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lao:s03:052_prince_of_darkness

Law & Order - Season 3, Episode 8

#52 Prince of Darkness

  • 邦題:「闇の魔王」
  • 監督:Gilbert M. Shilton
  • 脚本:Robert Nathan, William N. Fordes
  • 初回放映:1992-11-18

事件概要

People vs. Javier Lariano Gaitan (判事:Michael Callahan)

レストランでディナーを楽しんでいたナタリー&マニュエル・オルテガ夫妻が、幼い娘の目の前で、突然闖入してきた人物に銃撃される。ナタリーは死亡するが、マニュエルはまだ息があり病院に搬送される。店には客も従業員も大勢いたが、とっさのことで誰も確実なところは目撃していなかった。

オルテガはコロンビア出身だが、薬物関連の前歴もなく、旅行会社に勤務しておりマフィアとのつながりはないと思われた。だが調べてみると、顧客は皆コロンビア人で薬物取引の前歴があり、部屋からは38口径の銃が発見される。それは、以前に入国直後のフェリックス・アリエスというコロンビア人を射殺した未解決事件で使われた物と同型。さらに、DEAからは「麻薬カルテルのヒットマン、ファビア・ガイタンがNYに向かっている。ターゲット不明」という情報が数週間前に入っていた。カルテル同士の復讐劇という可能性が浮上する。

夫妻のテーブルには4人分の用意がされていた。マニュエルの母親によると、アリエスとはナタリーをめぐる確執があり、4人目の客はマニュエルの上司だという。マニュエルの上司は金庫にコロンビアのパスポートや米国の入国スタンプを隠しており、ファビア・ガイタンの入国を手配した形跡があった。彼は「自分は手配しただけで、殺し屋とは知らなかった」と主張し、ガイタンの滞在しているホテル名を告げるが、一足違いで逃げられてしまう。だがホテルの通話記録から、サンドラ・アルバロという協力者の存在がわかり、サンドラを逮捕。

刑事たちはサンドラの電話を勾留先のライカーズに転送し、ガイタンを罠にかけようとするが、その矢先、マニュエル死亡の報が入る。ニュースに流れる前にと急いで人員を配備し、無事にガイタンを確保。

だが犯行につながる証拠がないため、このままでは起訴できない。フランスで逮捕状が発行されているため、30日間は勾留できるはずだったが、その逮捕状は異議申し立てがなされており、サンドラもそれまでの供述を翻して「彼の名はエステバンです」と言い出す。判事もその言い分を認め、勾留期間は4日と決定される。それまでに凶器を見つけなければならない。

セレタとローガンは現場の状況から、使用されたサブマシンガンの種類を割り出す。外国から持ち込むことは無理なので、国内で調達し、犯行後すぐに売却したはず。彼らは囮捜査でしらみつぶしに売人にあたり、ようやくそれらしい武器の情報を得る。だが、ホテルの部屋で売人と接触したセレタが拳銃で撃たれ、重傷を負う。

ストーンはガイタンと取引の交渉をするが、ガイタンが「実刑なし」を条件としたため決裂。公判に持ち込むには売人の証言が必要だった。警官を撃った男との取引は好ましくないが、他に材料はなくセレタも取引に同意する。

公判が始まるが、被告人は一貫して「自分はエステバンであり、ガイタンとは別人」と言い続ける。マニュエルの母親は証言台に立ち、「プリンス・オブ・ダークネス」と呼ばれるガイタンという人物のことを証言するが、実際に「ガイタン」の顔を見たことはなく、特定することはできなかった。

ストーンは再びサンドラの証言を得ようとする。サンドラは拘置所内でいったん証言することに同意し、ストーンはその場で供述を取る。だが、サンドラは誰かと電話で話した後、「検事に供述を強要された」と言い出す。ストーンは、サンドラが組織に脅迫されたことを理由に「出廷不可能」とし、宣誓供述を証言の代わりに採用するよう求める。弁護士は「それでは反対尋問ができない」と反対するが、判事はそれを退け、供述書を採用。

サンドラの供述書で、ガイタンが2人を殺害したこと、偽名がエステバンであることが明らかとなり、ガイタンには有罪の評決が下される。だが、ガイタンは法廷を出た直後に射殺される。殺害した男クリストバルは息子をガイタンに殺され、無罪評決の可能性が高いことを新聞で読み復讐したと主張する。クリストバルは第1級故殺罪での有罪答弁を受け入れるが、刑を言い渡される前に家族と別れるため2日間保釈してほしいと要求。判事は保釈金10万ドルで許可。

だがその後、銃の売人からの情報で、クリストバルはガイタンと同じ組織の殺し屋であると判明。クリストバルは保釈されてから1時間も経たないうちに飛行機に乗り国外に出てしまっていた。

その後、銃の売人はライカーズで喉を切られて死亡。マニュエルの上司は絞殺され、母親は窓から転落。娘のフェリシアは学校に伯父が迎えに来て保護されたという。だがフェリシアに伯父はいないはずだった――。


感想

すごい! すごいエピソードだった!

今シーズンに入ってから、事件のストーリー(特に警察パート)がぐんと面白くなってきたと何度か書いたが、今回は特にそう思う。警察パートも面白いし、後半の検察パートに入ってからも話が二転三転し、最後まで気が抜けなかった。

映画を1本見たくらいの充実感があるのだが、時間はいつもと同じなんだよねぇ。すごく密度の高いエピソードだったなぁ。これ長尺版か前後編にしても良いくらいだと思った。シーズン1ではイタリアマフィアの抗争の話があったが、コロンビアマフィアはもっと怖い。

このエピソードを最後にフィル・セレタ刑事役のポール・ソルヴィノがレギュラーを降板(次のエピにも少しだけ出番はあるけど)。殉職じゃなくて良かった~~。

そして最後に電話を受ける場面のアダム・シフの表情が良い。顔を見てるだけで「何かあったな」「何があったんだろう~~~」とドキドキさせる。その内容も想像以上だった。ストーンが「フェリシアに伯父はいないはず」と言った時のシフの表情が。

(゚д゚ )

↑本当にこんな顔だった。もう、くどいようだが「すごい」という感想しか出てこない。

Yoko (yoko221b) 2008-05-04

lao/s03/052_prince_of_darkness.txt · Last modified: 2020-04-17 by Yoko