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Law & Order - Season 4, Episode 18
#84 Wager
- 邦題:「賭け」
- 脚本:Kevin Arkadie, Harvey Solomon
- 原案:Michael S. Chernuchin, Harvey Solomon
- 監督:Ed Sherin
- 初回放映:1994-03-30
事件概要
People v. Henry Doinel (判事:Herman Mooney)
ベニー・ウィリアムズが自宅で頭部と顔面を強打されて死亡する。ベニーは、野球の新人スター、パット・ウィリアムズの父親兼マネージャーだった。
パットは幼い頃に母親を亡くし、父親のベニーは他の女性と再婚したため、母方の祖父母に育てられていた。ベニーはずっと音信不通で、パットが成長してスター選手になってから初めて連絡をとったという。
ベニーはスポーツ店の広告にパットを起用することをちらつかせ、それを餌にクラブで豪遊していた。いつも女性同伴で交友関係は派手であり、一方で離婚した二度目の妻からも慰謝料請求の訴訟を起こされていた。クラブで聞き込んだ結果、パパ・ドックことヘンリー・ドワネルとベニーの間につながりがあったことがわかる。
ドワネルは整体クリニックを経営する傍らノミ行為を行っており、裏の世界では恐れられていたが、警察に多額の寄付をしているおかげで罪を免れていた。ブリスコーとローガンは、ヴァン・ビューレンが以前使っていた情報屋に接触し、ベニーがスポーツ賭博にはまってパパ・ドックから80万ドルの借金を作っていたという情報を得る。
パットは当初「父は一時期ギャンブルをやっていたが、今はもう止めている」と主張していたが、やがてパパ・ドックに脅されていたことを認める。だが、ギャンブルをしていたのは父親ではなく、父を通じて自分がギャンブルをしていたのであり、ベニー殺しは自分への脅しだったと言い出す。
ドワネルの手下ジョーイ・ラングがパットの妻を脅したことがわかるが、ジョーイは「自分は現場にいたが先に帰った。殺したのはパパ・ドックだ」と認める。ドワネルは逮捕され、第2級謀殺、第2級重窃盗未遂、第1級賭博で起訴される。
ジョーイは証言するが、ドワネルがベニーを殺害した場面を直接見たわけではなかった。次にパットが証言し、ベニーが自分のギャンブルを仲介していたと証言するが、誰にいくら賭けたかを聞かれても答えられない。パットが賭けていたというのは明らかに嘘であったとわかる。ストーンは、パットが他にも嘘をついているのではないか――真犯人はパットではないかと疑問に思い始める。
パットは事件当日、母校の高校にいたと主張し、妻は「10時前にはもう就寝した」と言うが、詳しく調べてみると矛盾があることがわかる。ストーンは、パパ・ドックの事件を棄却すると言って脅しをかけ、本当のことを語るようパットを説得。パットは、ギャンブルをしていたのはやはりベニーで、パパ・ドックに殴られた後「親には恩があるだろう」と言われてベニーを思わず突き飛ばし、ベニーは机で頭を強打して死亡したのだった。
感想
最後まで「実は奥さんが犯人」と思っていたら大はずれ。(爆)
終わってみれば、パットが真犯人だった方が彼の怒りがダイレクトに伝わってきて良かったかなと思う。ストーン検事いわく「ベニーはパットの父ではなく、息子が受胎した時たまたま居合わせたにすぎない」――その場から逃げてパパ・ドックに罪を着せようとしたのは確かに良くないが、ベニーに対して殺意はなかったようだし、同情の余地は多分にあるように思った。
このエピソードは、マイケル・ジョーダンの父親が殺害された事件をヒントにしているとのこと。もちろんジョーダン事件の犯人は別で、単純な強盗事件だったようだが。
今回は警察パートの方が面白かった。ブリスコー刑事のビリヤードも見られたし、ローガン刑事の母親の話など、珍しく個人的なバックストーリーも語られていた。ローガン母は肝硬変の診断を受け、断酒会に入ったが、結局はスポンサー(指導役)と一緒に飲んだくれてしまったらしい。ヴァン・ビューレンが、警部補になった今でも昔の情報屋とのコンタクト情報を持っていることも明らかになり、この人はちゃんと現場を理解して大切にしている人なんだなと改めて思った。
検察パートで印象に残ったのは……ストーン検事とジョーイの駆け引きぐらいかな。ジョーイ役のスティーヴ・ハリスは「ザ・プラクティス」のユージーン役で、ウッド・ハリス(The Wire のエイヴォン)のお兄さんだよね。
— Yoko (yoko221b) 2009-02-16