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Law & Order - Season 4, Episode 7
#73 Apocrypha
- 邦題:「預言者の真偽」
- 脚本:Michael S. Chernuchin
- 監督:Gabrielle Beaumont
- 初回放映:1993-11-03
Religion and choice. Strange bedfellows for 2000 years.
事件概要
People v. Daniel Hendricks (判事:Elayne Link)
ビルの駐車場で車に搭載した爆弾が爆発し、若い女性が1名死亡する。そのビルには法律事務所や銀行や証券会社が入っており、テロの可能性が考えられた。車は、エジプト人の実業家アサド・アッサラムが借りていたものだが、車は盗まれたと主張、アリバイも確認される。
被害者の検死の結果、死亡した女性の手からは爆弾に使用するアンモニアが検出される。彼女が爆弾を仕掛け、逃げ遅れて死亡した可能性が浮上し、身元を調べた結果、氏名はウェンディ・バーマンと判明。カルト教団に入信して家族との連絡を絶っていたという。
その教団はAcherusian Templeといい、7年前にダニエル・ヘンドリクスが設立したものだった。ダニエルは、ウェンディは数ヶ月前に教団を出て行ったという。だが、ダニエルの母親は息子とウェンディが最近まで親密にしていたという。また、ダニエルは精神面の理由で軍隊を除隊されていたが、それまでは特殊部隊で爆弾を扱っていたことがわかる。ダニエルはウェンディを殺害した容疑で逮捕される。
ダニエルがウェンディとともに爆弾を準備したことを示す状況証拠は見つかるが、肝心のウェンディは死亡しており確実な証明はできない。キンケイドは、ウェンディが母親に「私に連絡すると良くないことが起きる」と手紙に書いていたことや、別の信者の夫が「妻は教団から出られなかった」と言っていたことを理由に、誘拐罪を思いつく。つまり洗脳により拘束されていたことになる。
オリヴェットはダニエルを躁うつ病と診断。ダニエルは、神に選ばれて悪と戦っていると信じており、刑事責任は問えないだろうという。
ダニエルの弁護人は、無罪答弁を取り下げ、精神疾患を理由として有罪で答弁をしようとするが、ダニエルは「私は狂ってなどいない」と、その場で弁護人を解任して無罪答弁を維持する。新しい弁護人は「信教の自由の侵害」を理由に事件を棄却するよう申し立てるが、検事は「信仰の内容ではなく、洗脳により信者を拘束していることが問題だ」と反論。判事も検察の言い分を認めるが、教義内容に踏み込んだら審理無効にすると釘を刺す。
弁護側は、ダニエルはウェンディをドラッグと売春の道から救い出し聖書を読むようにしたのであり、爆弾を仕掛けたのはウェンディに他ならないと主張する。対して検事は、ダニエルが信者を洗脳して意のままに操ったと主張。評決は、第1級誘拐罪で有罪、第2級謀殺罪でも有罪であった。ダニエルは、傍聴席に集まった信者に対し、両方の手の平から血を流してみせる。手に画鋲を仕込んでいたのだ。
その後ストーンは、教団の信者たちが集団自殺したという報せを受ける。
感想
女性の爆弾犯は滅多にいないが、カルトやテログループなどは例外であるらしい――。爆破事件といえばシーズン1の「Life Choice(生命の行方)」が強い印象を残した。その時も今回も犯人は「例外的なグループ」に入る女性なのだなぁ。最近「○○といえばシーズン△の~」的な記述が多いが、このシリーズも4シーズン目に入り、さすがに毎回新しいネタは出なくなってきた。とはいえ、同じような事件でも同じストーリーにはしない、という所はさすが。
ダニエルがあっさり有罪になったので「この後何かあるぞ~」と思ったら集団自殺だったとは。この自殺は前もってダニエルが計画していたのだろうか。だとすると、何のために? 教祖が今後仮釈放された時に、信者がいなかったら困らないのだろうか。それとも教祖の右腕的幹部信者が財産を隠し持っているのだろうか――うーん、どうも発想が世知辛くていけない。
— Yoko (yoko221b) 2008-12-17