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csi_ny:s07:160_nothing_for_something

CSI: NY - Season 7, Episode 20

#160 Nothing For Something

  • 邦題:「絡み合う糸」
  • 脚本:John Dove
  • 監督:Eric Laneuville
  • 初回放映:2011-04-29

事件概要

パトリシア・ケリー、メイシー・マルティネス、クリスティーナ・マリーノ

首を絞められて刺された女性の遺体が公園で発見される。その公園では8ヶ月前にも同年代の女性が同じような手口で殺されて遺棄され、ステラが捜査したが未解決になっていた。

8ヶ月前の被害者はメイシー・マルティネス、今回の被害者はパトリシア・ケリー。パトリシアはファッション工科大学の学生で、クラブで男性と出会ったらしいとわかる。パトリシアの爪からは紫の絵の具が検出され、また現場からは特殊なパターンの入った靴跡が発見される。

絵の具は現代絵画には使用されない特殊な物で、かつ美術館で絵に触ることは考えられないので、個人蔵の絵画から移ったと思われた。靴跡の特殊なパターンは有名バスケ選手の指紋を図案にした物で、高価な限定スニーカーの物。マンハッタンに住む絵画蒐集家とスニーカーの購入者リストを照合してみると、チャールズ・マーティンという人物が共通していた。

マーティン本人は出張中で不在だったが、何者かが部屋の中で指紋や血痕を採取したような痕跡があった。部屋からは紫の絵の具を使用した絵の他、パトリシアとメイシーを殺害した痕跡、さらにその2人とは一致しないブロンドの毛髪が発見される。

部屋で先に「鑑識」作業を行っていたのは、元警官で私立探偵のマーク・フィールズだった。フィールズはヴィニー・マリーノの依頼で妻のクリスティーナを探しており、友人であるマーティンの部屋を調べたのだ。身元不明のブロンド毛髪はクリスティーナの物と思われたが、殺害の証拠は発見されていない。つまり、まだ生存している可能性があった。

チャールズ・マーティンが帰宅するが、警官が張り込んでいることを知って逃亡し、ビルの屋上から飛び降りようとする。マーティンは結局ジョーの説得に応じて逮捕され、パトリシアとメイシーの殺害を認める。しかしクリスティーナは「ヒョウ柄のスーツケース」を持って現れたので部屋に泊めただけだと主張。結局彼女は街のホテルへ移ったという。

クリスティーナの携帯電話の通話記録から、宿泊先のホテルが判明。部屋には大量の血が飛び散り、衣服が散乱していた。何者かがクリスティーナを殺害し、スーツケースの中身を出して遺体を詰め、運び出して遺棄したものと思われた。

マックは、クリスティーナ殺害犯は夫のヴィニーであるとにらみ、ヒョウ柄のスーツケースを用意して写真を撮り、犯行現場写真とともにヴィニーに見せつけて「クリスティーナの遺体が発見された」と嘘を言い、「なぜあの場所に捨てた」と誘導して遺棄場所を言わせる。すっかり騙されたヴィニーは「プロスペクトパークは彼女と初めて会った場所だからだ」と場所を口にし、クリスティーナはその通りの場所から発見される。

財布窃盗

マックは自宅へ帰る途中で寄ったダイナーで男に財布をすられてしまうが、その男は後で「財布を拾った」とマックのオフィスまで届けに来る。男の名はレイモンド・ハリス、17年前にまだパトロール警官だったマックが当時のパートナーのビル・ハントとともに、麻薬事件で逮捕した男だった。マックは、逮捕後にハリスと会った時、ハリスが不当な扱いを恨んでいるように見えたことを思い出す。

話を聞いたビルは、個人的に保管していた資料のコピーをマックに渡し「手続きに問題はなかった」と言う。その帰り、ハリスに尾行されていることに気づいたビルは、路地にハリスを誘い込んで殴る蹴るの暴行を加え「済んだことは忘れろ」と言う。


感想

マックがNYPDに入って最初に組んだパートナー、ビル・ハントの役でピーター・フォンダがゲスト出演。うーむ、「イージー・ライダー」当時の面影を見つけるのは難しいなぁ……。

このビル・ハントが何か悪いことをしていて、そのカギを握っているのがレイモンド・ハリスであろう、ということは何となく想像できるのだが、こちらの事件は次回へ持ち越し。今回、事件としては連続殺人とそれとは無関係な殺人1件がメインだ。こちらの捜査、前半ではマックはあまり関わらず、ジョーが中心となっていた。

しかしマックとビル・ハントの件を描写する一方で殺人3件となると、どうしても時間的な制約がきつくなってしまうのか。大事件な割に展開が何だかシンプルすぎるような……。連続殺人の方は絵の具とスニーカーから簡単に容疑者が絞り込まれ、その人がそのまま犯人だったし、もう片方も刑事たちのひっかけに騙されてあっさり自白。犯人がスーツケースと遺体を別々に遺棄していたらどうするんだ? と思ったが。

ダイナーでフラックがマックの疲れた様子を見て「警官の1年は人の何年に相当するのか」と口にするが、これは「今シーズンが最後になるかもしれない」というフィナーレを見据えた布石なのだろうか。


使用楽曲

  • “New York, New York” by Digital Daggers (冒頭)
  • “Procession” by The Duke Spirit (ラボでの分析)

Yoko (yoko221b) 2013-07-06

csi_ny/s07/160_nothing_for_something.txt · Last modified: 2024-03-02 by 127.0.0.1