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csi_ny:s08:165_cavallino_rampante

CSI: NY - Season 8, Episode 3

#165 Cavallino Rampante

  • 邦題:「跳ね馬の秘密」
  • 脚本:Adam Targum
  • 監督:Nathan Hope
  • 初回放映:2011-10-07

事件概要

ミシェル・ヌーナン

NY市では、フェラーリだけを集中して狙うという車の盗難事件が多発していた。容疑者は金髪とブルネットの若い女性2人組。巡査部長として新人警官のクーパーとともにパトロール中のダニーは、エンジンがかかったままの赤いフェラーリを発見。車内は無人だったが、トランクを開けてみると、金髪の若い女性の遺体が入っていた。

そのフェラーリの持ち主はネイサン・パデューという実業家だったが、車体をよく調べてみると、登録番号が異なっており、コネチカットで盗まれたものとわかる。

現場には壊れた装置が落ちており、アダムが復元して調べたところ、自動車をロックするキーコードを調べる装置と判明。内部の指紋を調べたところ、70年代に活動していた窃盗犯、アーサー・ヌーナンの指紋があった。

ヌーナンの現住所を訪ねると、すっかり年老いたヌーナンが車椅子で出迎える。彼には娘が3人おり、被害者は次女のミシェルだという。ミシェルと長女のニコールは父親と同じ稼業に手を染め、三女のオードリーだけは犯罪とは無縁でロースクールに通っていた。

リンジーは車内から再生医療用に使用するコラーゲンパウダーを検出。また、ホークスはミシェルの身体に残る打ち身の様子から、加害者は「クラブマガ」というハンガリー発祥の格闘技を使ったと判断する。ミシェルの身体には死因を示す兆候がほとんど見られず、シドの死因特定は難航するが、ようやく感電死であろうという結論に到達。厚手の服の上から感電させられたため、身体に痕が残らなかったのだ。

クラブマガと感電、という要素から、マックはFBIとインターポールが追い続けているドミニク・ヤノスという犯罪者を連想する。ヤノスは麻薬・武器密輸・人身売買など様々な犯罪に手を染めており、数年前にヨットの爆発で死亡したと思われていた。だが実は生きており、火傷の治療にコラーゲンパウダーを使っているものと思われた。

ヤノスがミシェルを殺したのであれば、家族の身も危ない。フラックはヌーナンの家に急行するが、アーサーは殺害され、オードリーは拉致されていた。

マックは、コラーゲンによる火傷の治療には、感染症や光過敏症などの副作用があることを知り、ネイサン・パデューが光に弱かったことを思い出す。パデューこそがヤノス本人だったのだ。パデューについて調べてみると、FBIが(ヤノスの件とは無関係に)マネーロンダリングなどで捜査を進めていたことがわかる。

オードリーの話から捜査を進めてニコールとミシェルのアジトを割り出してみると、そこにはパデューの車があったが、パーツはすべてバラして売り捌かれた後で、もう残骸しか残っていない。しかし売られたパーツを買い戻して車を復元しようとした跡が見られたため、残るパーツの買い手に手を回して調べたところ、ニコールはあっさり逮捕。

ニコールは、パデュー=ヤノスの車を盗んで売り捌いた後、ヤノスから車を返すよう要求されたことを認める。ミシェルは逃げようとしたが、ニコールはヤノスからは絶対に逃げられないと聞いていたため、別の車を返そうとした。だがヤノスはあっさり偽物を見破り、ミシェルを殺害。ニコールは怖気づき、物陰に隠れたまま出て行けなかった。本物の車を返さなければ、次はオードリーが殺されるという。

取引の場に現れたヤノスは、車に乗り込み、またしても偽物と気づくが、その時はすでに警察に包囲されていた。ニコールのふりをして現れたのは、実はジョーだったのだ。

その後、本物のヤノスの車を調べてみると、一連の操作で秘密の隠し場所が開き、何人分もの偽造パスポートやカードなどが現れる。ヤノスはFBIの捜査が迫っていることを知っていつでも海外に逃亡できるよう、準備万端整えて一式を車に隠していたのだった。


感想

フェラーリを盗みまくる美人姉妹泥棒、巡査部長ダニー、ジョーのツナギ姿と囮捜査、国際的犯罪者……と、素材は派手にゴテゴテ揃えている感じだが、エピソード全体としては、いまいち盛り上がらないというか、メリハリがきいていなかったような気がする。

ネイサン・パデューことヤノスを演じていたティム・ギニーは、CSI:NYでは2度目の出演。前回はシーズン2「ゲームの代償」で、変なゲームに参加する俳優を演じていた。その他、本家ベガスとマイアミにも1話ずつ出演歴あり。他にもあちこちのドラマで見かける俳優さんなので、この人が登場した瞬間「犯人かな」という予感。少なくとも、ここだけの登場で終わるはずないよね――と思っていたらそのまま犯人だった。

しかし、各国の警察を手玉に取っている国際的な凄腕犯罪者にしては何だかな。あんな目立つフェラーリに逃亡キット一式全部隠しておくってどうなの? 1つ見つかっても逃げられるよう複数用意しておくべきじゃないのだろうか。ニコールを呼び出した時も、1人で応対して周囲を確認してもいないようだし……。

マックが光過敏症を見破った時の描写も、「眩しそうにしていた」だけでは少々不十分ではないかな。おそらく、こういう細部の「いまいちさ」が積み重なって盛り上がらないエピソードになってしまったのではないかと思う。素材は良いと思うので、もう少しどうにかならんかな。

ダニーは巡査部長として頑張っているようだけど、次回でひと波乱ある様子。やはりCSI復帰?


使用楽曲

  • “Death By Diamonds And Pearls” by Band of Skulls (冒頭)

Yoko (yoko221b) 2014-06-28

csi_ny/s08/165_cavallino_rampante.txt · Last modified: 2024-03-02 by 127.0.0.1