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CSI: NY - Season 9, Episode 16
#196 Blood Actually
- 邦題:「バレンタインの夜に」
- 脚本:Adam Targum
- 監督:Christine Moore
- 初回放映:2013-02-15
事件概要
セオドア・ハート/Love for Sale(愛を探して)
ジョー、リンジー、ロバート刑事担当。ホテルの一室で、ポン引きのセオドア・ハートが遺体で発見される。部屋にはシャンパンやチョコレートなどのロマンチックな小物が散乱していた。部屋を予約したのは近所に住むウェイン・ブラウンという若い男性で、連行してみると顔に怪我をしている。
ブラウンは、ハートと争いになり、コルク抜きで首を刺したことを認める。バーでローラという美女と意気投合して部屋を予約したが、先に行って待っていたところハートが乱入して争いになったという。
しかし傷をよく調べてみると、致命傷はコルク抜きの刺し傷ではなく後頭部への打撲。シャンパンのボトルが凶器になったと思われた。ボトルの指紋から、売春の前歴のあるローラ・パーマーが浮上。ローラはハートを殴ったことを認める。彼女はブラウンと本当に意気投合し、話がはずんでポン引きへの連絡を忘れてしまい、ハートが怒って乗り込んできたのだった。
ブラウンはローラの職業に気づいていたものの、本当に心が通い合ったと思い、罪をかぶろうとしたのだった。
バーニー・チャンドラー/Love is Blind(愛は盲目)
ダニー、ホークス担当。糖尿病を患うバーニー・チャンドラーが自宅の居間で死亡。胃からはチョコレートが見つかり、死因は血糖値の急上昇によるものと判明。部屋にはチョコレートの包み紙があったが、妻のサンドラは覚えがないと言う。被害者は糖尿病なので、大量のチョコレートを食べるのは自殺行為。しかしインスリンを打とうとしたらしき注射の痕があり、自殺とも考えられない。
調べてみると、チョコレートの包装紙には「砂糖無添加」のラベルをはがした跡があり、さらに注射器の中には砂糖水が入れられていた。つまり、バーニーは砂糖の入っていないチョコレートだと思って食べ、さらにインスリンだと思って砂糖水を摂取してしまったのだ。そして、工作がばれないようにラベルをはがしてから通報した妻の犯行ということになる。
通信履歴から、バーニーは「イヴリン」という女性とひんぱんに連絡を取り、旅行に行く相談をしていたことがわかる。サンドラはそれを知り、「最愛の夫に捨てられる。相手はきっと若くて美しい女性に違いない」と絶望して犯行に及んだことを認める。
しかしその「イヴリン」は旅行代理店の社員であり、バーニーはサンドラとの旅行をひそかに計画していたのだった。
ジェレミー・ハウザー/In the Name of Love(無償の愛)
投資会社のCEO、ジェレミー・ハウザーが路上で射殺される。その場には離婚協議中の妻ウェンディがいたが、発射残渣がないことから彼女は無実。ハウザー自身も銃を持っていたが、それは凶器ではない。
銃弾から、犯行に使われた銃は元警官で警備員のトーマス・レイノルズのものと判明。
レイノルズはハウザーを射殺したことを認める。彼はハウザーに雇われ、離婚を有利に進めるためにウェンディを調査して弱みを握れと言われていた。しかし調査を進めるうちに彼はウェンディが心優しい人格者であることを知り、ハウザーと対立することになった。業を煮やしたハウザーが自分の手でウェンディを殺そうとしていることを知り、彼女を守るために射殺したのだった。
感想
オムニバス形式のエピソード、ベガスでは時々見かけるがNYでは珍しい。以前にもあったかな、ちょっと思い出せない。通常のシーズンならフィナーレ前の箸休め、という感じで良い具合に息を抜いて見られるのだが、これが最終シーズン、とわかっていて見ると……何というか「もうすぐ終わるんだなぁ」と、少々しんみりさせられる。でもホークス先生の昔の話とか、今さら出さなくてもいいのに(どうせ後付けでしょ?)。
ひとつ気になったのだが、旅行代理店のイヴリンさん、いったいどんなメールを送っていたのだろう。「見積り」などの文言が入ったビジネスライクな文面で、署名に会社名が入っていたりしたら、サンドラも誤解しなかったと思うのだが……。本当は旅行代理店勤務を隠れ蓑にした浮気だったんじゃないの、という気がしないでもない。