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mccallum:1_the_key_to_my_heart

McCallum - Series 1

#1 The Key to My Heart

  • 邦題:「真実への鍵」
  • 脚本:Stuart Hepburn
  • 監督:Patrick Lau
  • 初回放映:1995-12-28

事件概要

テムズ河畔でベイというヴェトナム人の遺体が発見される。金融詐欺事件の証人だったため、詐欺担当の警視クレア・ベストが現場に現れる。検死医のイアン・マッカラムが検死を行い、大柄な人物が首を左手で押さえて絞め、至近距離で頭を撃って殺害したと判断する。

マッカラムはクレアと飲みに行き、有力な容疑者であるコロンビア人の殺し屋、サンチェスの情報を得る。クレアはサンチェスに接触し一緒に食事をするなど危険な捜査をしているようだった。2人は意気投合し、そのままクレアの自宅で一夜を共にする。だが、その後マッカラムは恋人でジャーナリストのジョアナのもとへ帰って行く。ジョアナは警察の女性幹部としてクレアを取材し、本を書いてもいた。

殺人事件の報が入り、マッカラムは現場へ向かうが、そこは昨夜来たばかりのクレアの自宅。ベッドで死んでいたのはクレアだった。ベイと同じように、首を絞めてから至近距離で撃たれたものと思われた。マッカラムは、彼女とともにいたことを隠して検死を行う。

頭蓋骨復元の結果、最初の被害者ベイを撃った銃弾は、脳天から入って顎から抜けて膝に当たっていたことがわかる。つまり、被害者は膝をついて座った姿勢。射入口の角度から、加害者はかなりの長身であると思われた。容疑者サンチェスはそれに該当する。左利きという特徴も一致。

クレアの胃の内容物から、彼女が死ぬ前にハンバーガーを食べたことがわかっていた。また、河岸で男性といるところを目撃されている。捜査を担当するブラッケン警部補は、ベイはともかくクレア殺害は恋人の犯行だと睨んでいたが、マッカラムはそれは自分だとは言い出せないままだった。また、DNAの証拠から、クレアにはマッカラムの他にもうひとり相手がいたことがわかる。

刑事はようやくクレアとマッカラムが立ち寄った屋台を突き止め、店主に似顔絵を作成させる。当然ながら、マッカラムそっくりの顔。

マッカラムはようやく、親友のトム・ヴィクター刑事に当日のことを打ち明ける。嘘をついたのはジョアナを失いたくないからだった。トムは「まずジョアナに話し、その後ブラッケンに話せ」と忠告する。マッカラムは帰宅し、ジョアナに打ち明けようとするが、話し終えないうちにブラッケンが現れ、マッカラムは警察署に連行される。

ベイ殺害はサンチェスの犯行と判明したが、サンチェスはマイアミで司法取引に応じており、クレア殺害の前日にはすでに警察に身柄を拘束されていた。

マッカラムは結局、逮捕されずに釈放されるが、警察の監視が付けられる。ジョアナは、マッカラムが嘘をついたことを責め「出て行け」となじる。

マッカラムは見張りをまいて検死局へ向かう。ジョアナはクレアの実家へ。そしてジョアナの自宅は捜索され、トムが銃を発見する。

マッカラムは、クレアのクビの痣を検証。時間が経ち、死亡直後にはなかった痣が浮かび上がっていた。クレアはベルトで首を絞められたため、特徴的なバックルの跡が残っていた。その頃ジョアナはクレアの写真から、クレアの秘密の恋人がトムであることを発見していた。一方、マッカラムは「証拠を見つけた」とトムを呼び出すが、その時にトムのバックルに気づく。トムは妻子がありながらクレアを愛し、彼女をマッカラムに奪われたことを怒ったのだ。

トムは気づいてマッカラムに銃を向けるが、ジョアナから真相を知らされたブラッケンが駆けつける。逃げ場を失ったトムは、銃口を自らの口に向け自殺する。


感想

シリーズ1作目――というより、パイロット版? という印象を与える作品。初回放映日(IMDbのデータによる)を見ると、これだけ1995年の暮れで、2話目以降はその約1年後に放映されているのね。周囲の人間関係も、2作目以降と微妙に違うような気がする。

95年作品ということで、シミュレーションのCGやDNAの写真はちょいと古風な印象だった。

ストーリーの基本は遺体に残された痕跡から犯行の様子や犯人像を探るというもので、ドラマの性格上映像がグロいのでは……と期待心配していたが、「そのものズバリ」のグロさではなかった。どちらかというと、遺体の服を脱がせたり、靴の上に覆いを着けて床を歩いたりといったディテールを描くことで視聴者の想像力に訴えてくるようなグロさ。CSIのようなスタイリッシュで清潔感すら漂うCGや特殊メイクに慣れていると、少々泥臭く感じるかもしれないが、この泥臭さが英国ドラマっぽくて良い感じだなぁと思った。そもそも、河で発見された変死体なんてキレイなわけないのだし、どんどん腐(以下自粛)

マッカラムのキャラも、バイクを飛ばして現場に現れたり、警察の女性幹部と成り行きで一夜をともにしたり、その直後に恋人のもとへ帰りそしらぬ顔で愛を誓ったり、まだ把握しきれない面はあるものの、人物像としては魅力的な感じだ。エピソード数が少ないことと、好感を持っていたトムのことが残念だが、あと7話、じっくり楽しみたいと思う。

2008-07-18

mccallum/1_the_key_to_my_heart.txt · Last modified: 2019-09-11 by Yoko