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Law & Order - Season 2, Episode 1
#23 Confession
- 邦題:「自白の行方」
- 監督:Fred Gerber
- 脚本:Michael Duggan, Robert Palm
- 初回放映:1991-09-17
事件概要
People vs. Dan Magadan Jr. (判事:Manuel Leon)
建設業界の汚職事件を調べていたマックス・グリーヴィが自宅の庭先で射殺される。グリーヴィの事件を担当する39分署のフィル・セレタ刑事が27分署に転勤し、マイク・ローガンとパートナーを組むことになった。汚職事件ではすでに大陪審の査察官ジャンクローが転落死している。グリーヴィが大陪審での証言を控えてることは秘密だったが、誰かがリークした疑いがあった。そこから、建設会社のプロジェクトマネージャ、ダン・マガダンJr.の名が捜査線上に浮かぶ。ダンの父親ダン・マガダンSr.は大陪審のフォアマン(陪審員長?)であった。
ローガンはダン・マガダンJr.を探し出し、銃を突きつけて「グリーヴィを撃った」という自白を得る。ローガンとセレタはマガダンの自供に基づいて建設現場を捜索し、凶器の銃を発見。マガダンは起訴されるが、弁護人は、最初の自白は銃で脅されて強要された違法なものであり、それに基づいて発見した証拠(拳銃)も「毒樹の果実」だから排除すべきと申し立てる。だが、汚職事件に関連して建設会社の捜索令状が出る予定だったことから、マガダンの自供がなかったとしても、いずれにしても銃は発見できたはずと判断され、拳銃は証拠とされる。ただし、マガダンの「自白」に関して少しでも言及された場合は、その場で審理無効(mistrial)とする、と判事は言明する。
だが公判中、証人として出廷したモーガン・スターン(マガダンの雇い主)が弁護側の尋問で「ダニーは警官のパートナーに銃を突きつけられた」と証言してしまう。弁護人は即座に審理無効を要求し、いったん休廷となる。ストーン検事は、自白への言及を引き出したのは弁護側の尋問だと反論するが、弁護人はスターンは検察側の証人だと言い返す。結局判事は審理無効の要求を却下、マガダンは有罪となり25年~終身の刑を言い渡される。
感想
グリーヴィ刑事が……
シーズン1だけで降板することは知っていたけど、こんなにあっさり逝ってしまうとは。シルエットしか出てこないなーと思っていたら、いきなり銃声。ローガンが叫び、その後のオープニングはすでに別の刑事さんだった。マックスがお茶目なオジサンだったのに対して、今度のセレタ刑事はちょっと落ち着いた「おじさま」な感じ。
事件が事件だけに、LAOシリーズでは珍しくローガンの個人的な迷いと苦悩が描かれる。ダンの頭に拳銃を突きつけたときはハラハラした。もちろん撃っちゃったらタダではすまないし、撃つはずはないと思っていたけど……。
セラピストのエリザベス・オリヴェットはこのエピソードで初出場。以後Recurringとして何回か出演することになるのだが、今IMDbでチェックしてみると、最新シーズン(2007年5月)まで継続して出演しているうえ、SVU、CI、TBJと全スピンオフに出演。かなり息の長いキャラだ。
このエピソードではFulminante事件が引用されていたので、下のリンク先を読んでみようと思ったのだが、途中で挫折
せっかくなので事件の概要だけ書いておくと――Fulminanteという男が、11歳になる義理の娘を殺害したのではないかと疑われたが、証拠がなく逮捕されなかった。その後Fulminanteは別の犯罪で収監され、そこでSarivolaという男と親しくなった。このSarivolaが実はFBIに雇われたインフォーマント。Fulminanteが少女を殺害したのではないかということはすでにムショ仲間の間で噂になっており、そのような犯罪者は苛められることが多いから、Sarivolaは事実を告白することを条件に「守ってやる」と申し出た。Fulminanteはそれに応じて「自分が娘を殺した」と告白し、出所後にSarivolaの妻にも詳細に事実を語った。その結果Fulminanteは殺人で起訴されてしまうのだが、最初の「告白」は物理的な暴力をネタに脅されて「強制された」ものであり、2番目の告白は最初の告白がなければなされなかった「果実」であるとして、証拠の排除を要求した。
その後の詳細まではしっかり読んでいないのだが、ストーン検事の言葉を借りると「イエス、その自供は強制された。イエス、陪審員はそれを聞いた。ノー、事件を却下する必要はない」とのこと。そうなんすか?
— Yoko (yoko221b) 2007-06-10