Table of Contents
CSI: NY - Season 8, Episode 15
#177 Kill Screen
- 邦題:「キル・スクリーン」
- 脚本:Tim Dragga, Adam Scott Weissman
- 監督:Allison Liddi-Brown
- 初回放映:2012-04-06
事件概要
ウォルター・ダンジグ
召喚状送達人ウォルター・ダンジグの遺体がゴミ捨て場で発見される。死因は頭部への鈍器損傷で、別の場所で殺害されてから現場へ運ばれたものと思われた。
ウォルターは凄腕の送達人で、先月だけで200通以上を手渡していた。逃げ回る相手に対しては、変装までしてゲーム感覚で仕事をしていたらしい。実際、ウォルターの両手にはゲーム機を使いすぎたためと思われる損傷が見られた。
召喚状を送達する際のトラブルが原因かと思われたが、ウォルターの車を調べたところ、ゲーム大会を開催中のコンベンション・センターにいたことがわかる。ウォルターは伝説のゲーマーだったが、両手を痛めてからはレフェリーや大会の運営などを行っていたという。ダニーとリンジーは会場内で血痕を発見し、ここが殺害現場であると断定。
ウォルターの車からは、大量の「エナジー・ソルト」というドリンクが発見される。そのドリンクはタウリンやカフェインを含むもので、ゲーム会場でも販売されていたが、ウォルターの車に積まれていたのは、ラベルを貼り直した形跡があった。最近規制薬物に指定された、ステロイドに似た合成ドラッグが混ぜられていたのだ。
ゲーム会場でその「エナジー・ソルト」を売っていたヴェラは「1ヶ月前までは合法だったし、仕入れた分は捌かなきゃ」と主張。彼女はゲームの参加者に違法ドリンクを売っていたことをウォルターに知られて叱責されたという。ウォルターは、ゲーム大会を発展させるため、ドラッグを排除しようとしたようだ。
その後、アダムは現場で発見されたハードドライブを解析し、優勝者のミッチ・ジョンソンがイカサマで優勝していたことを突き止める。ミッチはイカサマを認めるが「ウォルターが仕組んだことだ」と言う。ウォルターはゲーム大会を大きくアピールしてスポンサーを獲得するため、カリスマ的なゲーマーをスターに仕立て上げようとたくらんでいたのだ。
では、その計画により不利益を被るのは誰か――準優勝のスティーヴ・ブラントンは、ウォルターのイカサマを知って問い詰め、争った末に殴り殺したことを認める。さえない自分が初めて脚光を浴びたのがゲームの世界。ゲームが強いことで息子も自分に憧れるようになった。人生は不公平だがゲームの世界は単純に強い者が勝つフェアな世界であるべきだ――。
感想
本筋であるゲームの話よりも、被害者ウォルターのコスプレが気になってしまった。ひと月に200通以上ということは、平日だけ働いたとすると1日あたり10通は送達していることになる。いちいちコスプレで配達していたのだろうか。大半は普通に渡し、逃げ回っている難しい相手にだけコスプレで趣向を凝らしていたのかもしれない。しかし、相手が気を許しそうなコスプレを考案するには、それなりにリサーチや行動監視が必要だと思うので、1日1通でも難しくないだろうか。
さて本題のゲームの話。何話か前には、参加費が高そうななりきりゲームの話があった。思い出してみれば、地下鉄サーフィンとかアーバンゴルフとか、ターゲットをだまして水鉄砲で狙うゲームとか、変なゲームがいくつも登場していたが、こういうオーソドックスなゲームは記憶にない。だからこそウォルターはアピール方法をいろいろ考えたのかな。
とか言うわりに、優勝した「カリスマゲーマー」にあまりカリスマ性を感じなかった。むしろ、あの犯人をそのまま優勝させて「息子のために頑張った」サクセスストーリーを宣伝しても良かったんじゃないの? って感じ。