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CSI: NY - Season 9, Episode 6
#186 The Lady in the Lake
- 邦題:「タートル池のプリンセス」
- 脚本:David Hoselton
- 監督:Scott White
- 初回放映:2012-11-02
事件概要
アシュレー・ブレイデン
殺人容疑者を追い詰めて逮捕したフラックは、凶器の銃をセントラルパークのタートル池に捨てたという自供を得る。凶器を探すためにマックは池の水を抜くが、そこでボートに縛られた若い女性の遺体を発見する。
女性の氏名は、薬物所持の前歴があるアシュレー・ブレイデンと判明。高価なドレスを着ており、胃の中には高級食材。約2日間水中にあったことと合わせ、池の前にあるベルヴェデーレ城でのパーティに出席していたものと思われた。
ドレスには血痕が付着しており、その主はジョセフ・スカイバーとわかる。スカイバーはアシュレーと交際していたことを認めたが、彼女はどうやら裕福な恋人がおり、不良仲間と手を切って人生をやり直そうとしていたらしい。スカイバーは彼女を応援しようとハグし、その時に血痕が付着したものと思われた。
靴の付着物から殺害現場が絞り込まれ、そこを調べてみると小さくちぎられた紙片が発見される。復元してみると、アシュレー宛ての小切手で、振出人は大企業の副社長、マシュー・ディベローとわかる。彼がアシュレーの恋人だった。
マシューは関与を否定し、「アシュレーはカンザスに帰った」と言う。誰かがアシュレーの携帯電話でニセのメールを送ったようだ。
リンジーは、現場の対岸の地面に残っていた水滴のくぼみを、傘から垂れた水滴によるものと判断し、当日の雨量などからシミュレーションを行い、ちょうど犯行時刻の頃に「身長約180cmの人物」が傘をさして立っていたと判断する。それはマシューの体格に一致し、またアシュレーのアクセサリーから採取した血痕もマシューのものとわかる。
マックらはもう一度マシューに事情を聞こうとするが、そこへスカイバーが現れマシューを銃撃。マシューは病院に運ばれるが命に別状はなかった。
アシュレーの携帯電話の電波が捕捉され、ゴミ収集車から電話が発見される。その回収車のルートを調べたところ、マシューの自宅付近を通っていたことがわかる。アシュレーを殺害し、ニセのメールを送った犯人は、マシューの母クリスタだった。
マシューはアシュレーに過去があることを知りながら彼女を愛し、パーティに招待した。しかしクリスタはアシュレーに不満で、小切手を渡して別れさせようとした。彼女が小切手を拒否して破り捨てたため、腹を立てて殴り殺し、遺体を遺棄。マシューはその様子を対岸から見ていたが、その時は事件を目撃していることに気づかなかったのだ。
感想
おとぎ話系の話、NYではけっこう見慣れている気がする。シーズン2の「ズーヨーク」あたりから始まって、ゲームやバーチャルリアリティのような要素まで入れたらほぼ毎シーズン何かしらやってるんじゃない? という気がするなぁ。そういえばベガスやマイアミにも、そういう「定番ネタ」がいくつかある。虚飾の都、NYはある意味で現代のおとぎ話の舞台なのかもしれない。
地面に生じた水滴のくぼみから、傘をさしていた人物の身長を割り出すという発想はすごいが、精度はどのくらいなのだろう。その場に立っていたマシューは対岸から事件を見ていたということなのだが、何が起きていたのか本当に気づいてなかったのか(けっこう距離があった?)、パーティでおおぜい人がいたのに他に目撃者はいなかったのか、とか何となくそんな所が気になってしまった。
全体の構成が、アダムが子どもに物語を語って聞かせる形式になっているところも面白い。アダムは池で謎の金属片を発見して、これはUFOかと大興奮するのだが、その正体は80年代にソ連(当時)から打ち上げられた探査機の破片。これは最初に映った場面でキリル文字が見えて、それで予想したとおりのオチだった。