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louk:s02:023_shaken

Law & Order: UK - Season 2, Episode 10

#23 Shaken

  • 邦題:「大人の都合が生む悲劇」
  • 脚本:Emilia Di Girolamo
  • 原案:Barry M. Schkolnick, Elaine Loeser, Michael S. Chernuchin
  • 監督:Paul Wilmshurst
  • 初回放映: 2010-11-18

事件概要

Crown v. Leila Merton and Lloyd Benson

赤ん坊のアレックス・レインズの息子アレックスがベビーベッドで死亡しているところを発見される。突然死症候群ではなく、激しく揺さぶられた形跡があった。両親のマイケルとスザンヌは多忙で家を空けがちなため、赤ん坊は子守のレイラ・マートンが面倒を見ていた。

レイラはアレックスが死亡したその頃、恋人を部屋に呼んでいた。恋人は新兵のロイド・ベンソンで、アフガニスタンに派兵されることになっていたため、思い出のため2人のセックス動画を撮影していたのだ。ロイドは「むかし弟の子守をしていたから」とアレックスを寝かしつけに行っていたが、その後の調べで、その弟は生後三か月で突然死症候群で死亡していたとわかる。

レイラは「ロイドが部屋に入った後、ベビーモニターが激しく点滅して、すぐに静かになった」と言い、ロイドは「赤ん坊が泣いてレイラが怒ったので、モニターの電源を切った」と言う。検察は2人を殺人の共謀罪で起訴。

その後、ベビーモニターの録画内容が復元され、時刻を照合した結果、ロイドがモニターを消してから自家製ポルノを撮り始めるまで、揺さぶるような時間はなかったことがわかる。そこでロイドの釈放が決まるが、その直前、彼は同房の囚人に刺されて死亡していた。

検死医が出廷し、揺さぶられっ子の特徴を証言するが、弁護側の反対尋問により、「頭部の外傷によるもの」という可能性も印象付けられる。弁護人はさらに、アレックスの母親が仕事優先で育児を子守に任せきりであることを攻撃。尋問の中で、アレックスが3週間前に頭を打っていたことがわかるが、その時医師は「問題なし」と判断していた。

陪審の結論は「評決不能」。

3週間前に頭を打った件は、コブもできていなかったので大丈夫だと思われていたが、外からは見えなくても内出血を起こす可能性はある。検死医は打撲の件を知らなかったので、事故の可能性を始めから考えていなかったのだ。確かめるには、墓を掘り起こして再検死しなければならない。

再検死の結果、頭部に治りかけの傷が発見される。それが3週間前のもので、新たに別の衝撃を受けたためにその傷から再出血したのだった。

マイケルの前妻のアンドレアは「レイラが赤ん坊を乱暴に扱っていた」と言うが、いろいろ話を聞いてみても、レイラが乱暴だったと言うのはアンドレア1人だけ。しかし踏み込んで話を聞いてみると「恋人の方だったかもしれない」と言い、ロイドの姿を見たと言う。彼女は離婚した後も仕事上の関係を保っていたため、鍵を持っており家にも出入りしていた。

しかしアンドレアが「見た」と言ったのはロイドがまだアフガニスタンにいる時であり、ロイドが来たのは事件の日が初めてだったのだ。

アンドレアは子どもを望み、体外受精を何度も試みたが失敗し、離婚。前夫の家庭を見る度に辛い思いをしていた。事件当日は、赤ん坊が泣いていたので部屋へ行って抱き上げたが、前夫によく似た子どもを抱いていることに耐えられず、手を放したのだった。


感想

本家オリジナルはシーズン6「ホームシック」で、赤ん坊の突然死、元妻との関係、ワーキングマザーへの風当たり、途中で「審理無効/評決不能」になる展開といった要素は共通しているものの、謎解き要素は変更されていたので、犯人はわかっていたけれど「どうやってたどり着くのか?」という所が最後まで読めなかった。そうかー、ロイドの存在が最後でこんな風に活かされるのね。本家の方はいささか疑問を感じる内容だったのだが、脚本家さんもそう思ったのだろうか。ロイドが国外にいたというのは、より確実で無理のない証明方法だったなと思う。

とはいえ、ロイドが釈放直前に殺されてしまうという展開は気の毒すぎる。話の展開上、別に死なせる必然性はないと思うのだが……。

Yoko (yoko221b) 2018-06-19

louk/s02/023_shaken.txt · Last modified: 2019-09-16 by Yoko