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lao:s03:045_skin_deep

Law & Order - Season 3, Episode 1

#45 Skin Deep

  • 邦題:「はかなき美貌」
  • 監督:Daniel Sackheim
  • 脚本:Robert Nathan, Gordon Rayfield
  • 初回放映:1992-09-23

事件概要

People vs. Angela Brant (判事:Naomi Baum)

写真家のジュリアン・デッカーが自宅で背中にハサミを刺されて死亡する。死ぬ直前に性交渉を持った形跡があった。ジュリアンは写真家としての収入は少なかったが、どうやら売春の斡旋業で収入を得ていたらしい。パソコンの中の怪しいデータと被害者の当日のアポイントメントを突き合わせると、アンジェラ・ブラントの存在が浮上。彼女は(元)モデルで、現在は娘を養うために売春をしていた。

アンジェラは事件当時、元夫のジェフリーと食事をしていたというアリバイを主張するが、凶器のハサミに付着していた指紋はアンジェラのものだった。セレタとローガンは令状を取ってアンジェラのアパートを捜索し、下着を押収する。付着していた分泌物は、デッカーのパジャマに付着していたものと一致。アンジェラは、ジュリアンのアパートに行ったのはその日の午前であって犯行時ではないと主張するが、デッカーのパジャマに付着していた体液はまだ新しく、せいぜい数時間前であった。さらに、ジェフリーは「アンジェラに頼まれて嘘をついた」と供述を翻し、アリバイも崩される。

弁護士のシャンバラ・グリーンは法廷で、ジェフリーが6年前に娘の養育権を妻と争っていたことを持ち出す。アンジェラが有罪になればジェフリーは娘を引き取ることができる。それは偽証の動機として十分だという印象を与えた。さらに、グリーンはDNAの一致率が完全でないことを理由に証拠の排除を申し立てる。パジャマのDNAとアンジェラのDNAの一致率は80%だったのだ。判事は下着自体は証拠として認めるものの「DNAは認められない」と判断する。

アンジェラが犯行時に現場にいたことを証明する別の証拠が必要になり、検事はモデル事務所のフォックスに話を聞く。そこで、アンジェラの娘トレイシーが同じようにモデルを目指し、ジュリアンに撮影を依頼し、さらに愛人関係になっていたことがわかる。ジュリアンを殺害したのは、実はトレイシーだったのだ。DNAはトレイシーと100%一致し、ジェフリーが最初に供述したアリバイも事実であると判明。

アンジェラは当初、アリバイに関して事実を話した。警察による捜索の後に真相を知り、娘を守るためにジェフリーと組んで自分が怪しく見えるよう偽証を仕組んだのだった。トレイシーはジュリアンと知り合い、彼の力でトップモデルになれると有頂天になったが、母親に交際を禁じられた。さらにジュリアンから拒絶されたことで怒りが頂点に達して彼を刺し殺したのだった。


感想

シーズン1では何回か登場したシャンバラ姐さんことグリーン弁護士が久々に登場。被告人のアンジェラを演じたアルバータ・ワトソンは、「24」のCTU支局長エリン・ドリスコルを演じた女優さん。92年放映だから、「24」より10年以上前なのだが、変わってないな~。むしろドリスコル支局長の方が若く見えていたような気もする(服装や髪型のせいかな)。でも娘との関係に悩む母という役どころは共通する部分があるけど。

シーズンプレミアとしては地味なエピソードではあるが、ミステリ的なヒネリの効いたプロットは面白かったと思う。DNAのマッチ率が80%という所で「この時代だとそんなもの?」と思ったが、そうではなかったのね。言われてみれば確かに、発見された下着は38歳の女性が着るにしてはデザインが少々可愛すぎるな。

凶器のハサミにアンジェラの指紋があったのは、午前中に訪問した時に触ったから? 娘の指紋がないのが謎だが、指紋が残りにくい握り方をしていたのだろう。

劇中で言及されているフライ対合衆国(Frye v. United States)の事件は、科学的鑑定による証拠を法廷で採用する際の基準を定めた判例。現在では93年の判例によって修正されたドーバート基準が用いられているようだ。

Yoko (yoko221b) 2008-03-09

lao/s03/045_skin_deep.txt · Last modified: 2020-04-17 by Yoko