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Without a Trace - Season 1
#4 Between the Cracks
- 邦題:「あこがれの街」
- 脚本:Ed Redlich
- 監督:Steve Gomer
- 初回放映:2002-10-17
事件概要
失踪者:イヴ・クリアリーことベッキー・ラダウスキー(19歳、モデル志望)
イヴ・クリアリーという若い女性が失踪。ルームメイトのトレイシーはイヴと生活時間帯が違うため、一緒に住んでいても顔を合わせることがほとんどなかったという。飼い猫がエサをもらえず鳴いているのに気づいて通報。モデル志望だったイヴの写真は何枚もあったが、メイクや髪の色を変えて1枚ずつまるで別人のように撮られていた。
イヴはモデル業の他に、デパートの売場でも働いていたが、従業員は大勢おり、何も言わずに辞めて行く者が多いため、雇い主もイヴの失踪に気づいていなかった。ただ以前に、売場でイヴにしつこく言い寄っていた男性客がいたらしい。
モデルエージェンシーのゴラン・ダヴィッツは、前の週の週末にイヴをクラブに入れてやったという。イヴの留守電には、リナという女性から「連絡をほしい」という心配そうなメッセージが入っていた。イヴとリナはいつも一緒にクラブに来ていた友達同士で、イヴが最後に来た時も一緒だったという。
イヴは、教会でボランティアをしていたが、そこでは「ベッキー」と名乗っていた。イヴの本名はベッキー・ラダウスキーといい、インディアナ州の出身で2年前に家出していた。デパートでイヴに「言い寄っていた」という男は、ベッキーの元彼のブレイディーだった。ブレイディーとイヴ(=ベッキー)は、NYを出て2人でやり直そうと約束していたが、直前になってイヴの気が変わり「一緒に行かない」と言い出したという。
その後、クラブでの目撃情報をもとにゴランを追求すると、イヴたちに売春を斡旋したらしいとわかる。ゴランはイヴとリナを「映画プロデューサーに紹介する」と騙して売春させようとした。リナは結局売春させられてしまったが、イヴは途中で帰ったという。その直後に消息を絶ったのだ。
通話記録から、イヴがアレックス(教会で食事サービスのボランティアをしていた若者)に電話をかけたことがわかる。アレックスは夜中にイヴに呼び出され「家へ帰りたいからバスターミナルへ送ってほしい」と言われたが、様子が変だったので途中で車を止めた。そこで、ついイヴに触ってしまい、イヴは彼を拒み車外へ。その後のことはアレックスにもわからなかった。
イヴはその後車にはねられ、遺体がモルグに運ばれていた。イヴは未成年だったため、クラブに入るためには偽造した身分証が必要だった。そのIDの氏名が「ベティ・ジョンソン」だったため、イヴだと気づかれなかったのだ。
失踪者:ショーン・コリンズ
建設業者のチェット・コリンズは、毎年夏に子どもたちをキャンプに連れて行っていた。ある夜、キャンプ場で息子のショーンが行方不明になった。チェットはそれから5年間、ショーンを探し続けていた。
チェットは服役囚からショーンにつながる情報を得て、マローンに確認を頼みに来る。だがマローンが調査した結果、その情報提供者は詐欺師だったと判明。インターネットでショーンのことを知り、話をでっち上げたのだ。以前にも同じ手口で詐欺をはたらいたことがあった。チェットは「それでもショーンを探す」と言う。
感想
う~~ん。今回は失踪者にあまり深く迫れなかったかな。シリーズで初めて、遺体で発見された失踪者。結果的には、マローン班が捜査にかかった時点ではもう死亡していたわけで、最初から助けられなかった失踪者なのだが。失踪者の人となりを知るより前に、足取りをたどって行動を再現しただけで終わってしまった感じだな~。こういう展開なら、別にこのシリーズでなくても……と思ってしまった。
誰にも知られないままひっそりと姿を消したイヴの悲哀を描こうとした姿勢は伝わってきたが、誰にも知られなさすぎて、人物描写がいまいちだったのが残念。
事件の合間に少しだけ描かれたチェット・コリンズの方がむしろ印象が強かったような気がしたが、それはこの後にチェットが再登場するエピソードをすでに見たせいだろうか。チェットを演じているチャールズ・S・ダットンは、2000年のTV映画「ザ・ネゴシエーター 交渉人」で、ホレイショになる前のデイヴィッド・カルーソと共演している。
— Yoko (yoko221b) 2008-03-06