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Dexter - Season 2, Episode 10
#22 There's Something About Harry
- 邦題:「ハリーの死の謎」
- 脚本:Scott Reynolds
- 監督:Steve Shill
- 初回放映:2007-12-02
概要
デクスターはドークスを監禁したまま帰宅。ハリーはいつも、殺しに値する獲物を狙えと言っていた。ドークスはどう見ても、それに該当しない。デボラとランディはドークスの通話記録を見て、ラグェルタと連絡を取ったことを知る。
リタはデクスターを訪ね「子どもたちが恋しがっている」と言う。ポールが死に、ゲイルが出て行った今、子どもたちに「捨てられる」という思いをこれ以上させたくないのだ。2人はゆっくりと少しずつ、関係を修復していこうと決める。
ドークスが特殊部隊時代に割り当てられた偽名がすべて手配される。デクスターは、46名ぶんの血液サンプルのうち18名が今回発見された被害者に一致、それ以外のうち12名が行方不明中の凶悪犯に一致することを発表。その潜在的被害者とドークスの関係も捜査対象になる。
デボラは、事件が解決すればランディと別れることになるのだと気づく。デクスターは、デボラやリタや子どもたちのために、自分がBHBとして捕まるわけにはいかないのだという結論に達する。
デクスターはランディに頼んで護衛を外してもらい、小屋へ行ってドークスに睡眠薬を飲ませる。ドークスは意識を失う寸前にハリーのことを口にする。デクスターは自分の「仕事道具」にドークスの指紋を付けて海中へ投棄。
ハリーの死因は心臓発作ということになっていたが、ドークスは死因は別にあるとほのめかす。デクスターは昔のことを思い出す。デボラの誕生日に、当時警部補だったマシューズがやって来て、やっと逮捕した凶悪犯が令状の不備で釈放されたと告げ、ハリーは怒った。
デクスターは、休日ゴルフを楽しんでいるマシューズに真相を聞く。マシューズは「ハリーは自殺した」と言う。死因は薬の過剰服用だったが、死の前日、彼はマシューズにデクスターとデボラの面倒をみてやってほしいと頼んでいたのだ。マシューズはハリーが死んで初めてその意味を悟り、死因を封印してきた。
ラグェルタは、被害者のひとりが失踪したその当日、自分とドークスが張り込みをしており、犯行を行う時間はなかったという記録をランディに見せる。しかしそれはラグェルタの個人的な記録であり、彼女はドークスと連絡を取ったことを秘密にしていたことで既に自らの信頼性を損なっていた。ランディは「ドークスを助けられるかもしれないチャンスを、君自身が潰したのだ」と叱責し、その証拠は使えないと言い渡す。
デクスターは、ヒメネスの仲間がやって来ることを知り、待ち伏せて捕獲。そのまま小屋へ連れ込み、ドークスの目の前で惨殺する。その後、ドークスは放心したように「近づくな」と言う。それは死ぬ3日前にハリーがデクスターに言った言葉だった。ハリーはデクスターが殺害した凶悪犯を見てショックを受けて嘔吐し、そう言ったのだ。デクスターは、「掟」を設定したハリーが現実を目の当たりにして命を絶ったことを知る。
ライラはエンジェルと一夜をともにし、その後自らレイプドラッグを飲んで倒れる。
感想
ハリーについて、また意外な事実が明らかに。というか、ローラの件と同様これは設定変更っぽいなぁ。
デクスターの最初の殺しについては、前シーズンの初期エピソードで語られていた。ハリーが入院した病院の看護師が、モルヒネを過剰に投与して患者を殺していたので、これ以上犠牲者が増える前に「やれ」とゴーサインを出した。そのおかげでハリーは延命したがその後やはり病死――という経過だったような。
それに今回のエピソードを加えてみると、看護師にはゴーサインを出したが、殺す現場は見ていなかった。その後、デクスターによる殺しの現実を目の当たりにして「やはり自分は間違っていた!」とショックを受けて自殺したが病死として処理された――ということになるのかな。うーん、どうも何だかしっくり来ない。警官(刑事)だったハリーにしては反応が極端すぎやしないか。バラバラ殺人の現場がどういうものか、ローラ事件でよく知っているはずじゃないか。
看護師のエピソードは原作にも載っていたし、それなりに時間を使って描写していたので忘れるわけがない。これはよくあるinconsistencyではなく、意図的に設定を変更したと見るべきだろう。それにしても、あれで自殺は無責任すぎではないのか……。
ところで、ヒメネスの小屋にあったブリキの箱に、何やら怪しい漢字が書かれているのが気になってしまった。末松さんが座蒲団を入れていた箱だったのだろうか。
— Yoko (yoko221b) 2009-05-20