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CSI: NY - Season 9, Episode 13
#193 Nine Thirteen
- 邦題:「913番地の呪い」
- 脚本:Pam Veasey
- 原案:David Fallon, Pam Veasey
- 監督:Pam Veasey
- 初回放映:2013-01-18
事件概要
アレックス・ヘンリー
913番地のビルから男性が転落して死亡する。そこは、大恐慌の時代にエヴェレット・ハリントン・ウェントワースが飛び降り自殺をした現場であり、「呪われた913番地」として、また夜はクラブとして観光名所になっていた。ウェントワースは革製品で財を成したが、日光アレルギーがあり、いつも革のマスクを身に着けていたという。
死亡した男性はウェントワースにそっくりな服装とマスクを身に着け、観光客相手に一緒に写真を撮るというモデルのような仕事をしていたが、クラブが雇った宣伝マンというわけではなく身元不明。衣服を調べてみると、宝石類や携帯電話などが多数発見される。どうやら、観光客と一緒に写真を撮る時に、隙を見てスリをはたらいていたらしい。
被害者は落下する前に頸動脈を切られており、死因は転落時に血液が肺に流れ込んだことによる溺死。傷口はギザギザで黒い粉が検出され、また口には丸めた新聞紙が押し込められており、何らかのメッセージが込められていると考えられた。
被害者の状態から、落下地点は6~10階の高さと考えられ、ダニーとアダムが10階で犯行現場を発見。壁の血痕の状態から、加害者は被害者とほぼ同じ身長であると判明。被害者は喉を切られた後、何とか生き延びようと立ち上り、方向を誤って転落したと思われた。
ホークスは傷口の物質を検証し、犯行に使われた刃物は手作りであると結論付ける。電池と銀紙で火を起こし、ドリンク容器の蓋を溶かして成形し、何度も研いで尖らせる。それは刑務所でよく用いられる方法であるため、加害者は実刑を受けた前歴を持つと考えられた。また、被害者の着衣からはスパンコールの欠片が発見される。日光アレルギーだったウェントワースは女性客に「スパンコールできらめきを見せてほしい」と望んでおり、現場のクラブでは今もそれを伝統としていた。
被害者の所持品には携帯電話がいくつもあったが、その中に盗難届が出ていない物がひとつあり、その登録名アレックス・ヘンリーが被害者の本名と判明。口に押し込められた新聞紙は日付に意味がありそうだということで、その日に起訴や判決言い渡しがあった前歴者を調べたところ、クラブの防犯カメラに写っていたメイシー・サリヴァンがその日に逮捕されていたことがわかる。
サリヴァンは仮釈放中にもかかわらず保護観察官に連絡していなかったため、フラックとロバートが自宅へ急行し、犯行を示すスパンコール付きのショールや、髪を染めて切った痕跡を発見。その情報を加えて手配した結果、サリヴァンはバス乗り場で逮捕される。
サリヴァンはかつて被害者ヘンリーの恋人で、一緒に仮装して写真を撮る仕事をしていた。だがある時、知らずに盗品を運んで逮捕され、代わりに実刑を受ける羽目になった。その復讐としてヘンリーを殺したのだった。
感想
ベガスでは毎年のように「オールド・ベガス」に関する事件エピがあるが、NYも古い都市なのでそういうネタはいくつもありそうだし怪談も似合いそう。前シーズンの「ラナ・グレゴリーの瞳」を思い出す。あれ続きがありそうな思わせぶりなラストだったけど、結局そのまま終わっちゃうのかな……。
さてこの事件。2つの大戦の間の時代に自殺した大富豪と、その後を追って飛び降り自殺をした婚約者のエピソードが冒頭で紹介される。「最も美しい自殺体」と言われたエヴリン・マクヘイルという女性は実在したようだが、時代や事情は少々異なり、このストーリーに絡んでくるウェントワース氏の話は架空のものらしい。
事件の方では、サリヴァンがわざわざ刑務所内で作った凶器を使うという行為に込めたメッセージをもう少し語ってほしかったかな。わざわざ口に新聞紙を丸めて詰め込むという危険な行為(実際にそれが動機につながったわけなので)とともに、加害者にとって意味のある行動だったはずなのだ。
事件以外のところでは、ジョーの休日。ストーカーが!? と思ったら、事故死したジョーの妹から心臓の提供を受けて回復した男性だったという。ジョーの個人ストーリー、シーズン7と8で語り尽くしたかと思っていたら、まだあった(笑)。ちょっとやりすぎじゃないの……と思うものの、ジョーのパートはやっぱり良いんだよね。演じているセラ・ウォードの力なのだろうか。
それからリンジーの「2人目妊娠」発表もあり。これは……まぁ、別にどうでもいいかな。