User Tools

Site Tools


csi_ny:s08:166_officer_involved

CSI: NY - Season 8, Episode 4

#166 Officer Involved

  • 邦題:「疑惑の銃弾」
  • 脚本:Christopher Silber
  • 監督:Skipp Sudduth
  • 初回放映:2011-10-14

事件概要

ピート・ミラー、レイ・ジェームズ、トマス・ハーツ

ダニーは部下3人と飲みに行き、新人のローレン・クーパー巡査にしつこく絡んでくる男を店外へつまみ出す。だがその後、店を出たダニーはその男からビンで頭を殴られて昏倒し、気がついた時にはクーパー巡査がダニーの銃で男を撃ち殺していた。一緒にいた部下のフォーリーとケイツは「3人組の男に襲われ、相手が銃を出したのでクーパーが撃った。あとの2人は逃げた」と言う。だが男が持っていたはずの銃は現場にはなかった。

死亡した男はペンキ職人のピート・ミラー。前歴はなく、バーに銃を持ち込むようなタイプには見えないが、幻覚作用のあるアブサンを飲んでいたことがわかる。ジョーとホークスは現場でピートが撃ったという弾丸を探し、道路標識に弾が当たって跳ね返った痕を発見。そこからさらに弾道を探り、弾丸を発見する。

ダニーは内務調査課のアドラー警部補から事情聴取を受ける。

その後、大道芸人のトマス・ハーツが射殺される。彼は通行人に軽口を叩いて挑発し、5ドルでペイント弾の標的になるというゲームをしていたが、通行人の一人が本物の銃を出して撃ったという。ハーツを撃った弾は、ピートの事件と同じ銃弾だった。

マックは、ピートのシャツに付着していた発射残渣の位置から、銃を出して撃ったのはピートではなく、ピートの隣にいた人物であると判断する。クーパー巡査は嘘を認め、ダニーの指示で嘘を言ったというが、ダニーは「まったく身に覚えがない」と困惑する。

一方、脚に銃弾を受けたレイ・ジェームズという男が治療のため病院に現れ、その銃弾が同じ銃で撃たれたものとわかる。レイは最初「今朝どこかから飛んできた銃弾に当たった」と言っていたが、出血の様子を調べてみると、撃たれたのはもっと前、ピートが撃たれた頃だとわかる。

レイは諦めて「ピートから喧嘩の加勢に呼び出された」と認める。現場にはもうひとり、ピートの仕事仲間のトラヴィス・モスという男がおり、彼が銃を出して発砲したという。レイは現場から逃げた後、ピートを助けに戻ろうとしたが、トラヴィスに脚を撃たれ「誰かに話したら殺す」と脅され、恐怖のあまり通報できなかったのだ。

トラヴィスは恋人からふられたばかりで仕事にあぶれ、カードも限度額まで使い切って貯金もなし、何も失うものがないという危ない状態。現場に落ちていた繊維がバーレスククラブの衣装に使われているとわかり、恋人の名前とつき合わせた結果、トラヴィスを発見。警察に包囲されたトラヴィスは銃を頭に向けて自殺しようとするが、すでに弾は残っていなかった。

トラヴィスは逮捕され、リンジーの説得でクーパーも嘘を認め、ダニーの疑いは晴れる。だがダニーは家族同然と思っていた部下たちに裏切られたことでショックを受け、結局巡査部長の地位を返上し、一介の刑事としてCSIに戻ることになった。


感想

巡査部長として頑張っていたダニーだが、家族同然に思っていた部下に裏切られ、傷心でCSIに復帰……うーん、「そんなことで昇進まで返上する?」という気がしなくもないけど、まぁ、いいか。本人の失態なしで元の位置に戻したかったのだろう。前シーズンのフィナーレで抜けた2人が戻って来て、これでようやく元の体制に復帰したということになる。

プレミアからここまでの流れで、制作サイドの方針が2つほど見えてきた気がする。

まず、あまり大胆な人事異動はせず、前シーズンと同じメンバー構成で番組を終えるつもりであること。ダニーの昇進をきっかけに制服組を活躍させても面白かったかもしれないが、「ヒル・ストリート・ブルース」ではなく「CSI: NY」である以上どうしても出番は減る。出番を作るために現場の場面を増やしたりすると、脚本の構成も変えなければならなくなる。今シーズンは18話のオーダーで、打ち切りの可能性は高かったはず。最終(の可能性が高い)シーズンであまり大胆な冒険をするのは良くない、と判断したのではないだろうか。

考えてみれば、CSI全体を見渡しても、レギュラー1人だけ昇進させてうまくいったケースって少ないような気がする。ベガスがいつもゴタゴタしているので、その印象が強いのかもしれないが、スムーズに昇進したのはマイアミのトリップぐらいではないかな。トリップの場合は、昇進しても他のメンバーとの関係が変わらなかったせいかも。

そしてもうひとつは「過去シーズンで都合の悪いことは、なかったことにする」ということ。ダニーが前回内務調査を受けたのが、シーズン1「疑惑の任務」の時で、それが経歴のハイライトだという台詞があった。しかしダニーはシーズン6でシェーン・ケイシーに警察バッジを盗まれ、それが悪用された結果、刑務所の大暴動が起きて囚人が死亡するという事件に発展したことがある。あれがお咎めなしだったはずはない。黒歴史としてなかったことにされたとしか思えないのだ。

だとすれば、シーズンプレミアのマックにペイトンやオーブリーの影が感じられなかったことや、リードが出て来なかったのも、何となくわかる気がする。シーズン1~2の頃に戻る、というのであれば個人的には歓迎したい。リンジーの暗い過去はまだいいけど、ホークス先生の後付け設定とかドンの私的制裁は抹消してほしい。頼むよ。


使用楽曲

  • “Mama Knows Best” by Jessie J (バーレスククラブ)
  • “Sleepwalking” by Photek (同上)

Yoko (yoko221b) 2014-06-29

csi_ny/s08/166_officer_involved.txt · Last modified: 2024-03-02 by 127.0.0.1