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Dexter - Season 4, Episode 7
#43 Slack Tide
- 邦題:「静寂の時間」
- 脚本:Scott Buck
- 監督:Tim Hunter
- 初回放映:2009-11-08
概要
家族連れでボート遊びを楽しんでいたデクスターは「死体発見」の連絡を受けて湿地帯へ。ワニを撃ち殺したところ、腹の中から女性の腕がでてきたのだ。手首に縛った跡があったことから、殺人事件として捜査が始まる。退院したデボラも捜査班に加わる。
腕の主は19歳のカクテルウェイトレスで副業としてモデルを務めていた。容疑者として、性犯罪の前歴があるSM写真家のジョナサン・ファローが浮上。ファローは連行されるが関与を否定し、証拠もないため釈放される。デクスターは独自にファローのスタジオを調べて、犯行の痕跡を発見、ファローの犯行を確信して彼を次の獲物に定める。
デクスターのアパートにはデボラが入居。デボラはランディの残した「トリニティ・ファイル」を基に捜査を進め、同時に父ハリーの愛人だった情報屋の調査も続けていた。
デクスターは「子どもに振り回されずに連続殺人をこなす方法」を知るためにトリニティに近づいて助言を得、コーディとアスターに課外活動を勧める。ある日アーサーはデクスターとともに森へ行って材木を伐採し、帰りにシカをはねてしまう。アーサーは恐怖を見せ「とどめをさすことはできない」と言う。デクスターは、ハリーの亡霊に「トリニティを殺せ」とけしかけられつつも、シカを殺して2人で帰る。
デボラはハリーの情報屋だったヴァレリー・ホッジスと会い、彼女が「愛人のうちのひとり」であったと聞かされてショックを受け「もう浮気相手の調査は止める」と言う。デクスターは「資料室に返しておくから」とファイルを預かり、母親の検死報告書をシュレッダーにかける。続けてローラの写真も入れようとするが「母さんをこれ以上切り刻めない」と途中でストップ。
デクスターは週末にファローを殺そうとするが、コーディのキャンプに付き添わなければならないため、前日に決行しようと決めてファローのクラブへ。その様子を見かけたクインがデクスターを追う。デクスターはクインの姿を見て決行をあきらめる。
デクスターはキャンプをこっそり抜け出し、ファローを殺害するが、翌日ファローの助手が逮捕されたことを知ってショックを受ける。真犯人はファローではなく、助手だったのだ。
デボラは、表向きは撲殺事件を口実にして、トリニティ事件を調べる許可を得る。
一方、アーサーは自宅のガレージで棺桶のような箱を作っていた。
感想
不気味で残酷な殺人犯、ボランティアに熱心で善良な教師、シカに止めをさせない気弱な老人――いったいどれが本当のトリ爺なのだろう。何だかトリ爺の中に3人くらい人格がいそうな気がしてきた。そしてトリ爺がせっせと製作していたのは、やはり棺桶なのだろうか。今まで被害者を棺に入れるということはしていなかったはずなので、これは連続殺人とは無関係の製作?
デクスターはそんなトリ爺を殺すつもりなのになかなか手を出さない。確かに、今殺されると謎が謎のまま残されてしまうので、もうちょっと詳しいことがわかるまで待って! と言いたい気分。
でも代わりに「モデル殺害犯」として狙いを定めたファローを殺した、と思ったところが冤罪と判明。一応スタジオを独自に調べて犯行の裏は取ったつもりだったのだろうが、その「証拠」は真犯人が助手でも成り立つ物だった。ここはやはり、ツメが甘い。ファローを釈放したとはいえ、事件自体はまだ捜査中なのだから、せめて捜査打ち切りまで待つべきだったのでは?
そして、デクスターの身辺を調べているらしいクインは、今後ドークスのような存在になっていくのだろうか。
ところで、ローラ・モーザー殺害事件の資料は、ハリーから頼まれてカミラさんが破棄したはずだったが、なぜ検死報告書が残っているのだろう。事件ファイルとは別に、ハリーの情報提供者名簿にコピーが入っていて、こちらは破棄されずに残っていたということだろうか。後付け設定だからしょうがないと目をつぶるべき?
— Yoko (yoko221b) 2011-08-08