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Law & Order - Season 2, Episode 12
#34 Star Struck
- 邦題:「ボイス」
- 監督:Ed Sherin
- 脚本:Robert Nathan, Sally Nemeth
- 原案:David Black, Alan Gelb
- 初回放映:1992-01-07
We're not gods. We're not even angels.
事件概要
People vs. Jesse Unger (判事:Walter Schreiber)
ソープオペラの女優、ルーシー・ネヴンが公園で襲われ重傷を負う。現金は盗まれていなかったが、彼女がいつも持っていた祖母の指輪と聖ジェネシウス(俳優の守護聖人)のメダルがなくなっていた。
セレタとローガンは、ルーシー宛に来た不審なファンレターを調べる。一方、ルーシーの元スタッフが衣装を横流ししていたことも判明。買っていたのはルーシーの物まね芸人のティム・ヴォーマン。ティムからさらにドレスを買い取った男がいることがわかり、関係人物をクロスチェックした結果、ファンレターの差出人のひとりであるジェシー・アンガーがドレスを買ったことがわかる。
ルーシーは、ラインナップでジェシーを名指し。ジェシーはルーシーの指輪とメダルも持っていた。ジェシーの犯行に疑いはなかったが、言動が異常であることから、責任が問えるかが問題となる。ルーシーは「彼が収監されなければ、また自分を襲ってくる」と、裁判を強く望み、判事も公判に耐えられるだけの責任能力があると判断する。
ジェシーを起訴する以上、検察としてはジェシーが「正常である」ことを主張しなければならない。しかし弁護側の主張が通って無罪になると、ジェシーは病院に収容される。そうなると今度は逆に、ジェシーを外へ出さないために彼が「異常である」ことを主張しなければならなくなる。ストーンはそのギャップに悩む。
弁護側は別の精神科医マンデルに鑑定を依頼し、ジェシーが頭の中で「声を聞いた」ことから、刑事責任を問えないほどの妄想患者であると主張する。弁護士ガフニーが今までに担当した事件では、3件で被告人が同じように公判で突然「声を聞いた」と主張し、うち2件はマンデルが鑑定を行っていた。
判決は、第2級故殺未遂で有罪。
感想
ソープの女王が襲われる事件。TV.comには元ネタ候補として、レベッカ・シェーファーが射殺された事件、テレサ・サルダナが刺された事件、アンドレア・エヴァンスが脅迫を受けて降板した事件などが挙がっていた。スターも大変というか、演じている役者さんにとっても他人事ではなかったかもしれない。
作中で言及されていた「ヒンクリーの亡霊」は1981年にレーガン大統領(当時)を狙撃したジョン・ヒンクリーのこと。映画「タクシー・ドライバー」を見てジョディ・フォスターをストーキングし、神経衰弱で入院し、退院後に大統領を狙撃し、精神鑑定で異常が認められて無罪判決を受けている。大統領の狙撃犯が無罪になったことで、当時はかなり物議をかもしたらしい。この時に負傷した報道官のブレイディは銃規制の法案に尽力したし、色々な点で影響の大きい事件だったのね。
で、今回はストーン検事のスタンスがわかりにくかったかなぁ。中盤では「犯人が釈放されたら、また自分を襲いに来る」と怯えるルーシーに対して「そうならないよう全力を尽くす」と言っているし、ジェシーが「声を聞いた」というのも、無罪にするための工作ではないかと疑っている感じなのだけど、ラストでは「彼は病院に入るべきなのに刑務所に入れてしまった」と言っている。もちろん、このような事件を起こす前に適切な措置を受けられていれば、それに越したことはなかったのだろうけど、どうもいまいち、すきっと納得できる台詞ではなかったように思う。
それはそうと、ルーシーの衣装を横流ししていたチンピラがCurrie Grahamだったことにビックリですよ! 「24」のテッド・コフェルとか、CSIのシーズン6「ブラス警部の運命」のウィリー・カトラーの印象と全然違う~。尋問のシーンを一時停止してまじまじと見て、やっと納得がいった。
— Yoko (yoko221b) 2007-06-24