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Law & Order - Season 3, Episode 10
#54 Consultation
- 邦題:「親切な領事」
- 監督:James Hayman
- 脚本:Matt Kiene, Joseph Reinkemeyer
- 初回放映:1992-12-09
事件概要
People vs. Ola-Gim-Ju Nwaka & Philip Matietta (判事:Lisa Pongracic)
ナイジェリアからNYに到着したばかりの妊婦ケラニ・アモダが、空港からのタクシーの中で急に苦しみ出し、病院に運ばれるが胎児とともに死亡する。彼女は麻薬の運搬係であり、コンドームに詰めたヘロインを60個も飲み込んでいた。そのうちの1つが破れて過剰摂取で死亡したのだった。
ケラニはナイジェリアの大部族ヨルバの出身。夫のババチュンデ・アモダはすでにNYに来ており、ケラニが来ることはまったく知らなかったという。ケラニの飛行機を手配したのはナイジェリア石油流通会社で、その背後にいるスポンサーはヨルバの族長ヌワカだった。石油会社のマリエッタは他にも大勢の「専門職」をナイジェリアから呼び寄せていた。そのうちの一人で清掃員のファビアンがマリエッタの命令で麻薬を運搬し、ホテルでケラニと落ち合って麻薬を回収する予定だったと認め、マリエッタは逮捕される。
ストーンとロビネットは、ファビアンが単独で麻薬を回収するはずはないと思い、ホテルの部屋の指紋を調べさせる。そこから、保釈中のマイケル・カノという人物がいたことがわかる。カノは現在、ナイジェリアの族長ヌワカの運転手をしていることになっていた。麻薬密輸の黒幕がヌワカである疑いが強まる。
ヌワカの関与を示す証言は得られなかったものの、ケラニの入国を援助したことは事実なので、ストーンは犯罪行為を容易にした(criminal facilitation)ことでヌワカを逮捕させる。だがヌワカはナイジェリア連邦の領事でもあるため、外交官特権がある。
ナイジェリア大使館のの法務担当官、イドリス・バレワがアダム・シフを訪れて協力を申し出る。バレワは遊び人のヌワカを快く思っておらず、何とか重罪の証拠を掴もうと思っていた。だが、母国では王族の息子であるため手が出せないのだ。
石油会社が保釈金を出して、ファビアンが保釈されたとわかる。だがファビアンは会社を解雇され、ナイジェリアに送り返されたという。ナイジェリアで裁判を受け、今頃は死刑が執行されているものと思われた。カノは「お前もナイジェリアに送り返すぞ」と脅されて証言に同意。ヌワカとマリエッタは薬物販売の第1級共同謀議と第2級謀殺罪で起訴される。ヌワカの弁護人は外交特権に基づく免責を主張するが、殺人等の重罪では免責されない。マリエッタは証言と引き換えに取引を承諾。
ババチュンデは相変わらず、ヌワカを尊敬し「犯罪に関与などしていない」と言い、ケラニからの手紙を見せる。ケラニは「ヌワカ族長から、ファビアンの言うとおりにしろと言われている」という手紙を書き送っていた。ファビアンは、ケラニに麻薬を飲み込ませたことを既に認めている。ケラニの手紙でヌワカの関与が証明されたことになる。
だが、次の公判にヌワカは現れなかった。法廷で没収されたパスポートの代わりに領事館が新しいパスポートを発行し、ナイジェリア行きの飛行機に搭乗してしまっていたのだ。パスポート発行のサインをしたのは、イドリス・バレワその人。バレワは母国では捜査ができないからと、わざとアメリカの検察に起訴させて証拠と証言を収集したうえで、ヌワカを本国へ送り返したのだった。
感想
外交官特権を振りかざす相手に対して、大使館の法務担当官の協力を得て立ち向かっているつもりが、相手はとんだ狸親父。ストーン検事ともあろう者がまんまと出し抜かれてしまう。今回のエピ、ナイジェリアの司法制度を馬鹿にしてはいないまでも、ちょっと低く見ているような印象があるのだが、ナイジェリアから文句は来なかったのだろうか。
それにしても今回、知ってる顔大杉。アフリカの話なのでアフリカ系の登場人物が多いのは当然として、ヌワカとババチュンデが、The Wire のバンクとカーヴァーなので笑ってしまった。ボルティモアの刑事がこんなとこで何やってんの!?(違)
他にも、マリエッタは WAT にゲスト出演していた人だし、カノの弁護士はやはりWATのマリア・マローンさんだし(こっちでもやっぱり弁護士なのか)、判事の人もWAT出演者のようだ(覚えてないんだが)。妙にWAT率の高いエピだこと。
— Yoko (yoko221b) 2008-06-07