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Without a Trace - Season 2, Episode 7
#30 A Tree Falls
- 邦題:「夢の国アメリカ」
- 監督:Rob Bailey
- 脚本:Allison Abner
- 初回放映:2003-11-13
事件概要
失踪者:ネルソン・ロドリゲス(10歳)
路上で少年が車に連れ込まれ、拉致されるという事件が発生。いつも缶やビンを回収して小銭を稼いでいた少年で、周囲の住人は顔は知っているが名前は知らないという。保護者が名乗り出ないので、密入国者の可能性があった。
その後、少年の氏名はネルソン・ロドリゲスと判明。半年前にグァテマラから移住してきたとのことだった。移民局の目を逃れるため、学校に届け出た住所も偽だった。その貸し住所のオーナーは、2日前にネルソンが不審なSUVに乗り込む所を見ていた。ただし、その時はすぐに車から降りたらしい。
マローンは教会の神父に協力を頼み、両親の名がホルヘ&アナ・ロドリゲスであることを知る。アナは、ネルソンが大金を持っているところを見ており、何か違法行為に関わっているのではないかと疑っていた。だがネルソンの兄テオは「その金は自分が盗品を売って、弟に与えた」と言う。
ヒスパニック系の少年の遺体が発見される。耳をそがれたうえに銃で何発も撃たれていた。だがそれはネルソンではなく、近所に住むアルベルトという少年だった。アルベルトの一家は密入国を手配するフランコ・レイズという業者に借金があった。彼らは金を返せないと子どもの耳をそいで脅し、それでも払えないと殺すのだった。ホルヘもレイズに4000ドル借りており、返済を待ってほしいと頼んでいたという。
そんな時、テオが高級車を盗もうとし、見張っていたダニーとサマンサが彼を逮捕。一方、ホルヘを見張っていたヴィヴィアンとマーティンはフランコ・レイズの居場所をつかむ。だがレイズは、ネルソンが借金を払ったのでもう用はないと言う。マーティンは、レイズのアジトに監禁されていた少女を見つけ、衝撃を受ける。マーティンは激昂してレイズに「ネルソンはどこだ!」と迫り、レイズがナイフを出したのを見て発砲、レイズを射殺してしまう。ヴィヴィアンは「また資格審査室に嗅ぎまわられるのはごめん」と、不適切な部分を隠蔽して報告する。
ダニーは自分の生い立ちを話し「人生を変えたかった。君も人生を変えるチャンスだ」とテオを説得。テオはようやく真相を話す――テオは車の修理工場で働いていたが、経営者のスモールズは盗難車でこっそり金を作り、その金を工場に隠していた。ネルソンは偶然にその金を見つけ、盗んでレイズの借金を返したのだ。スモールズはテオが盗んだと思い込んでネルソンを人質に取り、テオにベンツを盗むよう命令したのだった。ネルソンはスモールズの工場のバンの中に監禁されていた。
感想
グァテマラから移住してきたばかりの、当初は身元すらわからない少年。白昼堂々と連れ去られたからといって、こういう事件でいきなりFBIが動くのかな? と少々疑問に思った。
ネルソン拉致事件にFBIが着手したのは、犯人のスモールズが誘拐の素人で(車両窃盗はプロでも)人目につく行動を取ってしまったから――ということ? 耳をそがれて殺された少年や、監禁されていた女の子は捜査対象ではなかったようだ。それはレイズが目立たないようこっそり拉致し、家族も不法入国した身だから通報できなかった、という理由からなのだろう。
誰であれきちんと捜査するべきという原則はわかるが、妙に親身になって移民局への橋渡しをしたり、何だかちょっと皆いい人すぎませんかね? なんて思ってしまった。とはいえ、物語としてはひじょうに良かった。ダニーが自分の身の上話をしたり、マーティンがあんなことをしてしまったり、2話「聖職への道」で登場したケント・デリカット神父(仮名)にジャックが会いに行ったり、色々と「捜査官ドラマ」の様相を呈してはいるものの、事件自体も存在感を失っていないと思った。
テオ役の子は、CSI:マイアミでも、キューバからの亡命者の役で出てたな。そういえば、CSI:NY にもいた。最近は、CTUの新米捜査官になっているらしい。
— Yoko (yoko221b) 2008-05-22