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Law & Order - Season 1
#17 Mushrooms
- 邦題:「ゲーム・マスター」
- 監督:Daniel Sackheim
- 脚本:Robert Palm
- 初回放映:1991-02-26
事件概要
People vs. Michael Ingrams
アパートで銃の乱射事件が発生。グレゴリー・ウィンターズという少年が重傷を負い、生後11ヶ月の弟アンドリューが死亡した。グリーヴィとローガンは近くの不良少年の溜まり場で犯行に使用された武器を発見。銃を持っていた少年の供述から銃が受け渡されていった経路をたどり、最終的に銃を撃ったのがTボールという少年だったことがわかる。だが、肝心の被害者との接点がなく、動機が不明。グレゴリーは素行に問題がなく、悪い仲間もおらず銃撃を受けるような理由がない。Tボールと面識もなかった。
Tボールは、罪状を第2級謀殺罪から第1級故殺罪に落とすことと引き換えに、殺害を指示した人物について証言する。支持したのはイングラムズという男。不動産売買に関して30万ドルの金をめぐるトラブルがあり、標的の名前は「ミスター・ケイ」だという。Tボールは住所を間違えて兄弟を撃ってしまったのだ。
ロビネットは「ケイ」という名字の人物をしらみつぶしに探し、ジェイムソン・プレイス315番に住む「ケイ」氏を見つけ出す。銃撃現場は「ジェイコブズ・プレイス」の315番だった。そのケイ氏は不動産業で、イングラムズとの間にトラブルも抱えていた。ケイは証言を拒否するが、ストーンは財政面を調査し、脱税罪を材料に使って取引に持ち込む。
ストーンは証言台のTボールに書類を渡して「読んでみなさい」と言う。だが彼は文字が読めなかった。そのために住所を間違えたのだった。ストーンは「死亡したアンドリューやその家族が被害者であることは言うまでもないが、Tボールもある意味では被害者であった。被告人イングラムズが殺人指令を出し、その結果赤ん坊が死んだ。人違いは問題ではない。被告人はその責任を負うべきである」と主張。イングラムズは有罪の評決を受ける。
感想
アパートでの銃撃事件。重傷の少年が運ばれていくのを見て「また子どもか」とうんざり顔だった刑事たちが、赤ん坊が死んだと聞いて言葉を失う。今回はベテランのグリーヴィも苛立ちを隠せない様子だった。
被害者の母親にしてみれば、何の罪もなかった自分の息子が死に、その手で銃を撃ったTボーンが取引の末に7年で社会に戻って来るなんて耐えられないのだろう。Tボーンが罪を犯したことは疑うべくもないが、しかし彼ひとりを罪に問うたところで、元を断たなければまた別の少年が同じように罪を犯すだけ。広く公益を代表する検察の立場と、検察が “the People” であることの意味を改めて考えさせられた。
最後に被害者の母親が「判決に満足ですか」とマイクを向けられて「満足できると思う?」と言い返す場面。仮に厳しい判決が出たとしても「満足(satisfied)」という言葉は当てはまらないのではないだろうかと思った。
その母親を演じたS. Epatha Merkersonは、シーズン4からアニタ・ヴァン・ビューレン警部補(現在のクレイゲン警部の後任)役でレギュラー出演。え~本当? アニタさん時代のエピも2本見たことあるけど、全然気がつかなかったわよ!
— Yoko (yoko221b) 2007-03-11, 改訂 2008-06-05