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Chapter Four
This is L.A., Chris. Everything is based on race.
- 脚本:Doug Palau
- 原案:Steven Bochco, Charles H. Eglee
- 監督:Rick Wallace
- 初回放映:1996-11-07
概要
People v. Sharon Rooney (4)
ワイラーとアソシエイトたちはキャロラインから振り込まれた大金について、倫理上の問題がないかを話し合う。キャロラインは検察側の証人として出廷する予定。キャロラインに対する借金を法廷に公開し、彼女に対する反対尋問に影響がないようにすれば、利害対立は最小限に抑えられるだろうと判断する。
法廷では銃弾の専門家が証言し、サリー・ヴォーンの拳銃と、被害者から摘出した銃弾の条痕が一致したと述べる。ワイラーは条痕に微細な違いがあることを指摘し、さらに「シャロンが撃った」という事実は証明されていないことを強調。
シャロンはカイルが面会に来て、カイルの側も浮気をしていたと言ったことを話す。2人の結婚は、シャロンがヴァン・アランに出会う以前に破綻していたのだった。シャロンは、カイルにあてつけるためにヴァン・アランに近づき、恋に落ちたと思い込んで妊娠したのだと認めた。ワイラーは検事から司法取引を打診されたという話をするが、シャロンは拒絶する。
午後、キャロラインが証人として出廷。ヴァン・アランは何度も浮気をしたことがあったが、シャロンには本気になったように見えたので、それが政治生命を脅かすことを危惧し、関係を終わらせるよう迫り、ヴァン・アランは同意したと述べる。反対尋問に立ったワイラーは、キャロラインに殺害の動機があったことや、彼女自身と護衛官の浮気のことなどを追及し、さらに20万ドルのことも尋問する。キャロラインは、夫殺しの犯人はシャロンではなく「マルコム・ディートリックだと思う」と言うが、この部分は検事が異議を申し立てて削除される。ワイラーは最後に、キャロラインに20万ドルの小切手を返す。
その夜、キャロラインはワイラーの事務所を訪れ、再び誘いをかける。今回はワイラーもそれに応じる。だが2人の密会は、ワイラー事務所の探偵やバイデン巡査に目撃されていた。
中絶カウンセリングセンター “Life Choices” に勤めるヴォーゲルが召喚され、相談に来たシャロンが「子どもの父親」に中絶を強要され、彼に対して怒りを見せていたと証言する。
次に、弁護側からシャロンの学校教師時代の同僚アンダーソンが証言。彼女は「シャロンは立派な教師だった」と評価したものの、「最近になって様子が変わり、脅すようなことを言われた」と事前の打ち合わせにないことを言い出す。ワイラーは困惑し、買収されたのではないかと疑うが、「偽証ではないのか」と聞いても答えはもちろんノー。シャロンは「あれは嘘です」と主張する。
キャロルがバイデンから「ワイラーと付き合うなら殺してやる」と言われたため、ワイラーは接近禁止命令を取り付ける。その後ワイラーは駐車場でバイデンに因縁をつけられるが、逆にバイデンを殴り倒す。
ディートリックはワイラーとキャロラインの密会写真を見せて脅そうとするが、ワイラーはディートリックの話の一部始終が録画されていることを示して脅し返す。
People v. Rickey Latrell (1)
バスケットボールチームのオーナー、サンディ・フォータスが射殺される。事件直前に選手のリッキー・ラトレルが契約交渉のためフォータスと会っていたことがわかり、容疑者となる。
ワイラーは、リッキーのエージェントを務めている旧友リー・マイケルズからリッキー事件の依頼を受ける。ワイラーはシャロンの事件にかかりきりなので、リッキー事件の担当はクリス。大のバスケットボールファンであり、クリスとの付き合いも長いアーノルドがセカンドを希望するが、リッキーと同じアフリカ系のアーロンは、当然自分がなるべきだと決めてかかっている。
クリスは、アーノルドの緻密さとアーロンの裁判経験という価値が互角である以上、最終的には人種を考慮せざるを得ないと判断。ワイラーは「リアリストであるからといって差別主義者だということにはならない」と力づける。
感想
前回はアソシエイトたちが財政難に悩む場面があったが、バスケのスター選手が依頼人として現れ、どうやら一安心。ワイラーとぶつかり合う感じだったクリスはこの事件の主任弁護人になり、ワイラーとの関係も一転して「リーダーとしての悩みを分かち合う」雰囲気になってきた。うーん、やはりメインの「仲間」たちは仲良くやってくれる方が安心してドラマを見られるからいいな。トラブル、いがみ合いは事件の当事者たちに任せようよ。
でもアソシエイトたちの間にはちょっと波風の予感? やたらと人種を振りかざすアーロンはやはり好きになれないなぁと思うものの、考えてみればジャスティーンだって、女性という属性を押し出してセカンドチェアの座を獲得したんだよね(ホフマンの時は失敗したけど)。クリス自身、シーズン1では男性の方が女性陪審員の反感を買わないからという理由でセカンドチェアに選ばれている。陪審員や世論へのアピールを考えると、裁判もある意味客商売なわけで、本人の能力以外のところで決めていかざるを得ない部分もあるのだろう。
一方、ワイラーは相変わらずシャロン事件。今回もまた証人買収疑惑が……。今回の証人が(も?)買収されたとして、買収した側はどうやって彼女が召喚されたことを知ってコンタクトしたのだろう。弁護側が接触しそうな人物の見当をつけて、あらかじめ抱き込んでおいたのか、それとも彼女が証人になったことを知って買収を持ちかけたのか。後者であれば、どこかから情報(証人のリストなど)が漏れてるってことだよね。ディートリックがやったとすると、やはりガーフィールドとディートリックのラインか? 盗聴器の件もあったし。
そしてキャロラインはやはり、殺人に関してはディートリックを疑っている様子。でも、だからといって夫の愛人の弁護に大金を出そうとするかな? 失うことを恐れたのは夫の愛じゃなく政治生命だったとしても……この人はこの人で別の企みを持っていそうだなぁ。ジミーは彼女に色仕掛けで利用されていないだろうか。
— Yoko (yoko221b) 2009-06-06