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louk:s01:010_community_service

Law & Order: UK - Season 1, Episode 10

#10 Community Service

  • 邦題:「助け合い」
  • 脚本:Catherine Tregenna
  • 原案:René Balcer
  • 監督:Ken Grieve
  • 初回放映:2009-08-13

事件概要

Crown v. Harry Morgan

住宅街でホームレスが襲われ、重傷を負う。氏名はローランド・カーク。双極性障害を患い、病院にいない時はバンに寝泊まりし、ネイト・モーガンという少年と親しくしていたらしい。ネイトの良心は近所に住んでいるが、ネイトは両親と仲が悪く、カークと暮らしていた。

カークは何度も入院していたが、病院でできることは脳内物質の均衡を整えて退院させるだけ。患者は退院した後はリチウムを飲まず、精神が不安定になり、法を犯して病院に戻り、また同じことの繰り返しになっていた。現場に近いアパートの住人は、カークの迷惑行為に悩まされていたらしい。

アパートの住人たちは誰もカークの声を聞いていないというが、住人からの苦情を調べてみると、刑事に対しては「耳が遠いので何も聞こえなかった」と言っていた老婦人が「うるさくて眠れない」という苦情を申し立てていた。であれば、事件の夜にも声が聞こえていたはず。

改めて事情を聞いてみると、住人で医学生のジョー・バトラーがその場にいたとわかる。だがバトラーはカークが倒れているのを見て心肺蘇生をしただけだと言い、その場にはジョー・オルシという男がいたと話す。

病院でカークは「オルシが誰かと話しており、その後に暴行が始まった」と供述する。時系列を組み直してみると、ネイトの父ハリー・モーガンが嘘を言っていたことがわかる。その日、ハリーの妻のアイリーンがカークに押されて怪我をし、ハリーが病院へ連れて行ったことになっていたが、治療した時刻などをよく調べてみると、ハリーが帰宅した後に殴る時間はあった。ハリーは以前から「カークが息子を洗脳した」と恨んでいたのだ。

オルシは「ハリーは奥さんを連れて帰って来てから、鉄棒を拾ってカークのいる広場へ向かった」と言う。スティールは「計画的に進められた冷酷な自警行為だ」と言い、ハリーは重傷害容疑で逮捕される。

ハリーは正当防衛を主張し、鉄棒は広場へ行く途中で拾ったと言う。オルシもいざ証言台に立つと、「カークに襲われた」と彼を非難し、「ハリーはいったんは鉄棒を捨てた」と言い出す。ハリーも「カークに押されてパニックになった」と証言し、無罪の評決を受ける。


感想

本家の元エピはシーズン4「善意の人々」。展開はだいたい同じだが、UKの特色である親子愛や被害者・加害者双方の感情的なもつれ合いが強調されていた印象あり。

ホームレスと彼らに悩まされる住人たち。住人たちだって好きで暴力を振るったわけではないだろう。争わずにすむなら、それに越したことはない。どうしても我慢できないことはあるが、だからといって何をしても良いわけではない。

L&Oシリーズで繰り返し取り上げられるホームレス問題(これはリメイクだから本家に同じ話があるのは当然だけど、LOLAにもあったよね)。簡単には結論の出ない問題で、繰り返しネタになるのもわかる。

今回、判決は無罪でカークはどうなってしまうのだろう。住人が訴えて強制入院させることは可能かもしれないが、問題は「その後」のことなんだよね。暴力沙汰を起こさずにいるために薬が欠かせないというなら、服用させられるのはネイトしかいないと思う。そしてモーガン夫妻とネイトの親子関係はどうなってしまうのか。その後のことを考えると、これからが大変だなぁと思わされる。

ところで、何だか名前に違和感があると思ったら「ハリー・モーガン」ってデクスターのパパと同じ名前じゃないか。

Yoko (yoko221b) 2015-09-14

louk/s01/010_community_service.txt · Last modified: 2019-09-14 by Yoko