• 邦題：「夜明け前」
• 脚本：Scott Buck
• 監督：Keith Gordon
• 初回放映：2007-11-18

BHBは法執行機関の人間という可能性が出たため、FBIから数名の捜査員が派遣され、マイアミ署の職員はそれぞれに質問を受ける。犯罪歴のある被害者を逮捕した事件が調査の対象になり、デクスターは守勢から攻勢に転じたことを後悔する。

デクスターは、麻薬ディーラーのロドリゴの事件についてランディから質問を受ける。ロドリゴ事件では血痕分析報告が公判で覆されたために刑期が数年になってしまった。デクスターは後から殺害するためにわざと手を抜いたのだが、ランディはその点を厳しく追及。一方デボラとエンジェルは、ロドリゴが行方不明になった当日、隣人が彼を乗せた車を目撃し、ライセンス番号を書き留めていたことを知る。

その番号の車の持ち主はNYの麻薬ディーラーだったが、逮捕され現在は収監中。ロドリゴが殺害された時、その車は証拠品として押収され、マイアミ署に保管されていた。ランディはエンジェルとデボラに対し、この情報はまだ公表しないよう言い渡す。

ランディが予想外に真相に迫りつつあることに不安を感じ、デクスターは「しばらくは慎重になろう」と、ライラからも距離を置こうとするがうまくいかず、ボーリングにライラを伴っていく羽目に。だがその後、デクスターは駐車場で男に襲われ負傷する。それは、デクスターの母親を殺害し、証人保護プログラムを受けたヒメネスだった。

「油断すれば逮捕されるか殺される」と自覚したデクスターは、ヒメネス殺害を決意。神経が研ぎ澄まされる感覚を取り戻す。デクスターはヒメネスを尾行してエバグレーズ湿地帯の掘立小屋にたどり着き、ヒメネスがコカイン売買を続けていることを知る。

デクスターはチェーンソーでヒメネスを惨殺するが、その後、ヒメネスに襲われたボーリング場の住所を書いたメモを所持品の中から発見する。ライラは、デクスターが最初にヒメネスに対峙した後、モーテルで過ごした夜のことが忘れられず、その時のデクスターを取り戻すためにわざとヒメネスに彼の居場所を教えたのだった。デクスターはさらに、ライラがリタの家に侵入したらしいということを知り「リタに手を出すな。さもないとモンスターを見ることになる」とライラに警告する。

だがその頃、デクスターの自宅をこっそり調べに来たドークスが血液のコレクションを発見していた――。

火事で焼け出されたライラはデクスターの自宅へ転がり込むが、リタ＆デクスターはベストカップル、と信じるデボラはそれが気に入らない。そういえば、DV夫のポールからリタを助けてデクスターに引き合わせたのは、デボラだったっけ。ライラとデボラが同じ空間にいるなんて、絶対に近寄りたくない場所だ。デボラはライラのことを「マイアミであんなに色が白いなんて、バンパイヤに決まってる！」と言うのだが、じゃあデイド署の赤毛親父はどうなんだろう。

相変わらず、欲しいもののためなら何でもするライラは、ヒメネスに連絡を取ってデクスターを襲わせる。しかしこれがきっかけになって「殺人鬼デクスター」復活！ 後半に来てようやく勢いが戻ってきたかなぁ。デクスターはライラを脅しに行くのだが、実際のところライラはデクスターの本性にどの程度近づいているのだろう？ 単なるヘロイン中毒じゃない、ということくらいは気づいているだろうか。今回の脅し方は只者じゃない感じだったし。しかし殺人は――まして、彼がマイアミ中を騒がせているベイハーバー・ブッチャーその人だとは？

デクスターの本性にぐっと近づいたのはドークスだった。血液コレクションを見つけられちゃいましたよ！ 仕事柄血液を持っていてもおかしくないかもしれないが、エアコンの裏に隠しているなんて、いかにも怪しい。

— Yoko (yoko221b) 2009-05-19