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Without a Trace - Season 3, Episode 4
#51 Upstairs Downstairs
- 邦題:「空白の事実」
- 脚本:Hank Steinberg
- 原案:Judy Sachs
- 監督:Timothy Busfield
- 初回放映:2004-10-21
事件概要
失踪者:ニッキー・ピアースおよびジューン・オヘイダ
ローレンス&テリー・ピアースの娘、赤ん坊のニッキーが子守のジューンとともに失踪。失踪直前にジューンは、テリーのドレスや宝石を盗んだという理由で解雇を言い渡されていた。また、ジューンが金銭問題を抱えていたらしいとわかり、彼女が身代金目当てに子どもを誘拐したのではないかと疑われた。
その後「赤ん坊と子守を誘拐した」と、身代金を要求する電話がかかる。使用されたボイスチェンジャーは、普通に市販されているオモチャのような物。発進元に近い電気店街を調べると、ジューンの姉が機器を買っていたことがわかる。姉はジューンから電話で「ニッキーが虐待されているので、守るために連れ出した。誘拐に見えるよう偽装して」と頼まれたという。
テリー・ピアースは裕福な家庭に生まれ育ったが、支配的な父親の元で自由になれず不満を抱えていた。テリーは庭師の息子アンソニーを愛していたが、父親に反対されてしぶしぶローレンスと結婚。やがてニッキーが生まれ、幸せになれるかと思ったが、父の後を継いで庭師になったアンソニーとジューンが恋仲になったことにショックを受ける。ジューンを解雇した本当の理由はそれだったのだ。
ピアース家の近くの森で、ニッキーの遺体が発見される。丁寧に包まれて埋められていた。
ジューンから姉への通話から、携帯電話の持ち主が判明。その人物は長距離バスの中でジューンに電話を貸していた。現地警察がバスに乗り込みジューンを発見。
ジューンの口から事実が語られる。その晩、テリーはニッキーに母乳を飲ませていたが、薬とアルコールのせいで途中で眠ってしまい、ニッキーはその下敷きになって窒息死したのだ。ローレンスが発見した時はすでに手遅れ。そのことをテリーが知ったら彼女は生きていけない――ローレンスは駆けつけたジューンに現金を渡し、誘拐を偽装するように頼む。そしてニッキーの遺体を森へ運んでこっそり埋めたのだった。
感想
……鬱エピだ orz
CSIの初期シーズンにも似たような話があったけれど、本当に救いのない話。もう、どうしてくれよう。
ローレンス、いくら最愛のテリーを想ってのこととはいえ、やることが滅茶苦茶だ。現金を渡して誘拐を偽装させ「これで新しい生活を始めろ」と言ったって、ジューンにだって家族や恋人がいるというのに。ジューンも信用されないと思って怖かったというが、その現金を持ってすぐ警察に直行していたら話は別だったんじゃないだろうか。クビになった直後に大金を渡されて心が動いたのか、それともテリーを傷つけたくなかったのか。しかし周囲のテリーへの接し方は、少々過保護すぎるように思う。そしてその過保護ぶりがかえってテリーを孤立させ、追い詰めているようにも思えて、本当に後味の悪い話になってしまった。
タイトルの “Upstairs Downstairs” は、70年代に放送された英国のドラマのタイトルから取っているらしい。20世紀初頭のロンドンに住むお貴族様とその使用人たちの物語だそう。
— Yoko (yoko221b) 2007-11-14