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Without a Trace - Season 1
#15 There Goes the Bride
- 邦題:「さらわれた花嫁」
- 脚本:Steven Kane
- 監督:Deran Sarafian
- 初回放映:2003-02-20
事件概要
失踪者:オードリー・ローズ=ベックワース
結婚式で200人の招待客の目の前で花嫁が姿を消した。式場の外では、ドレス姿の花嫁が車に押し込まれて連れ去られるところが目撃されていた。
オードリー・ローズとチャーリー・ベックワースは、美術界の名門でローズ&ベックワース・オークションハウスを設立した両家の子ども同士。2人の結婚は社交界でも話題になっていた。オードリーは幼くして両親を亡くした後、ベックワース家で育てられ、その後カリフォルニアの寄宿学校へ行った。カリフォルニアで落ち着くまでは、ドラッグなどの非行に走り、何度も学校を退学になったという。
ウェディングプランナーの話から、結婚式の前に、オードリーへのストーキングらしきことがあったらしいとわかる。また、彼女は管財人に「投資」という名目で2万5千ドルを都合してほしいと頼んでいた。その時の様子は投資よりむしろ、恐喝を思わせた。
オードリーの携帯電話の記録から、何度も電話をかけてきていたレイモンド・イェーツの存在が判明。オードリーはある夜、酔ってレイモンドに連れ込まれ、いかがわしいビデオを撮られていた。
レイモンドの兄ケヴィンを連行して電話をかけさせると、焦った様子のレイモンドが応答する。背後ではドアを叩く音と女性の悲鳴が聞こえる。場所を割り出して踏み込むと、そこにはレイモンドとトム・ウォルシュの遺体と多額の現金があり、オードリーの姿はなかった。ウォルシュはローズ&ベックワース・オークションハウスのセキュリティ担当社員。
ベックワースは「実はFBIが捜査を始める前に、身代金の要求があった」と打ち明けた。ウォルシュはそれを届けたというのだが、現場にはアタッシェに入れられた2万ドルの他に、イェーツのカバンに入っていた別の2万ドルが発見される。ウォルシュが持参したのは身代金ではなく成功報酬で、すべてはベックワースの企みではないかという疑いが浮上する。
ヴィヴィアンは一家の中に何か秘密があることを見抜いて、ベックワース夫人を追及する。夫人は、オードリーを引き取っていた頃に、ベックワースが彼女をレイプしていたことを認めた。
レイモンドはオードリーの恐喝に失敗したため、未来の義父であるベックワースを標的にした。ベックワースは金を払っていた。それは、ビデオのことがチャーリーに知れた場合、もはや失うものがなくなったオードリーが、自分とのことをチャーリーに話すと思ったためだった。オードリーは怒り、すべてをチャーリーに話すと言い渡す。その会話を立ち聞きし、ベックワース夫人はすべてを悟った。そしてベックワースは、誘拐に見せかけてオードリーを殺害しようとしたのだった。
マローンとダニーはベックワース逮捕に向かうが、行ってみるとオードリーがベックワースに銃を向けていた。チャーリーは「君の言うことを信じる」と説得して銃を受け取る。そして次の瞬間、父親に銃を向けて発砲した――。
感想
花婿の父親の様子がどうも怪しいと思ったら、やっぱりね……って感じ。花嫁が失踪、しかも誘拐された可能性がひじょうに高いというのに、彼女の身を案じもせず息子のことしか頭にないようだったので。パートナーの忘れ形見で、昔から娘同然だったというなら、なおさらだ。
レイモンドとウォルシュの死亡した状況がいまいち不明確。殺したのはやはりオードリー? でも、オードリーはあの時拘束されていたようだったし、どうやって銃を奪ったのだろう。そして、ケヴィンと電話していた時に訪ねて来たのはウォルシュ? でも、ウォルシュがレイモンドに渡す報酬を持って来たのなら、あんな騒ぎにはなりそうにないし、ケヴィンの様子も何だか不自然だ。ウォルシュがレイモンドを始末して証拠を消そうとして、あのような結果になったのだとしたら、本物の現金を持って来るのは不自然――。結局、ウォルシュがレイモンドに渡したのは本物の成功報酬で、隙をみて銃を奪って2人を殺したのは猫を噛んだ窮鼠のオードリーで、扉をどんどんしていたのは別の誰か――ってことなのかな~。
ベックワース夫人を演じたのは、CSIシーズン6「悪魔のブライズメイド」で、やはり花婿の母を演じたヴェロニカ・カートライト。この人の息子が結婚するとロクなことにならない。
— Yoko (yoko221b) 2008-03-23