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Dexter - Season 7, Episode 7
#79 Chemistry
- 邦題:「化学反応」
- 脚本:Manny Coto, Karen Campbell
- 監督:Holly Dale
- 初回放映:2012-11-11
概要
デボラはプライスとのデートで、ハンナの夫の死に毒殺の疑いがあることを知る。夫は10年前にすでに埋葬されているが、掘り起こして毒物検査をすることはできる。近親者の許可が必要だが、夫には姉がおり、許可を得られる可能性があった。
ハンナとの一夜を過ごしたデクスターは、彼女を送った時にプライスの姿を見かける。プライスは「ハンナをかばうために血痕分析をごまかしただろう」と非難。デクスターは「ランダルが最期に言ったことを教えるから黙っていてほしい」と頼む。
デクスターはデボラからプライスの分析結果を聞き、「血痕分析は解釈の問題で、自分はランダルだと確信した」と説明するが、デボラは「ハンナを自分で殺すつもりだったのだろう」と言い当てる。
アイザックの弁護士が血液の再鑑定を要求し、マスオカが取りに行くが、血液サンプルは消えていた。デクスターらは血液を再採取するために現場へ向かうが、下水管が壊されたため現場全体が汚染され、採取は不可能。アイザックは釈放されるが、警察による厳重な警備が付く。
クインはジョージを訪ね、「もう手を引く」と言ってナディアのパスポートを要求するが、拒否されて逆に脅される。
デボラは姉から許可を得てハンナの夫の遺体を掘り起こすが、防腐措置をしていなかったため、棺の中で遺体は骨だけになっていた。骨だけでは毒物検査は不可能。
プライスはハンナにインタビューし、ハンナはモーテルでカップルを殺害したことを涙ながらに語る。一方デクスターはプライスの自宅に侵入してDNAや指紋を入手し、ついでにハンナに関するデータをすべて削除。
プライスがデクスターの自宅を訪れる。デクスターは、プライスが手がけたノンフィクションのローソン事件の証拠として、プライスの指紋とDNAを仕込んだ証拠を捏造できると言って脅す。プライスは激高して怒鳴るが、突然倒れる。デクスターは心肺蘇生を行うがプライスは死亡。デボラはハンナの犯行を確信して取り調べるがハンナは最後まで否定し、毒物検査でも結果は陰性だった。
ラグェルタはボート所有者のリストを調べ、デクスターの名前を発見する。プライスのインタビューテープを聞いたデボラはデクスターに電話し「ハンナを殺してほしい」と言い出す。その時デクスターの傍らにはハンナの姿があった。
感想
前回登場のサル・プライス、もっと話に絡んでくるかと思ったら、あっさりハンナに殺されてしまった。そのサルとちょっと良い雰囲気だったデボラは、犯行を裏付けることができないと知って、何とデクスターに殺害依頼。
ここで思い出すのはやはり、前回も述べたハリーの自殺。人一人殺すというのは、実際には大変な決断で、(デクスター以外の)人の人生に重くのしかかる。ハリーは自分が育てたということもあるが、その重みに耐えかねて自殺している。
しかしその話が、ゴースト・ハリーとの対話においてさえ、いっこうに言及される気配がない……ということは、設定変更したということなのだろうか。「ハリーの死の謎」を書いた脚本家の Scott Raynolds は今シーズンも脚本を書いているし、プロデューサーでもある。今シーズンはラグェルタが「ベイハーバー・ブッチャー」事件を調べ直すという話も入っているので、シーズン2の要素をどう使うかは当然、プロデューサー・脚本家の間で話し合っているはず。
設定変更なら、それはそれで良い、というかむしろその方が良いと思う。ハリーが自殺したというのは、そもそもシーズン1で回想した最初の殺人の話(原作由来)と矛盾しているし、個人的にも納得できないと思ってきたし。でもここでマシューズが現れて「あれはウソだ」とか言い出したりしたら怒るよ(安易すぎる)。
さて、クインはナディアを人質にされてやむなく証拠を処分し、ジョージから大金を受け取る。その金をどうするのかと思ったら、「遺産だ」と偽ってエンジェルのレストランに投資。以前のシーズンで、現場から現金をくすねたのをデクスターに見られ、その後何かとデクスターの機嫌を取ろうとしていたのを思い出す。つまり、この金を受け取った以上おまえも共犯だよ、ということだろう。
エンジェルは警察を引退してレストラン経営を始めるようだ。アレックスの「自殺」の件を調べたいと言ってデボラに却下されたのがきっかけだろうか。確かに、上がデボラだとなかなかポストが空かないし、キャリアチェンジしたくもなるのかも(変わりすぎだけど)。エンジェルだって新人じゃないのだから、証拠紛失の件と思い合わせて、汚れた金だというくらい察しはついただろう。それでも何も言わないのは、クインがこのまま汚職警官として泥沼にはまり込んでもいい、自分はもう辞めるから――ということなのだろうか。
その他、ちょっと気になる話としては、ハンナが妊娠したが夫が子どもを望まず中絶させようとした(だから殺した?)という話。だからって殺さなくても――という気はするが、ハンナとデクスターがこの後どういう関係になっていくのだろう、と気になってしまう。殺人鬼カップルってどうなのだろう。ハリソンの教育には絶対に良くないと思うのだが。
— Yoko (yoko221b) 2015-03-28