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Law & Order - Season 6, Episode 2
#113 Rebels
- 邦題:「反逆者たち」
- 脚本:Ed Zuckerman, Suzanne O'Malley
- 原案:Suzanne O'Malley
- 監督:Ed Sherin
- 初回放映:1995-09-27
事件概要
Case: Tommy Bell
ニューヨーク大学の学生トミー・ベルが、バイカーの集まるバーで刺されて死亡する。目撃者により、トミーが誰かと言い争っていたこと、トミーの恋人が現場にいたことがわかる。恋人のキャリダッド・モンテロは、その時化粧室に行って何も見ていなかったと主張する。
トミーは裕福な家の息子だったが、ガラの悪い仲間と付き合い、恋人はプエルトリコ人という生活を送り、そのせいで父親と諍いが絶えなかったという。
カーティス刑事はトミーがよく出入りしていたネット掲示板の書き込みを見て、キャリダッドの元彼との間で三角関係があったらしいことを知る。その掲示板にバイカーたちの冒険を書き込んでいた常連「ファントム」は、どうやら通称「スティレット」と名乗るミルトン・スティルマンらしいことがわかり、かつスティルマンと同じ型の血が現場で発見されていた。
カーティス刑事はバイカーBBSで情報収集していたが、ガセネタに振り回されたあげく「間抜けな警官め、正体はお見通しだ」という嘲りのメールを受け取る。そのメールの発信元を調べたところ、「ファントム」が回線を不正使用していたことが判明。カーティスとブリスコーは技術担当の捜査員とともに「ファントム」をチャットに呼び出して居場所を割り出し逮捕。
スティルマンは、自分は犯人ではなく現場にいただけだと主張し、犯人を見ただろうと言われると「自分はジャーナリストであり、情報源を秘匿する」と協力を拒否する。キャリダッドは報復を恐れて協力を拒み、トミーの父親は怒ってシフらに圧力をかける。
その後、キャリダッドはマイアミへの移住を条件に協力を了承し、「元彼のイーゴリが刺した」と言う。一方でスティルマンに関しては「情報源から聞いたことを開示する必要はないが、自分が個人的に見聞きしたことは証言しなければならない」という決定が下される。
マッコイはスティルマンを大陪審に呼び、「イーゴリはトミーを殺したか」と聞くが、スティルマンは「イーゴリは殺していない。自分がやった」と言い出す。キャリダッドは「スティルマンは連中が怖くて嘘をついているだけ、殺したのはイーゴリ」と主張し、翌日そう証言する。
キンケイドは「トミーはジャケットの襟を立てていた」というスティルマンの証言に注目する。発見時、トミーはジャケットを着ていなかったのだ。
トミーはいかにもバイカーらしいジャケットを好んで着ていたが、自分のジャケットはアパートに置いてあった。行きつけの店はその日閉まっていたので新品を買ったわけでもない。キンケイドは、トミーが着ていたのは、「Yankee Rebel」のメンバー用ジャケットではないのかと思いつく。キャリダッドがイーゴリとの交際中にグループのジャケットを着ていたことはわかっている。トミーはメンバーでないにも関わらずそのジャケットを着たため、怒りを買って殺されたのではないか。トミーはグループジャケットを勝手に着ることの危険を知らなかったかもしれないが、キャリダッドは知っていたはずだった。
事件の日、トミーの父親は「キャリダッドと別れて真面目に大学へ行くなら、誕生日に1万ドルやる」と言ったが断られたという。だがトミーはその日、5000ドルのバイクを買おうとしていたので、その後考えを変えて金を受け取ることにした可能性がある。
キャリダッドはようやく、「トミーはお金のために自分を捨てようとした」と認める。彼女は「せめて最後に一晩いっしょに」と言ってトミーにイーゴリのジャケットを着せてバーへ行った。それで、トミーがグループのバイカーたちに殴られれば良いと思ったが、まさか殺されるとは思わなかったという。
感想
カーティス刑事のハイテク捜査第2弾。コンピュータやEメールを使った事件は以前のシーズンにもあったが、ローガンもブリスコーも「わかってなさ加減」は同程度だったように記憶している。今回はBBSで囮捜査したり(即効バレてたけど)チャットで発信元を逆探知したりと、かなり積極的に関わっていた。それでも21世紀の現在から見るとレトロ感あふれる描写ではあったけれど。
95年というとインターネットが商用化され始めて間もない頃だったろうか。クリントン政権の情報スーパーハイウェイ構想で、通信インフラがどんどん整備されていった時代。今までの通信が「より便利に」なったことに留まらず、まったく新しい形のコミュニケーションが目の前に開けたように感じ(ネットがなければ出会えなかった相手とのコミュニケーションなどがそうだ)、その可能性に夢中になったことを懐かしく思い出した。
……と、まぁそんな程度で。肝心の事件はちょっと印象が弱かったかな。公判まで行かず大陪審までで終わっているせいかもしれない。
それにしても、ロシア人の名前はどこに行ってもボリスなのね(本当はイーゴリ)。
— Yoko (yoko221b) 2011-08-31