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Dexter - Season 7, Episode 9
#81 Helter Skelter
- 日本語タイトル:「恐怖と愛」
- 脚本:Tim Schlattmann
- 監督:Steve Shill
- 初回放映:2012-11-25
概要
デクスターはハンナをボートに乗せる。ハンナは子どもの頃、父親から泳ぎの練習だと言って池に放り込まれ、あやうく溺死しかけた話をする。
アイザックは、「コシュカ」が殺し屋を2人も送り込んできたことを知り、デクスターに助けを求め「見返りに君を殺さないことにする」と提案する。デクスターは即座に断る。するとアイザックはハンナを誘拐してユルグに監視させ、無事に帰してほしければ協力しろと迫る。デクスターは仕方なく取引を飲み、デボラに頼んでアイザックの監視を止めさせる。
そしてデボラの「告白」に対しては、2人で一緒に困難を乗り越え、お互いになくてはならない存在になったことを「恋愛」と感じているのではないか、それなら何もおかしなことではないと言って元気づける。
マイアミでは連続放火事件が発生。1件目は車が炎上した事件で、火災専門のフィル・ボッソ捜査官は自殺だろうと結論付けるが、その後大学で同じような火災が発生したため、連続放火殺人であるとわかる。デクスターは現場の焼け跡を見て、誰かが防火服を着用し、現場に立って被害者が燃えるところを見ていたのだ。現場には「ボビー」という名前が書かれていた。
コシュカが送り込んだ殺し屋のうちのひとり、ミキッチは狙撃が専門。デクスターはアイザックからミキッチの手口を聞き、彼が使いそうな射撃場を絞り込む。そして射撃練習中のミキッチを背後から襲って難なく殺害。
デクスターはミキッチを殺した後、アイザックにハンナと話させるよう要求。スマホで会話しながら、隙を見て写真を撮り、自分のアカウントへと送信する。ハンナの背後に映っていたサッカーボールにコロンビアのサッカー選手のサインがあることから、アイザックに殺されたコロンビア人の自宅だろうと見当をつける。
もうひとりのカフリーは、ジョージからデクスターの名前を聞いて火災現場に来ていた。デクスターはカフリーの姿を見つけ、アイザックと打ち合わせて港へ誘き出す。デクスターは「コシュカ」が所有する船に乗り、尾行してきたカフリーをアイザックが射殺。2人はカフリーの死体を捨て、同時にナイフと銃を海に捨てる。デクスターが血を洗い流している間に、アイザックは様子を見に来たジョージに撃たれる。
ハンナはユルグを説得して料理を作り、隙を見て殴り倒す。格闘になり、ハンナはユルグを殴り殺すが、ハンナも腹部を刺されていた。そこへ、デクスターから話を聞いていたデボラが様子を見に来てハンナとユルグを発見。ユルグは死亡していたがハンナは生きており、病院に運ばれる。
一方、ラグェルタは退職したトム・マシューズを訪ね、ベイハーバー・ブッチャー事件について疑問があることを話していた。マシューズはラグェルタの話を一笑に付すが、その後彼女を訪ね、「年金生活まで9か月というところで退職させられた。復職に協力するなら手を貸しても良い」と申し出る。
デクスターは重傷を負ったアイザックをボートに乗せ、ヴィクターを遺棄した場所へ来て最後の言葉を交わす。
感想
デクスターとアイザックの殺し屋コンビは息が合っていて面白かったが、今回限りでコンビ解消なのは残念だ。マフィアの殺し屋を相手に勝ち目があるのか? と思ったが、考えてみればデクスターも、今までにマイアミの凶悪犯罪者を何十人も葬ってきたわけだし。アイザックがかつて、殺し屋のミキッチに今まで殺した人数を聞いたところ、誇らしげに「16人」と答えたというが、デクスターはその倍以上はゆうに殺しているはず。
アイザックとユルグは、デクスターを殺しに利用するためにハンナを誘拐するが、これは相手が悪い。デクスターについてはリタのことまでいろいろ調べていたが、ハンナまでは手が回らなかったか。ハンナについてもうちょっと調べていたら、ユルグは彼女が調理した物は絶対に口にしなかったはずだ。
デクスターとアイザックは協力して殺し屋のカフリーを仕留めるが、その直後にまさかの事態。なぜジョージが自ら様子を見に来ていたのかよくわからないが、せっかく殺し屋を排除したと思ったら、ジョージみたいな素人に撃たれてしまうなんて。しかしこれは、アイザックの落ち度としか言いようがないような……「コシュカ」の船は2人にとって敵地。敵地を無事に出ないうちに武器を捨てるなんて、絶対にやってはいけないことだろう。絶対に銃をもう1丁、隠し持っていると思ったのに……。
デクスターは、マイアミにヴィクターを送り込んだのはアイザックであり、ヴィクターが死んだのは自分ではなくアイザックの責任だと言う。それがわかるのは、デクスターもまたリタに対して同じように感じていたから。
うーん、まぁリタの死にデクスターは責任があると思うが、ヴィクターの場合はどうだろう? ヴィクター自身の責任が大きいのではないか。そもそも、アイザックは何よりもヴィクターを大切に思っているが、ヴィクターの方はどうだったのだろう。カジャとのこともあるし(バイセクシャルなのか?)、それほど本気ではなかったのかもしれない。
そしてアイザックは今、ヴィクターと同じ海に眠る。デクスターは「予測可能で必然」である死をコントロールすることで落ち着きを保つことができたが、それが長くは続くわけではない。ハンナのことはコントロールできず、前に進みたいのかどうかもわからない。そしてハンナを永久に失うかもしれないと思った時は、母親を殺された時以来の恐怖を感じたと言う。
ハンナとデクスターは、お互いに真の自分をさらけ出せるパートナーになれるのだろうか。それは可能なのか、まだよくわからない。
— Yoko (yoko221b) 2015-03-29