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lao:s03:055_extended_family

Law & Order - Season 3, Episode 11

#55 Extended Family

  • 邦題:「証言台の天使」
  • 監督:Charlie Correll
  • 脚本:Wendell Rawls, Robert Nathan
  • 原案:Wendell Rawls
  • 初回放映:1993-01-06

I hope there's an afterlife. For some crimes, the penal law is inadequate.

事件概要

People vs. Gary Silver (判事:Walter Schreiber)

デパートで7歳のサマンサ・シルバーが行方不明になる。子守がほんの少し目を放した隙にいなくなったという。父親は有名プロデューサーのゲイリー・シルバー。人目の多いデパートだったこと、身代金の要求がないことから、素人の犯行が疑われた。

店員の供述から、サマンサにゴリラのぬいぐるみを買い与えていた女性客と、その車の車種が判明。駐車チケットから車を割り出したところ、持ち主であるフィッシャーの妻は、被虐待児のための法的保護基金で働いていた。この組織は、合法的な方法で手が出せない子どもたちを誘拐同然に「救出」する活動を行っていた。

ブリスコーとローガンは、基金の心理学者ラモナ・スタークを訪ねるが、地下室から子どもの声が聞こえたため、地下室へ侵入。そこでは何組もの家族が共同で暮らしており、サマンサと母親のジャネット(ゲイリーの元妻)もいた。ジャネットは「誘拐ではなく私が依頼して救出してもらった」と言う。

児童心理学者のスターク博士は、ゲイリーと現恋人(子守)がサマンサを虐待していたと主張する。スターク博士は同種のケースを何件も扱い、「被虐待児」の救出に成功していたが、その一方で「身に覚えのない虐待の濡れ衣を着せられ、親権を不当に奪われた」という親もいた。

オリヴェット医師はサマンサと面談するが、時間が経ちすぎていることや、サマンサ自身が母親やスターク博士から何度も質問を受けて混乱していることを理由に明言を避ける。ロビネットはゲイリーの前妻の娘レスリーと面談し、彼女に対しても虐待を行っていたことを確信するが、レスリーは証言を拒む。ゲイリーが先回りして手を打ったことは明らかであった。

ストーンは第2級性的虐待で取引をしようと持ちかけるが決裂、ゲイリーは起訴される。スタークはサマンサの「証言」ビデオを提出するが、公正さが保証されないホームメイドの証拠であるため採用されず、サマンサ自身が証言することになる。

サマンサの証言は別室でビデオカメラを通じて行われる。だがサマンサの記憶は混乱しており、さらにジャネットがサマンサをフランスへ連れて行きたがっていたことも明らかになる。ジャネットがそのために虐待をでっち上げた可能性が生じ、陪審員はゲイリーに無罪の評決を下す。

だが、その後サマンサが姿を消す。ジャネットは娘の行方を言おうとしないが、法的な養育権はゲイリーにあるため、今度はジャネットが誘拐罪で起訴されることになるであろう。


感想

子どもが虐待の犠牲になる話では、ストーン検事も怒りを隠さない。シーズン1の「Indifference(親失格)」で、「あの両親に地獄の苦しみを味わわせたい」といったような台詞があったことを思い出す。

人を罪に問う時に慎重であらねばならないのは当然だが、そのために被害者を更に苦しめることはどこまで許されるのだろうか。被害者が子どもの場合は特にそう思う。結局母親側にも利己的な事情があったことで、サマンサの証言を誘導しているという疑いが残ってしまったのだろう。

今回のエピソードの着想は、フェイ・イェーガーの事件とのこと。何でも、虐待を受けている親子(主に母と子)を救出する活動をしているらしいのだが、非合法な活動も含まれているらしく具体的なことはよくわからない。

サマンサが「誘拐」される場面はちょっと不自然だったかな、と思った。子守が目を閉じていた時間は1分もなかったと思うが、その間にサマンサが、絶対に手放さないはずのぬいぐるみを置いて玩具売場に行っちゃうかなぁ。玩具売場と化粧品売場って、日本のデパートでは大抵別フロアだけどNYではどうなんだろう。

Yoko (yoko221b) 2008-06-08

lao/s03/055_extended_family.txt · Last modified: 2020-04-17 by Yoko