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Law & Order: UK - Season 2, Episode 1
#14 Broken
- 邦題:「心の闇」
- 脚本:Emilia Di Girolamo
- 原案:Richard Sweren
- 監督:Andy Goddard
- 初回放映: 2010-09-09
事件概要
Crown v. Rose Shaw
6歳の少年、コナー・リードの遺体が発見される。コナーは殴られ、首を絞めて殺され、腹部には尖った物で「R」の文字のような傷がつけられていた。
近所に住む少女、ペイジは「男の人がコナーを連れて行った」と言うが、監視カメラの映像を確認すると、実はペイジと友達のローズがコナーとともに発見現場へと向かう所が記録されていた。映像を見せられたペイジは「ローズが殺した」と言う。腹部に傷をつけたのは学校で使うコンパスの針で、ローズが自分に「P」を書かせ、その後線を足して「R」にしたのだという。
ペイジとローズは別々に取り調べを受け、2人とも相手が殺したのだと主張。警察はペイジの証言を信じ、取引して法廷で証言させようとする。
ローズは謀殺罪で起訴されるが、弁護士はペイジの供述の排除を求める。警察で事情を聞かれた時に、適格な大人が同席していなかったというのだ。その場には成人した母親がいたが、学習障害がありIQは12歳程度しかないという。判事はその主張を認めて証言を排除。
コナーの母親はペイジとローズを幼い頃から知っており「あの子たちの辛い境遇は自分もよく知っている。長期間閉じ込めても意味はない。コナーのことはもう救えないけれど、ローズはまだ救える。罰を与えるのではなく、理由を突き止めて救いを与えてほしい」と涙ながらに語る。世論は厳罰を求め、キャッスルも検察長官からプレッシャーをかけられるが、コナーの母親の意向を考慮し「限定責任能力による故殺」を指示。
鑑識結果を詳しく検討した結果、コナーが死亡した時にそばにいたのはペイジの方だったとわかるが、ペイジは爪を噛むクセがあるため爪痕が一致せず、結局主犯はローズの方だったとわかる。しかしローズの弁護人は「名を上げるチャンス」とばかりに取引を断り、ペイジに罪を着せようとする。
ローズの母親は薬物の依存症で、タブロイド紙の取材に答えて「娘は昔から悪魔だった」と語る。スティールはローズの母を法廷に召喚し、「娘を殺人者に育てたのは貴女だ」と厳しく尋問する。
評決は謀殺で有罪。刑期は最短で12年とされる。
感想
まだ幼い少女が、さらに年下の男児を殺害――ということで、60年代に起きたメアリー・ベル(マリー・ベル)事件を思い出したわけだが、実際にこの事件のヒントになったのはジェームズ・バルガーという、1993年に英国で起きた事件のようだ。バルガー事件では、10歳の少年2人が2歳児を殺害している。かなり残酷な殺し方だったようだが、加害少年2人の生活環境もかなり悲惨なものだ。
で、そのバルガー事件を元に作られたエピソードが本家の「無邪気な悪」(シーズン10なのでまだ未見)で、そのリメイクがこのエピソードなので、いわば逆輸入。ペイジの方が年上だし、何となく「只者ではない」雰囲気を感じたので、刑事たちがペイジの言い分を信じて取引しようとするのを「大丈夫か!?」とハラハラしながら見ていた。
結果、主犯はやはりローズの方だったのでやや安心。有罪判決を受けて泣き出すローズの姿や、我が子を殺されながらも少女たちの境遇に同情を見せる母親の姿が印象に残った。
— Yoko (yoko221b) 2015-10-09