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Dexter - Season 8, Episode 8
#92 Are We There Yet?
- 邦題:「かわいい弟子」
- 脚本:Wendy West
- 監督:Holly Dale
- 初回放映:2013-08-18
概要
デクスターは床に倒れているキャシーの姿を見て、ノーマ事件の現場にそっくりであると思う。キャシーの爪の中には血が残っていた。その血はやはりザックのものであったため、デクスターは「やはりザックを殺すべき」だと判断して「血液は被害者自身のものだった」と結果を隠蔽する。
クインは「ノーマと同じ手口だ」とザックを疑う。ザックはデクスターと一緒にキャシーの姿を見たことがあったが、デクスターはそれを隠して「ザックとキャシーには接点がない」と言う。クインはキャシーと交際していたオリヴァーにザックの写真を見せるが、見覚えはないらしい。デクスターは、クレジットカードの記録を追跡し、ザックがキー諸島にいることを知る。
ジェイミーはキャシーの事件にショックを受け、クインと一緒に住み始めた自宅でハリソンを預かりたいと言う。
デクスターはハンナのために別人名義のパスポートを用意し、「マイアミにいては危ないから」とハンナをキー諸島へ誘う。一方デボラはハンナの件をエルウェイに打ち明け「懸賞金を稼ごう」ともちかける。だが桟橋へ行ってみると、キャスナーの船はすでに次の寄港地へ出港していた。
デボラはGPSでデクスターの車の位置を確認し、単独で後を追う。
デクスターはザックの宿泊するホテルへ。その部屋は一面ビニールシートで覆われており、凶器も準備されていた。
やがてザックは部屋に戻るが、キャシーのことは知らないと主張する。ザックが狙っていたのは高校で一緒だったショーン・デッカーで、キャシーが殺された頃もずっとショーンを監視していた。ショーンは少女を殺したと自慢しており、ザックは「死に値する」と自ら掟を導き出していたのだ。そのショーンは死亡し、ザックの車のトランクに入れられていた。気絶させようとして、誤って殺害したようだ。デクスターは計画の立て方や遺体の運び方について助言する。
ザックはデクスターとともに遺体を捨てに行く途中、車のドアに手を挟んで怪我をした話をする。キャシーの爪から採取したのはその血であると思われた。一方ハンナは部屋の後始末を引き受けるが、ビニールシートを捨てて部屋へ戻ると、そこにはデボラがいた。デボラはハンナの口から彼女の気持ちを聞き、諦めて去って行く。
デクスターはザックをヴォーゲルの家へ送り届け、ハンナも交えて4人で食事。ヴォーゲルは仕事について話す。デクスターはキャシーの事件が気になっている。デクスターはザックに血痕分析を説明し、ザックの血液があったことを話す。
デボラは「ハンナは見つからなかった。おそらく国外に出ただろう」と言う。ヴォーゲルはザックを送り、デクスターはハンナをホテルに送り、愛を交わす。
だがデクスターが帰宅すると、そこにはザックの遺体があった――後頭部を切り取られて。そしてヴォーゲルの家にはえぐられた脳が届けられていた。デクスターはザックの遺体を海に捨てる。
エルウェイはハンナの偽名を通報。
翌朝、ハンナは飛行機で出立しようとするが、デクスターは「行くな」と引き止める。
感想
デクスターが「弟子」を取って自分の技を伝えていく――というストーリーは、本格的に始まってもいないうちに終わってしまった。ザックが殺され、しかも後頭部を切り取られるという「脳外科医」の手口。ということは、イェーツはやはり「脳外科医」ではなかった、ということになる。確かに、イェーツ編の終わり方はちょっと中途半端だなと思ったのだ。
そしてデクスターは殺人よりもハンナに対して強い欲求を感じ始め、デボラは警察に戻りたいと言い出す。
あと4話で「脳外科医」との決着を付けて、そしてハンナとの間に何らかの結論を導くのかな、と思わせる終わり方だった。エルウェイが通報していたので、これからハンナの逃走劇も始まるのだろう。
「脳外科医」の正体、現時点で怪しいのはやはりザックを送って行ったヴォーゲルではないかと思うのだが、そうなるとイェーツ編での言動が気にかかる。仮にヴォーゲルが真犯人であれば、イェーツが殺人犯だと思われたまま死んだのはむしろ好都合。ここでなぜ、敢えてデクスターにその反対の事実を示さねばならないのか。結局何がしたいのか、という所がよくわからない。ただデクスターを弄んでいるだけなのか?
それにしても「サイコパス調教師」と殺人犯3名(うち2名はデクスターの手術台を経験している)が食卓を囲むって、何だかシュールな光景だ。また、最近デクスターは遺体をバラバラにせず、人型のままシートに包んでいるが、見つからないのだろうか。
— Yoko (yoko221b) 2015-05-23