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Homicide - Season 3, Episode 8
#41 Sniper: Part 1
- 邦題：「スナイパー(Part1)」
- 脚本：Jean Gennis, Phyllis Murphy
- 原案：Henry Bromell, Tom Fontana
- 監督：Jean de Segonzac
- 初回放映：1996-01-05
事件概要
No.003 Louise Wilcox, No.004 Vernon Capers, No.005 Keisha Farrell 他
3人の男女が路上で射殺される。犯人は離れた建物から狙撃し、1発で心臓を撃っていた。1人はまだ息があったが病院で死亡。撃った場所と思しき屋上には、チョークで書いた「ハングマン」の落書き「__o_i__a_」が残されていた。
その後また狙撃事件が起き、通行人と道路工事の作業員が死亡。現場にはやはりハングマンの落書きがあったが、今度は1文字増えて「__o_it_a_」になっていた。
ラッサートとバンファーザーは記者会見を行うが、ハングマンのことは公表しないことにする。被害者の父親が現れて「警察は何をしている！」と騒ぎ出し、バンファーザーは「近いうちに逮捕の見込みだ」と言って会見を終わらせる。だが実際は犯人の見当すらついていなかった。
ハングマンを書いたチョークの購入者、筆跡、ライフル、プロファイリングなど各方面から捜査が進められる。
その後、画廊の前で4名が射殺される。ハングマンは「__omit_a_」になっていた。
刑事たちは事件を整理するが、同じ手口で同じ落書きを書いているということ以外は特徴がつかめないまま。被害者同士にはつながりが何もなく、1回で殺す人数とハングマンの文字数にも関連はない。被害者の氏名、住所、犯行現場を比べても何のパターンも見えてこない。だがハワードは犯行時刻のパターンに気づく。犯行は午前8時、午後4時、深夜12時と、きっかり8時間おきに行われていた。
一方、筆跡鑑定人はハングマンと筆跡が一致するチョーク購入者を発見。保険会社の幹部社員であるウィリアム・マリナーだった。
警察はマリナー宅へ向かい、まず妻子の身柄を確保。マリナー本人はここ数日書斎にこもりきりで、「ゲームを完了すれば止められる」というようなことをブツブツ言っていたという。また彼はライフルを所持していた。
ベイリスが扉ごしにマリナーに声をかけると、マリナーは「単語を完成させたいから何か文字を言え」と言う。ベイリスが「B」と言うと、マリナーは「これで完成だ」と言って銃で自殺を遂げる。書斎にはいくつものハングマンが書かれ、完成された単語は「Eromitlab」だった。
薬きょうの指紋はマリナーと一致し、自宅からは凶器の銃も回収されたため事件は解決するが、バンファーザーは犯人の自殺という結果にあからさまに不満を示し、口論の末ラッサートを警部から刑事に降格してしまう。
刑事たちは長時間の勤務を終えてそれぞれ帰宅するが、そこへ「新たな狙撃事件」の一報が入る――。
感想
無差別狙撃事件。犯人はスナイパー――「クリミナル・マインド」風に言うと Long Distance Serial Killer だ。屋上から路上にいる人を狙い撃ちし、現場に「ハングマン」の絵を残す。犯行を重ねるたびに文字は1文字ずつ増えていくが、逆に人形の手足は1本ずつ減っている。つまり、前の現場の続きを書いているわけではなく、新しく最初からやり直し、間違いが減っている（＝正解に近づいている）ことを示しているようだ。
しかし最終的に完成した単語は「Eromitlab」というもので……こんな単語ないよね。ぐぐってみても、ホミサイドのFanficコミュニティしか引っ掛からないし。
追記：これを書いた後だいぶ経って気づいたけど、eromitlab は Baltimore の逆綴りだった。それがどういう意図かというと、それはよくわからないけど。
この犯人は自殺してしまったので、誰とどういうやり方で遊んでいたのか、Eromitlabに何か意味はあるのか、なぜきっかり8時間おきだったのか、場所はどう選んでいたのか、などなどは謎のまま。動機から辿れない無差別の犯行は本当につかみどころがない。新年を迎えてまっさらになったホワイトボードの、ベイリスの欄にどんどん名前が増えていくのが不気味だった。
結局決め手になったのは、動機や被害者像ではなく、ハングマンを書いたチョークと筆跡だった。犯人が現金で買ってなくて良かったね。
で、上記のように犯人自殺で捜査は終了――と思ったら、最後でまたしても狙撃事件が発生。なぜ？ 共犯者がいたのか？ というところで次回に続く。
冒頭でジェイ・レノが本人の役で登場。マンチはすぐに気づいたが「有名人はそっとしておいてほしいものなんだよ」と気づかないフリ。でもレノさんは気づいて欲しかったらしく、がっかりして去って行きましたとさ――って、空気読まなさすぎだろうマンチ。