の金で保釈されてしまう。
その後、サラがステラのもとを訪れ、ロブの居場所がわからないと言う。サラは「クレイグは、本当はとても恐ろしい人」と、心配した様子を見せる。ロブの自宅へ行ってみると、一見きれいに片付いているようだが、争った形跡が巧みに隠されていた。血痕やDNAも抜かりなく始末されており、ステラは科学捜査を知り尽くしたクレイグの犯行を確信する。
クレイグの車の走行履歴は削除されていたが、ホークスがデータの復元に成功し、NY州のキャッツキルに行っていたことがわかる。目的地のコテージにも誰もいなかったが、ガレージの除雪車から血痕が発見される。血痕は犬の血だったが、除雪車を分解して調べた結果、ロブの骨の破片が発見される。クレイグがロブと争い、飼い犬ともども殺害して除雪車で始末した可能性が高いが、クレイグが関与した証拠はいずれも間接的。証拠を突きつけられたクレイグはなおも「サラが誰かを雇って殺させたのではないか」と言い出す。
一方、保釈されたレイエスは尾行をまき、逃亡資金と思われる大金を下ろしていた。唯一の目撃証人である隣人、カレンの身が危ないと察した警察はレイエスの先手を打ち、カレンの自宅でリンジーが囮になって無事にレイエスを逮捕する。
感想
……何かすっきりしない幕切れだなぁ。
ライターを置いたのはクレイグで間違いなさそうだけど(他にできる人いないし)、殺人まで? いくら鑑識の知識があるといっても、実際の殺人は初めてでしょ? 実際にやるとなると全然話が違うだろうと思う。証拠を始末したり遺体を運んだりするための物資も必要だし、現場をきっちり片付けて、キャッツキルまで往復して、現地で除雪車を使ってさらにその後始末まで……もしかして、今までもデクスターのようなことをしていて慣れていたのだろうか。
サラが「夫は恐ろしい人なの」とわざわざ言いに来たので、実は殺人の方はクレイグの言うとおり、サラが黒幕なのかな、とも思ったのだが、どうなんだろう。後日談はなさそうなので、これっきりなのかな。状況証拠を揃えてクレイグを起訴できたとしても、検察のやり方を知り尽くしたクレイグのこと、無罪を勝ち取る可能性は決して低くないと思う。検事は嫌がりそうだ。
ところで事件とは関係ないが、ダニーが盗難の被害に遭う場面が。エックハートを追跡した時にやはり腰を痛めたらしく(無理するから)、鍼灸院に行って治療を受けている間にロッカーを荒らされて、財布やカード、それに警察バッジまで盗られてしまった。報告せずに自力で何とかしようとしているようだが、どうなんだ……せめてあの周囲の指紋ぐらいは取るべきではないのだろうか。